【レビュー】史上最強・最大の「Apple Watch Ultra」カスタマイズ攻略法
ASCII.jp / 2022年9月21日 22時0分
アップルのスマートウォッチにタフネス仕様のハイエンドモデル「Apple Watch Ultra」が、9月23日に発売します。筆者のまわりでも、発表直後から腕時計やガジェットを愛するファンの方々が「Ultraってどうよ?」と賑やかに盛り上がっています。最新のApple Watch Ultraを発売前に1週間ほど試す機会を得ました。ファーストインプレッションを紹介します。
史上「最強・最大」のApple Watchが誕生
Apple Watch Ultraは、シリーズで最大サイズとなる縦49×横44×厚さ14.4mmのケースサイズを採用しています。ケースの素材は米軍MIL-STD 810H規格にも準拠する、高耐久性の航空宇宙グレードチタニウム。軽量性や耐腐食性にも優れ、水深40メートルまで潜水するレクリエーションダイビングも楽しめるスマートウォッチです。ダイバーの信頼を受けるEN13319認証も取得しています。
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あいにく筆者はあまりアウトドアレジャーを積極的にたしなむタイプではないため、今回はApple Watch Ultraをまだ大自然の中で試せていません。ただ、実機に触れただけで本機がとても強靱なApple Watchであることはよくわかりました。
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新しいバンド「アルパインループ」と「オーシャンバンド」を試す
Apple Watch Ultraの発売に合わせて、3種類の新しいバンドが登場します。今回はその中からアルパインループとオーシャンバンドを試しました。
アルパインループは、ナイロン素材をベースにした軽くて丈夫なバンドです。手首にくるっと巻いて、チタニウム製のG型バックルをループに差し込み固定します。慣れてくればバックルの着脱もスムーズにできるので、普段使いのバンドとしておすすめです。
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オーシャンバンドは厚手のフルオロエラストマー素材を使ったバンドです。表面が波打つような形のバンドは、側面から見るとチューブ形状になっています。バックルで手首にフィットする位置を決めて、さらにチタニウム製のアジャスタブルループで固定します。
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高速ウォータースポーツを楽しむ際に、ウォッチが手首にしっかりと固定されるようにアジャスタブルループを使うわけですが、アルパインループに比べて少し取りまわしに手間がかかります。ふだん使い用はアルパインループ、マリンスポーツや体を激しく動かすワークアウト用にオーシャンバンドを使い分けると良さそうです。
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バンドを交換すると雰囲気が変わる
Apple Watchの魅力は、特に純正品は初代モデルからほぼ互換性を保ち続けているバンドを着替えて、ルックスを自由にカスタマイズできることです。49mmケースのApple Watch Ultraは、45mm/44mmのApple Watch用バンドと互換性があります。
ブレイデッドソロループを装着してみると、タフネス仕様をうたうApple Watch Ultraがとても上品な感じになって気分も盛り上がります。日曜日にふらっと近所を散歩したり、ジョギングする時にはカジュアルにNikeスポーツバンドを組み合わせてみても楽しいです。
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Ultra限定文字盤「ウェイファインダー」が便利すぎる
Apple Watch Ultra専用の文字盤「ウェイファインダー」は楽しくて実用的です。筆者はApple Watchの文字盤に沢山のコンプリケーションを置きたい派なので、8つも選べるウェイファインダーに大満足です。
ベゼルをタップすると、watchOS 9から新しくなった「コンパス」アプリが立ち上がります。体の向きを変えるとベゼルが指し示す方位も連動します。コンパス機能の起動時に、12時方向の「上サブダイヤル」をタップするとコンパスアプリが開きます。
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コンパスアプリには、移動しながら任意のロケーションに「ウェイポイント」をマーキングする機能があります。マーキングした場所に再び訪れると、コンパスアプリのレーダー表示にアイコンが表示され、アプリから記録したロケーションに関する情報が参照できます。
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もうひとつ、コンパスアプリには「バックトレース」という機能もあります。GPS情報を使って、Apple Watchを身に着けながら移動した「足取り」を自動で記録する機能です。記録された足取りはコンパスアプリのレーダーに表示され、GPS情報をたどりながら元の場所に戻ることができます。ハイキングや、初めて訪れる街を散策する時に使えそうです。
歩いた軌跡をiOSのマップアプリにも表示できると便利ですが、今のところその機能はありません。今後のアップデートによる追加を期待したいポイントです。
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ウェイファインダー文字盤は、夜間にも表示が見やすいように黒バックに鮮やかな赤色で表示する「ナイトモード」を備えています。Digital Crownを回すと昼夜を問わず、任意のタイミングでナイトモードに切り換えて楽しめます。
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アクションボタンで「ショートカット」を操作する
Apple Watch Ultraには新しいユーザーインターフェースとして、ケースの左側面に「アクションボタン」が追加されました。ウォッチ本体、またはiOSのWatchアプリから設定した機能をワンクリックで呼び出したり、長押しすると本体のスピーカーから大きな音でサイレンを鳴らしたり緊急SOS発信ができます。
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アクションボタンに割り当てられるのは、ワークアウトやストップウォッチなど7つの機能です。ワークアウトは「ファーストプレス」として屋外ランニング、サイクリングなど任意の種目を割り当ててからアクションボタンをクリックします。通常は計測を始める前に入る「3カウントダウン」が省略できるので、より正確なタイム計測を求めるアスリートにおすすめです。
iPhoneで作成した「ショートカット」が、アクションボタンから一発で呼び出せる機能が筆者はとても魅力に感じられました。ショートカットの作成を工夫すれば、Apple Watch Ultraが宅内にあるスマート家電のリモコンとして使えるようになるからです。
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例えば筆者の場合、iOS版のモバイルアプリでリモコン操作ができるダイソンの空気清浄機が、簡単なショートカットによる操作に対応していました。Watchアプリから、アクションボタンで呼び出したいショートカットが1件選べます。「ダイソンをオフ」にするショートカットに割り当てたところ日常使いに快適です。少し手間ですが、アプリからショートカットの動作を選択し直せば、アクションボタンから色々なショートカットが操作できます。
できれば「ダブルクリック」「トリプルクリック」も追加して、3つぐらいの機能をアクションボタンに割り当てたいところです。
Apple Watch Ultraでダイソンの空気清浄機を動かす Watch OS、またはウォッチの設定からアクションボタンの操作に「ショートカット」を選択。あらかじめ作成したダイソンの空気清浄機をリモコン操作するためのショートカットを割り当てると、ウォッチのボタンを押すだけで電源をオフにできます
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最新のフィットネス・ヘルスケア機能を完備
Apple Watch Ultraは最新のフラグシップモデルなので、Apple Watch Series 8にも搭載されているフィットネスやヘルスケアの先端機能をすべて網羅しています。watchOS 9から実現した「日本語キーボード」は、Apple Watch Ultraでも使えます。画面が広く見やすいので、Apple Watch Series 8やApple Watch Series 7よりも相性が良いと思います。
今回、Apple Watch Ultraが実現したGPSのダブル周波数対応によるトラッキング精度の向上、ウォッチのエッセンシャルな機能を動かしながらバッテリーの寿命を2日以上持たせる仕組みなどは、これからのApple Watchの基本性能向上につながるものだと思います。
Apple Watch Ultraは新しいテクノロジーに感度の高いガジェットファンだけでなく、すべてのウォッチファンの期待に応えるベストセラーになる予感がしています。
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筆者紹介――山本 敦 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。
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