Windows 11 2022 Updateが登場もAndroidアプリの動作など一部の新機能は順次
ASCII.jp / 2022年9月25日 10時0分
Windows 11の最新アップデートとなる「Windows 11 2022 Update」が完成したようだ。9月20日(現地時間)にWindows Blogで「Available today: The Windows 11 2022 Update」(https://blogs.windows.com/windowsexperience/2022/09/20/available-today-the-windows-11-2022-update/)が公開されている。なお、主要な新機能などに関しては、本連載の過去記事を参照してほしい。
●Windows 11で初めての大型アップデート、Ver.22H2はこうなる ●Windows 11の大型アップデート「Ver.22H2」ではこんな改良点がある【タスクバーとスナップレイアウト】 ●Windows 11の大型アップデート「Ver.22H2」ではこんな改良点がある【エクスプローラー&タスクマネージャー】 ●Windows 11の大型アップデート「Ver.22H2」ではこんな改良点がある【システム&設定アプリ】
まずは、現在の状態を確認しておこう。
Windows 11の従来のバージョンはVer.21H1で、ビルドは22000.1042である。これに対して、Windows 11 2022 Updateでは、Microsoftのサイトによれば、完成版(GA:General Availability)は22621.521だという。なお、すでにこのビルド番号よりも後のものがプレビュー版として配付されている。
●Windows 11 - release information https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/release-health/windows11-release-information
現在のWindows Insider PreviewのBeta Channelでは、ビルド22621.601および22622.601がリリース済み。また、Relese Preview Channelでは、22621.607が公開されている。
Windows Updateがさらに改良されて、サイズも小型化 一部の機能については、10月以降のアップデートを予定
Windows 11 2022 Updateの新機能に関しては、前述の過去記事で解説しているが、その後に追加された新機能がいくつかある。ここでは、それらを簡単に紹介する。
継続的に改良されているWindows Updateだが、22H2でも改良が進み、配付されるアップデートのサイズ削減、インストール時間の短縮が行なわれた。また、これまで個別に更新されていた.NET Frameworkが再びWindows Updateに統合された。.NET Frameworkの更新は、Windows 10 Ver.1809でWindows本体のアップデートと切り離され、個別にアップデートするようになった。
しかし、.NET Frameworkのアップデートでは、再起動が必要な場合がある。Windows Updateで、Windowsが更新されると、再起動後にその更新に対応した.NET Frameworkのアップデートが検出されインストールが始まる、このため、2回の再起動が必要になることがあった。.NET FrameworkのアップデートがWindowsのアップデートと統合されたことでその手間は発生しないという。
なお、Windows 11 2022 Updateは、Windows 10の秋のアップデートと同じく、毎月の品質アップデートでモジュールを配付しておき、最後に「有効化」パッケージを配布・実行することで、新機能が有効になる。このようにしておくことで、機能アップデートのダウンロードとインストールの時間が短縮される。
さて、22H2で予定されている新機能については、10月以降にアップデートが予定されているものもある。要は間に合わないものもあるので、次々と出しますよということだ。前述のブログ投稿を見ると、エクスプローラーのタブは10月導入となっている(注釈がついている)。ただ、すでにWindows Insider ProgramのBetaチャンネルで配付されているバージョンではタブが導入されているので、それほど待たされることもないはずだ。
Androidアプリを動作できるWindows Subsystem for Androuid(WSA)も、22H2の機能として年内にも配付が始まる。もっともこの機能、Windows 11の新機能として最初に公表されていたのだが。
また、TeamsにあったAIによるカメラ画像処理関連の機能が「Windows Studio」として搭載されるようだ。残念ながら筆者の環境では設定画面を見ることができなかったが、「自動フレーミング」「背景のぼかし」「アイコンタクト」(視線が正面を向いているように画像処理するもの。2020年にARM64プロセッサ搭載のSurface ProXに先行搭載された)が、設定の「Bluetoothとデバイス→カメラ」でカメラデバイスを選択したときに「Camera Effects」として表示されるようだ。また、オーディオの処理もしており、ノイズを抑制する「音声フォーカス」などが可能になるらしい。
なお、これらの機能には、CPU内蔵のAIアクセラレーター機能が必要となる。ARM64プロセッサのSurface Pro Xにアイコンタクトが先行搭載されのは、搭載されているクアルコム製のSQ1プロセッサ(Snapdragon 8cxがベースと考えられている)にAIエンジン(Hexagon)が含まれていたからだ。
インテルCPUには第10世代からGNA(Gaussian & Neural Accelerator)やIntel Deep Learning Boost命令セット(8bit整数をサポートしたAVX命令セット)が搭載されており、Windows 11で対応ハードを絞った効果がようやく目に見えることになりそうだ。
発表を受けて、既存のWindows 11 Ver.21H2(最初のWindows 11)には、通知が表示されるようになった。ブログ投稿では「Available today」と記されていたが、まず導入可能になったのはWindows Insider Programの参加者から。その後、一般ユーザーへと段階的に進む。
一部の機能は「後日」だし、毎度のことだが、PCによっては問題が発生し、同種のハード向けの配付が止まることがある(セーフガードホールドと呼ばれる。詳しくは以下の記事で。「Windows 10で秋の大型アップデートが始まったのに、春のアップデートも落ちてこないマシンがあるのはなぜ?」)。慌ててアップデートしてトラブルに巻き込まれることのもなんだ。じっくりと待つのがいいと思うが、どうしてもということであれば、以下のURLでISOやメディア作成ツールが配布されている。
●Windows 11 をダウンロードする https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11
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