話題のスマホもハッキングされる 回避する方法をチェックしよう
ASCII.jp / 2022年9月23日 9時0分
「話題のスマホ」はターゲットにされやすい
9月はさまざまなスマートフォンが発表になった。さっそく購入し、利用している人もいるのではないだろうか。
最近のスマートフォンは生活に欠かせないデバイスになっており、その中には高額な製品もある。そのため、紛失には気をつけている……という人も少なくないはずだ。肌見放さず持っていたり、バッグなどに入れておいたりすることが多いため、「スマホを無くした!」ということは比較的気付きやすい。
しかし、手元にあれば安全というわけではない。あなたの手の中にあるスマートフォンが、何者かにハッキングされる可能性があることはご存知だろうか?
「ハッキング」というと、PCが悪質なハッカーに乗っ取られ、操作されてしまうというイメージが強いかもしれない。
もっとも、近年はスマートフォンを狙ったものが増えている。最近では、ソフトウェアを物理的にスマートフォンに侵入させたり、不正なWebサイトや偽のアプリなどでソフトウェアをインストールさせたりするハッキングも多い。
金融情報や個人情報などが大量に入っており、我々の生活に欠かせなくなったスマートフォン。だからこそ、サイバー攻撃の対象になりやすいのだ。
とくに、話題となったスマートフォンが発売されたときなどは、要注意だ。多くの人が購入し、世間で注目を浴びているような商品があることは、悪意を持った人間にとっては「ターゲットが増える」状態になっているともいえる。
スマホがハッキングされると、Webページやアプリの読み込みが遅くなるなど、パフォーマンスが急に低下することがある。また、不審なWebサイトのブックマークが登録されていたり、スパムのようなポップアップが表示されたりする場合も、ハッキングの可能性を疑ったほうがよいかもしれない。
単純にスマートフォンの動作が遅くなるのみならず、ハッキングによって個人情報が盗み出され、より大きな被害を受けるケースもある。スマートフォンのハッキングは、現代に生きる人なら、誰もが注意しなければいけないサイバー犯罪だ。
アップデートは怠らないようにしよう
スマートフォンを利用するにあたり、ハッキングを回避するポイントはなんだろうか。
まず、信頼できるセキュリティソフトウェアをインストールしておくことは大事だ。ただ、フィッシング詐欺で個人情報を自ら入力したり、不正なアプリのインストールを許可したりしてしまうと、そこからハッキングを許してしまうこともある。
よって、不正なアプリを自らインストールすることのないように、公式のアプリストアを利用することを心がけたい。また、SMSやメールなどで送られてきたリンクは開かないようにしよう。万一サイトを開いてしまった場合は、個人情報やパスワードなどは絶対に入力しないこと。よく利用するサービスには、公式のアプリや、ブラウザのブックマークなどからアクセス、ログインするようにしたい。
また、ハッキングは、デバイスの脆弱性(プログラムの不具合や設計上のミスなどが原因となって発生する情報セキュリティ上の欠陥)を悪用されることが多い。脆弱性を発見された場合、OSやソフトウェアなどを開発・提供するメーカーは、セキュリティパッチや改良版へのアップデートなどを提供することで対処している。
OSやアプリのアップデートは、さまざまなサイバー犯罪に対して、弱点をさらしたままにしないようにする対策でもある。新スマートフォンの発表前後に、新スマートフォンOSの発表があることも多い。アップデートがあれば無視せずにすぐに対応することは、現代社会では必須の態度だ。
なお、仮想プライベート ネットワーク(VPN)を使えば、ネットワーク上のデータのセキュリティと暗号化を強化できる。予期せぬ個人情報の流出を防ぐのに有効だ。
マカフィーでは、スイート製品「マカフィー トータルプロテクション」経由でVPN機能「セキュアVPN」が利用可能。同機能は「マカフィーセキュリティ」(Android版、iOS版)でも有償で提供されている。同機能は、スイート製品 「マカフィー リブセーフ」でも利用可能。VPNサービスに特化した「マカフィー セーフコネクト」という製品もある。
McAfee Blogから「ハッカーによるスマホのハッキングの手口と被害の回避方法」を紹介しよう。(せきゅラボ)
※以下はMcAfee Blogからの転載となります。
ハッカーによるスマホのハッキングの手口と被害の回避方法:McAfee Blog
自分のスマホがハッキングされると考えたら、誰でも恐怖を感じることでしょう。しかし、実際には、ハッカーはどんなスマホでもハッキングすることができるのです。
ハッカーが本気になれば、最も洗練されたスマホのソフトウェアでさえもハッキングできるようになっています。しかし、どのようにハッカーは私たちのスマホをハッキングするのでしょうか?また、ハッキングを回避する方法はあるのでしょうか?
ハッキングツール/スパイウェア
Androidをはじめとするモバイル端末用のハッキングツールが存在することをご存知でしょうか?また、オンライン上の無料で使えるハッキングソフトですら無数に存在しています。ハッキングツールは、ハッカーがスマホから情報を抜き取るために使用する手口です。
たとえば、電話用スパイアプリなどは、対象となる携帯電話にインストールする必要があります。すべてのハッカーが、ハッキングツールをインストールするために携帯電話を物理的に扱う必要があるわけではありませんが、場合によってはそうしなければならないこともあります。また、本格的なハッカーだと、既存のハッキングツールを改造して、さらに強力なものを作っています。
マルウェアに分類されるキーロガーは、パソコンやスマホのキーボードの操作を不正に記録し、その情報を盗みとるというスパイウェアです。この種のツールは、携帯電話に物理的にアクセスすることで利用できます。
トロイの木馬も、クレジットカードの口座情報や個人情報などの重要なデータを抜き取ることができるマルウェアの一種です。トロイの木馬マルウェアをターゲットにインストールさせるために、ハッカーはフィッシングのようなテクニックを使います。
フィッシング
フィッシングとは、ハッカーや悪意のある第三者が信頼できる個人になりすまして、機密データを入手するために用いる手法です。ハッカーはこの手法を用いて、実在する金融機関やショップなどになりすまし、コードや画像、メッセージをメールやテキストメッセージで送信します。
メールやテキストメッセージ内にあるリンクをクリックすると、偽のWebサイトに飛ばされます。偽のWebサイトでIDやパスワード、クレジットカードの情報などを入力した場合、入力した機密情報は盗まれてしまいます。
SIMカードのハッキング
2019年8月、Twitter社のCEOが、フィッシング手法を用いたSIMカードスワッピングにより、SIMカードをハッキングされるという事件が発生しました。SIMカードスワッピングは、ハッカーがあなたになりすまして電話プロバイダーに連絡し、交換用のSIMカードを要求するという手口です。
プロバイダーが新しいSIMをハッカーに送ると、古いSIMカードは無効になり、あなたの電話番号が盗まれてしまいます。これは、ハッカーがあなたの電話やメッセージなどを乗っ取ったことを意味します。このようなハッキング方法は、ハッカーがプロバイダーを騙すことができれば、比較的簡単に行うことが可能です。
AdaptiveMobile Securityは、ハッカーがSIMカードを使って携帯電話に侵入する新しい方法を発見しました。このハッキング方法はフィッシングよりも複雑で、SIMカードをターゲットにして、ターゲットデバイスに信号を送信します。メッセージが開かれ、クリックされると、ハッカーはハッキングされた端末をスパイし、端末の位置情報まで知ることができます。
Bluetoothのハッキング
プロのハッカーは、特殊なソフトウェア製品を使用して、Bluetooth接続が動作している脆弱なモバイル機器を検索することができます。この種のハッキングは、ハッカーがあなたの携帯電話の範囲内にいるときに実施するため、通常は人口の多い場所で行われます。ハッカーがあなたのBluetoothに接続している場合、ハッカーは電話帳や画像、予定表など利用可能なすべての情報にアクセスできる可能性があります。
スマホのハッキングに遭わないための方法
ハッカーがスマホに侵入し、個人情報や機密情報を盗む方法はさまざまです。ここからは、スマホハッキングの被害に遭わないためのヒントをいくつかご紹介します。
1. 携帯電話を持ち歩く
ハッカーがスマホの情報を盗む最も簡単な方法は、携帯電話にアクセスすることです。したがって、常にスマホをそばに置くことが重要です。
見知らぬ人にスマホをハッキングされた可能性がある場合は、設定を確認し、おかしなアプリがないか探してみてください。
2. デバイスの暗号化
携帯電話を暗号化することで、ハッキングされることを防ぎ、通話、メッセージ、重要な情報を保護することができます。デバイスを暗号化するには、以下の方法を試してください。
・iPhoneユーザー:「Touch IDとパスコード」に入り、一番下までスクロールして「データ保護」を有効にします。 ・Androidユーザー:携帯電話の種類に応じて自動的に暗号化されます。
3. SIMカードのロック
SIMカードにパスコードを設定することで、ハッキングから守ることができます。このコードを設定するには、以下の方法を試してください。
・iPhoneの場合:「設定」→「モバイル通信」→「SIM PIN」の順にタップします。既存のPINを入力すると、ロックが有効になります。 ・Androidの場合:「設定」→「ロック 画面とセキュリティ」→「その他のセキュリティ設定」と進みます。ここで、「SIMカードロック設定」を選択し、SIMカードロックを「オン」にします。
4. Wi-FiとBluetoothをオフにする
ハッカーがWi-FiやBluetoothを使ってあなたの携帯電話に接続するのはかなり簡単です。また、ハッカーがあなたを攻撃するときには警告文が表示されることはないので、どうしても必要なとき以外はWi-FiやBluetoothをオフにしましょう。
公共の場でハッキングされる恐れがある場合は、携帯電話の電源を切ることで、ハッカーのハッキングを阻止することができます。これは効果的な予防方法です。
5. セキュリティプロテクションの利用
スパイウェアからの保護は、無料で簡単に行うことができます。 iPhoneやAndroidに搭載されている「モバイルセキュリティ」アプリは、ハッカーから携帯電話を守るのに役立ちます。 サイバー脅威からあなたを守ってくれる包括的なセキュリティーソフト「マカフィートータルプロテクション(McAfee Total Protection)」や、注意すべき悪質なウェブサイトの特定をするソフト「マカフィーウェブアドバイザー(McAfee WebAdvisor)」をお使いのデバイスに導入していると安心でしょう。
まとめ
ハッキングの仕組みや手口を理解することは、日常生活の中でセキュリティを確保するのに役立ちます。ハッキングの被害にあった時の対処法を知っていることで、いざというときに太刀打ちできるようになります。
※本記事はアスキーとマカフィーのコラボレーションサイト「せきゅラボ」への掲載用に過去のMcAfee Blogの人気エントリーなどを編集して紹介する記事です。
![](https://ascii.jp/img/2019/10/19/1509123/x/6c255db544dddd94.jpg)
■関連サイト
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