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ワーケーション経験者は1年で2倍に、業界別ITスキル偏差値、教育機関へのランサム攻撃加速、ほか

ASCII.jp / 2022年9月26日 8時0分

 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2022年9月17日~9月23日)は、ユニファイド・エンドポイント管理市場、オンライン価格のインフレ、国内業界別のITスキル偏差値、教育機関へのランサム攻撃、ワーケーション経験についてのデータを紹介します。

■[セキュリティ]2021年度のユニファイド・エンドポイント管理市場は前年度比19%増の331.5億円(アイ・ティ・アール、9月20日) ・国内ユニファイド・エンドポイント管理市場は2021年度331.5億円、前年度比19%増 ・2022年度の市場規模は23.3%増を予測 ・モバイルに加え、WindowsノートPCなど管理可能デバイスが拡大傾向

 国内のユニファイド・エンドポイント管理市場調査より。モバイル端末の業務利用が定着したこともあり、2021年度の売上金額は前年度比19.4%増の331億5,000万円。ほぼ全てのベンダーが売上増となったが、トップベンダーと3番手ベンダーが2桁で成長したとのこと。成長要因はモバイルの業務利用、ノートPCなど管理可能デバイスの拡大、介護・看護/建設・工事現場などにおけるモバイル端末の利用の広がりもあるという。阻害要因として、半導体不足、物価高を上げている。

国内ユニファイド・エンドポイント管理市場、2021年~26年のCAGRは10.9%で成長する予想だ(出典:ITR)

■[EC][生活]8月のオンライン価格は前月比2.1%増、食品は31ヶ月連続上昇(アドビ、9月20日) ・8月のオンライン消費額は646億ドル、前年同月比6.5%増 ・オンライン価格は前年同月比で0.4%増、前月比では2.1%増 ・全カテゴリで最も価格が上昇したのは食料品、前年同月比14.1%増

 Adobeが米国の消費者物価指数をモデルにオンラインの購入価格を観測する「Adobe Digital Price Index(DPI)」の最新版。2022年8月のオンライン価格は前年同月比0.4%増、前月比では2.1%増となった。18カテゴリ中12カテゴリで前年同月比で価格が上昇、中でも食料品は突出した上昇率となった。食料品は31ヶ月連続で価格上昇しており、4ヶ月連続で過去最高記録を更新(5月は前月比11.7%増、6月は同12.4%増、7月は同13.4%増)した。

18カテゴリ中、値下がりしたのはエレクトロニクス、コンピューター、書籍など6カテゴリのみ、残りは値上がりしている(出典:アドビ)

■[スキル][キャリア]ITスキル偏差値、トップは「IT」、現場がある業界は低め(WHITE、9月21日) ・ITスキル偏差値トップは「IT」 ・2位は「エンタメ」、僅差で「小売(店舗を除く)」が3位 ・店舗や現場などオフィス外に物理作業場がある業界は低め

 WHITEのITスキル診断サービスの結果をもとに、業界別のITスキル偏差値を算出した。同診断サービスはITリテラシーを問う75問を30分で解くもの。問題は、ショートカットキーを問うものからSQL文まで幅広く出題されている。2022年度は3702件の回答を得た。トップは「IT」で偏差値は70近く。次いで「エンタメ」「小売(店舗を除く)」「学生」と続く。「建築」「製造」など現場のある業界は低めとなった。

業界別のITスキル偏差値(出典:WHITE)

■[セキュリティ]狙われる教育機関、60%がランサムウェア被害を経験(ソフォス、9月21日) ・教育機関のランサムウェア被害は2021年は60%、2020年の44%から増加 ・データが暗号化される割合は73%で、最も高い業界に ・復旧までに要する期間は他の業界の約2倍

 ソフォスの業界別の調査レポート「教育機関におけるランサムウェアの現状2022年版」より。 31カ国で5600人の教育機関(小中高、大学など高等教育機関を含む)担当者を対象とした。ランサムウェアの被害を受けた教育機関は2021年60%に。データが暗号化された割合は73%で、最も高い業界という(平均は65%)。教育界は復旧においても最も時間がかかっている業界で、3ヶ月以上を要した機関が7%あるという。

左:ランサムウェアの攻撃を経験している教育機関(上)と攻撃によりデータが暗号化された比率(下)、右:身代金を払ってデータを復元した教育機関は6割超(上)、全てのデータが復元されたケースはごく一部(下)(出典:ソフォス)

■[働き方]ワーケーション経験者は1年で2.2倍増加、懸念は「仕事とプライベートの境界線」(スプラッシュトップ、9月20日) ・ワーケーション経験者はこの1年で2.2倍増 ・経営層の54%、社員層52%が「ワーケーションをしてみたい」 ・懸念は「仕事とプライベートの境界線」「急な出張要件の対応」など

 「ワ―ケーションとテレワークに関する調査」として、ワーケーションを認知している企業の経営層と社員層、各540人程度を対象に聞いた。期間は8月~9月。ワーケーション経験者は22.4%、予定者は11.5%。ワーケーションをしてみたい人は52~54%となったが、「仕事とプライベートの境界線」「急な出張要件の対応」「ITセキュリティ環境などの不備」など懸念も聞かれた。ワーケーションをしない理由は「推進する制度がない」がトップ。ワーケーションの「制度がある」という回答は29%だった。

ワーケーションを認知している人のうち、経験者は22.4%だった(出典:スプラッシュトップ)
ワーケーションをしない理由のトップは「制度がない」(出典:スプラッシュトップ)

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