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Core i5+RTX 3060搭載の15.6型ゲーミングノート「G5」が超コスパすぎた

ASCII.jp / 2022年9月27日 11時0分

 パワフルでありながら、2kgを切る重量で可搬性も併せ持つ15.6型のゲーミングノートPC「GIGABYTE G5」シリーズが発売された。第12世代インテルCore i5プロセッサーを採用し、NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(KE-52JP213SHのみ)を搭載。それでいて、この円安のご時世ながら実売価格が15万6000円前後という高コスパな製品だ。

 そこで、G5 KE-52JP213SHをお借りして、ライトゲーマー向けと謳う本製品の実力を検証してみた。

ディスプレイのリフレッシュレートは144Hz

GIGABYTEの「G5 KE-52JP213SH」。従来モデルから筐体を一新している

 G5 KE-52JP213SHは、サイズが360(W)×238(D)×23.9(H)mm、重量は1.99 kgで、従来モデルに比べ筐体の体積を22%減少し、薄型軽量のゲーミングノートPCを実現。15.6型フルHD液晶を搭載し、リフレッシュレートは144Hz。ゲーミングノートPCとしては上々だ。

 また、上部と左右をスリムベゼルにすることで、画面占有率は86%を確保。輝度300nitsとHDRには対応していないが、発色はよくリアルなゲーム映像を堪能できる。

スリムベゼルながら、上部にウェブカメラを配している

 CPUは第12世代インテルCore i5-12500H (2.5~4.5GHz)を採用。Pコアが4コア、Eコアが8コアで、スレッド数は16。Core i7に比べればコア/スレッド数的に劣るものの、消費電力が抑えられるため、発熱も低くより軽くて薄い筐体の実現に結びついている。

「HWiNFO64」でのシステム概要表示

 GPUはNVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU GDDR6 6GBを搭載。MUXスイッチテクノロジーにより、GPUがCPU内蔵グラフィックスを経由せずに直接ディスプレーに出力できるようになり、フレームレートの向上が期待できる。なお設定はBIOS上で行なう。

 また、2機のファンに5本のヒートパイプ、4つの排気口を備えた独自の冷却技術WINDWORCEを搭載。CPUとGPUを効率よく冷却することで、高負荷時も高い性能を発揮する。

底面に大きな吸気口があり、2機のファンとヒートパイプが見える
排気口は、背面に2つ、両サイドに1つずつ配置されている

 メモリーは16GB(8GB×2、DDR4-3200)で、ストレージは512GB PCIe 4.0対応NVMe SSD。PCIe 3.0対応のM.2スロットが1つ空いているので、データ用に安価な大容量NVMe SSDを購入して利用することもできる。

 キーボードはアイソレーションタイプで、キーの幅は実測で14.8mm。一部キーとテンキー部分は実測12.5mmと2.3mmほど幅が狭められているが、慣れればそんなに違和感なくタイピングできるだろう。むしろ、エクセルやクリエイティブな作業だとテンキーがあったほうが便利なので、そういった意味では使い勝手がいい。

キーボードはテンキー付きで、アイソレーションタイプを採用
バックライトの色は15色の中からアプリで切り替えられる

 タッチパッドは、従来モデルよりも98%ほど大きくなり、微妙な動きもしやすくなっている。滑りすぎず滑らかな指触りは精度をアップさせるはずだ。

 ネットワークは、Wi-Fi 6に対応。ギガビットLANも備えているので、より安定した通信環境を確保できる。サウンド周りは、2Wスピーカー2基を底面両サイドに配し、オーディオ技術「DTS:X Ultra」を採用。3Dサラウンドに対応するほか、ウェブ会議やチャットなど、音声通話時にノイズを除去する「Two Way AI Noise Cancelation」により、クリアな音声でのコミュニケーションを可能にする。

 インターフェースは、左側にUSB 3.2 Gen1 Type-A、USB 2.0 Type-A、マイク、ステレオミニ。右側にmicroSDカードリーダー、Thunderbolt 4対応USB-C、LAN。背面にUSB 3.2 Gen2 Type-C、HDMI 2.1、Mini DisplayPort 1.4、電源と、3方向に入力端子を備える。このため、デスク上で使う際、背面のインターフェースのみ利用すれば、本体左右にケーブルが這うようなこともなく、スッキリ利用できる。

インターフェースは左側にUSB 3.2 Gen1 Type-A、USB 2.0 Type-A、マイク、ステレオミニを備える
背面にUSB 3.2 Gen2 Type-C、HDMI 2.1、Mini DisplayPort 1.4、電源を装備する
右側にmicroSDカードリーダー、Thunderbolt 4対応USB-C、LANを配置する
ACアダプターは、180W出力のため少し大きめだが、ケーブルは本体背面に差すため、あまりじゃまな感じはしない

レイトレーシングONでも快適にプレイできるパフォーマンス

 続いて、各種ベンチマークテストを行なった。最新のWindowsアップデート、ドライバーを適用し、基本的に電源を入れた状態で「Control Center 3.0」アプリで「Power Modes」を「パフォーマンス」にしている。

 この状態だとアイドリング時でも低速でファンが回り、高負荷時は本体正面から30cmほど離れた位置で52.8dbAほどの騒音レベルになる。また、MUXスイッチはオンにしてCPU内蔵グラフィックスを経由せずにディスプレーに出力する状態で計測した。

「Control Center 3.0」アプリから、「Power Modes」を選択すると、パフォーマンスレベルを設定できる。ここでは「パフォーマンス」を選択して実行した

 まずは定番のCPU性能を計測する「Cinebench R23.200」を実行してみた。10分間連続で回すデフォルトの設定で計測している。

「Cinebench R23.200」の結果

 結果は、マルチコアが13264pts、シングルコアが1746ptsとかなりのハイスコア。やはり16スレッドあると十分な処理能力が得られる。

 続いて、アプリの動作性能で検証する「PCMark 10」を実行。結果は、7656とゲーミングデスクトップPC並みの性能を発揮している。ウェブ巡回やチャット、基本的なアプリのEssentialsが10904、文書作成や表計算のProductivityが10090、写真やビデオ、レイトレのDigital Content Creationで11072と、まんべんなく好成績なため、どんな用途でも満足のいくパフォーマンスが得られるはずだ。

「PCMark 10」の結果

 3DCG性能については「3DMark」の「Time Spy」(DirectX 12)と「Fire Strike」(DirectX 11)の2つのベンチを実施。結果は、Time Spy が8729、Fire Strike が19644と、こちらはグラボの性能が反映されたかたちだ。ただ、それでもゲーミングノートPCとしては非常に高い性能を発揮している。

「3DMark」の「Time Spy」の結果
「3DMark」の「Fire Strike」の結果

 ゲーミング性能を測るベンチマークテストとして、3DCGゲームとしては軽い部類に入るスクウェアエニックスの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を実行した。グラフィックは最高品質のフルHDフルスクリーン設定で測定している。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」での結果

 結果は、18989と「非常に快適」の評価になった。平均フレームレートは約134fpsでこのレベルの3DCGゲームなら画質設定を最高にしても楽しめる。

 もう1つ、少し重めの「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を実行してみた。グラフィックは、高品質と標準品質の2つで計測。フルHD画質でフルスクリーンにて行なっている。

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」で高品質設定での結果
「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」で標準品質設定での結果

 結果は、高品質が8940の「快適」、標準品質が11888で「とても快適」という評価になった。さすがに高品質設定だとフレーム落ちが発生しており、標準品質レベルの画質でプレイするのがベストと言える。

 続いて、レイトレゲーム系のベンチマークテストを行なった。まずは、「World of Tanks」の最新エンジンを利用したベンチマークソフト「WOT ENCORE RT」。設定で、解像度はフルHDにし、レイトレース影を超高にして計測。結果は23056と「素晴らしい結果」の評価を得た。

「WOT ENCORE RT」での結果

 もう1つ、レイトレ描画のベンチマークソフト「V-Ray Benchmark 5.0.20」を実施。CPUで描画する「V-Ray」とGeForce RTXを利用して描画する「V-Ray GPU RTX」の2つを実行した。

「V-Ray」の結果
「V-Ray GPU RTX」の結果

 結果は、V-Rayが9105、V-Ray GPU RTXが1207で、V-Rayのベンチマーク結果サイトによると、同種のCPU、GPU搭載モデルと同等かそれ以上の性能を発揮していた。

クリエイティブ作業も快適

 次に、クリエイティブな作業としてアドビ「Lightroom Classic CC」で70枚のRAWファイルを現像するのにかかる時間を計測してみた。3回計測した平均値を出している。なお、現像は色味の調整とノイズ低減処理を掛けた、9504×6336ドットサイズの写真だ。

「Lightroom Classic CC」で70枚のRAW写真を現像したときにかかった時間を計測

 結果は、約3分4秒とおよそ1枚あたり2.6秒で現像を完了している計算になる。これはかなり速い部類であり、クリエイティブな作業でも快適に行なえるはずだ。

 ほかの性能として、ストレージ性能を定番の「CrystalDiskMark 8.0.4」にて計測。設定はNVMeで行なっている。結果は、シーケンシャルリードが約4725MB/s、シーケンシャルライトが2263MB/sとPCIe 4.0対応としては低速な部類。とは言え、PCIe 3.0接続よりは速く、価格を考えれば妥当だろう。

「CrystalDiskMark 8.0.4」で計測した結果

 また、バッテリー駆動時間を「PCMark 10 Modern Office Battery Life」にて計測した。パフォーマンスは標準、画面の輝度はWindowsの調整で20%にして行なっている。

「PCMark 10 Modern Office Battery Life」の結果

 結果は、5時間1分とこの手のゲーミングノートPCとしては上々。ゲームをプレイした場合はこの時間にはならないが、ちょっと仕事で持ち運んで作業というのは可能なようだ。

高価なスマホ買うぐらいならこの製品が欲しい

 こうして、ベンチマークテストや実際にゲームをプレイしたり、クリエイティブソフトを操作したりしてみたが、非常に快適でパフォーマンスについては大満足だった。画面が15.6型のフルHDなので、ゲームをプレイするにはいいが、クリエイティブ作業だとちょっと作業領域が足りない。ただ、セカンドディスプレーを接続することで、作業領域は確保できるので、ゲームに限らず仕事やプライベートでも十分活躍できるマシンといえる。

ゲームもクリエイティブ作業も非常に快適でパフォーマンスについては大満足。15万6000円前後のPCとは思えない性能だ

 これだけの性能を有しながら、価格が15万6000円前後というからかなり挑戦的だ。その辺のスマホを買うより、この製品のほうが有意義に感じてしまう。この製品のターゲットがライトゲーマーで仕事やプライベートでも使うユーザーとなっているが、ヘビーまではいかないものの、かなりゲームをやり込んでいる人にもオススメしたいゲーミングノートPCだ。

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