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DJI、56倍ズームカメラを搭載したポータブル産業用ドローン「DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズ」を発表

ASCII.jp / 2022年9月28日 16時0分

DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズ

 DJIは9月27日、56倍ズームカメラとcmレベルの測位精度を実現するRTKモジュールを搭載した「DJI Mavic 3E(Enterprise)」 と、暗闇でも撮影が可能なサーマルカメラを搭載した「DJI Mavic 3T(Thermal)」の2機種からなるポータブル産業用ドローン「DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズ」を発表した。なお、出荷は10月を予定している。

 DJI Mavic 3Eでスピーディーに測量  DJI Mavic 3Eは片手で持ち運びができ、すぐに持ち出すことができるコンパクトなデザイン。45分という長い飛行時間により、長時間の業務にも最適となっている。  4/3型CMOSセンサー搭載の広角カメラ(20MP)はモーションブラー現象の発生を防ぐメカニカルシャッターを備え、0.7秒間隔の連写に対応しており、効率的なマッピングや測量のミッションを可能にする。  また、ピクセルサイズも3.3μmと大きく、スマート低照度写真モードと共に使用すると、薄暗い状況における撮像性能が大幅にアップする。

 DJI Mavic 3Tで暗闇でもはっきりとした視界を実現  DJI Mavic 3Tは、消防、捜索救助、点検、夜間ミッションにおける空中作業の特別なニーズに対応するよう設計されており、Mavic 3Eと同じ望遠カメラ、1/2インチCMOSセンサーを備えた48MP広角カメラ、および61°の視野角(DFOV:対角視野)と40mmの焦点距離(35mm判換算)の640×512ピクセル解像度を持ったサーマルカメラを備える。  サーマルカメラはスポット測定とエリア測定の2種類の温度測定方法に対応し、高温アラート、カラーパレット、等温線などの機能を搭載。目標対象の捜索や即断即決が迫られる場面で活躍する。

 次世代の画像伝送  4つのアンテナを使用し、最大操作範囲15km [1]を実現したDJI O3 Enterprise伝送は、様々な複雑な環境下でも安定した接続を確保。1080p/30fpsの映像をリアルタイムで提供する。

 安全飛行を実現する全方向障害物検知  全ての側面に広角レンズを搭載し、死角のない全方向障害物検知を実現。ミッションごとの必要条件に合わせた形で、接近アラートや制動距離を調整できる。  また、DJI AirSenseは飛行中の領域で有人航空機からのADS-B信号を受信し、ドローンパイロットに付近で飛行している航空機がいることを警告する。

 プロの要求に応える新しいツール  Mavic 3 Enterpriseシリーズでは、プロ向けにアクセサリーとソフトウェアを組み合わせたツールが用意されている。

 DJI RC Pro Enterprise:1000ニットの高輝度画面で直射日光の下でもクリアな視界を確保し、内蔵マイクでクリアな通信を実現するプロフェッショナル送信機。  RTKモジュール:ネットワークRTK、カスタムネットワークRTKサービス、D-RTK 2モバイルステーションのサポートにより、測量のプロがセンチメートルレベルの精度を達成できる。  D-RTK 2モバイルステーション:主要なGNSS(全球測位衛星システム)全てに対応するDJI 高精度GNSS レシーバー。リアルタイム微分補正を可能にする。  スピーカー:テキストから音声への変換[2]、オーディオストレージ、および繰り返し再生が可能になり、パイロットが上空からメッセージを配信できるようになるため、捜索と救助の効率が向上する。

 フルソフトウェアスイート  Mavic 3 Enterpriseシリーズでは、データ収集、マッピング、フリート管理、飛行運用のツールとして最大限の可能性を発揮できるようソフトウェアが用意されている。

 DJI Pilot 2 :パイロットの効率と飛行の安全性を向上させるために設計された、改良型の飛行インターフェース。1タップでドローンのハードウェア、動画ライブ配信 [3]、写真データにアクセスできる。  DJI FlightHub 2 [4]:ドローンフリート向けのオールインワンクラウド運用管理ソフトウェア。操縦者がルート計画とミッション管理を使用して飛行運用を効率的に管理できる。  DJI Terra:ミッション計画から2Dおよび3Dモデルの構築処理まで、必要なすべての機能を備えたマッピングソフトウェア。  DJI Thermal Analysis Tool 3.0:専門家がDTAT 3.0を使用してMavic 3Tでキャプチャした画像を分析、注釈付け、処理し、点検時の温度異常を検出する。

 最高水準のデータセキュリティプロトコルに対応  機体と送信機との間の無線リンクはAES-256で暗号化されている。また、ローカルデータ モードを有効にすると、DJI Pilot 2フライトコントロールアプリがインターネット経由でデータを送受信することができなくなる。  これにより、重要な飛行ミッション中の写真、動画、フライトログ、その他のデータを保護することが可能となる。

 DJI Care EnterpriseとDJIメンテナンスプログラム  DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズをさまざまな事故による損傷から保証する包括的な保護プランDJI Care Enterpriseも用意されており、DJI Care Enterprise Basicでは、2年間で最大3回の製品交換を(延長期間は地域によって異なる)、DJI Care Enterprise Plusでは、サービス保守限度額の範囲内で、回数無制限の無償修理サービスが可能となる。 https://enterprise.dji.com/djicare-enterprise

 また、DJIではドローンの耐用年数内メンテナンスプログラムを実施しており、ディープクリーニング、パーツ点検、アップデートとキャリブレーション、摩耗しやすいパーツの交換、公式メンテナンスレポートに基づいたコアコンポーネントの交換などが含まれる。 https://enterprise.dji.com/enterprise-maintenance

[1] 障害物、電波干渉がなく、FCCに準拠している場合(日本国内は8km)。最大飛行距離の仕様は、無線の接続強度とレジリエンス(復元力)を踏まえた概測になる。許可がない限り、常に目視可能な場所でドローンを飛行させること。

[2] 対応言語は国によって異なる可能性がある。

[3] 一部地域使用環境により異なる。

[4] 日本での発売は未定。

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