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速度を計ったら世界最速のゲーミングスマホだった! 「ROG Phone 6 Pro」実機レビュー

ASCII.jp / 2022年9月30日 11時0分

 ASUSはゲーミング・スマートフォン「ROG Phone 6」「ROG Phone 6 Pro」を9月30日に発表した。価格は12万9800円からで、10月7日の発売。

 両機種は2018年に初代が発売されたROG Phoneシリーズの5世代目(「4」はスキップされている)。現行Android用ハイエンドSoC「Snapdragon 8+ Gen 1」を採用、冷却性能の向上、カスタマイズなど、さらなるグレードアップが施されている。

 「ROG Phone 6 Pro」を試用できたので、実機レビューをお届けしよう。

ASUS「ROG Phone 6 Pro」:16万9800円

Proはメインメモリーが18GB 背面にはおなじみ「ROG Vision」を搭載

 今回は6とProで合計5モデルが用意されている。プロセッサー(SoC)はAndroid用ハイエンドの「Snapdragon 8+ Gen 1」、OSは「Android 12(ROG UI)」を採用。メモリー(LPDDR5)とストレージ(UFS 3.1)の容量、そして背面にPMOLEDディスプレー「ROG Vision」が搭載されているかどうかで差別化が図られているわけだ。

ROG Phone 6 Pro ・ROG6P-WH18R512(16万9800円)  Snapdragon 8+ Gen 1/18GB+512GB/ROG Vision/ストームホワイト ROG Phone 6 ・ROG6-BK16R512(14万9800円)  Snapdragon 8+ Gen 1/16GB+512GB/Auraライト/ファントムブラック ・ROG6-WH16R512(14万9800円)  Snapdragon 8+ Gen 1/16GB+512GB/Auraライト/ストームホワイト ・ROG6-BK12R256(12万9800円)  Snapdragon 8+ Gen 1/12GB+256GB/Auraライト/ファントムブラック ・ROG6-WH12R256(12万9800円)  Snapdragon 8+ Gen 1/12GB+256GB/Auraライト/ストームホワイト

 これら以外のスペックは共通。ディスプレーは6.78型フルHD+ AMOLED(2448×1080ドット、395ppi、画面比率20.4:9、輝度800cd/m²(HBM)/1200cd/m²(最大)、リフレッシュレート165Hz、タッチサンプリングレート720Hz、タッチレイテンシー23ms、DCI-P3比111%、HDR10/10+対応、色精度Delta-E<1、Corning Gorilla Glass Victus)を搭載。ディスプレー下部には画面内指紋センサーを内蔵する。

 カメラは、リアに5000万画素広角カメラ(23.8mm相当、F1.9、1/1.56型、ソニー製IMX766)、1300万画素超広角カメラ(12.5mm相当、F2.2)、500万画素マクロカメラ(23.6mm相当、F2.0)、フロントに1200万画素カメラ(27.5mm相当、F2.4)を搭載している。

 通信機能は5G(Sub6)、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.2、NFCに対応。インターフェースはUSB 3.1 Type-C×1、USB Type-C(USB 2.0)×1、3.5mmコンボジャック×1が用意。Type-Cが左側面と下面に装備されているので、ゲーム画面の向きによって適した端子を選べる。

 本体サイズは173×77×10.4mm、重量は239g。ゲーミングスマートフォンとしては初めてIPX4の防水機能を実装。6000mAhのバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間はWi-Fi通信時のウェブブラウジングで約16時間とされている。なお、右側面にはゲーム画面上のボタンを割り付けられる超音波センサー「AirTrigger 6」を搭載している。

 ROG Phone 6 ProとROG Phone 6のどちらを選ぶかは悩ましいが、メモリー(RAM)容量の差は体感速度には表われにくいと思う。となるとPMOLEDディスプレー「ROG Vision」が必要かどうか、もしくはほしいかどうかで判断して構わないはずだ。筆者はもちろん「ROG Vision」がほしい!

ディスプレーは6.78型フルHD+ AMOLEDを搭載。ディスプレー下部には画面内指紋センサーを内蔵
本体背面には広角、超広角、マクロのトリプルカメラと、「ROG Vision」と呼ばれるPMOLEDディスプレー(パッシブマトリックス駆動有機ELディスプレー)を装備
本他上面(上)にはマイク、本体下面(下)には3.5mmコンボジャック、USB Type-C(USB 2.0)、マイクが用意
本体右側面には超音波センサー「AirTrigger 6」×2、ボリュームボタン、マイク、電源ボタン、本体左側面にはnanoSIMスロット、USB 3.1 Type-Cが配置
nanoSIMスロットはnanoSIMカード2枚を装着できるデュアル仕様
ROG Phone 6 Proの専用パッケージ。スライドしてからフタを開けると、ROG Phone 6 Proが現われる。まるで機動戦士の脚のようだ
パッケージには、本体、Aero Case、USB ACアダプター、USB Type-Cケーブル、ユーザーマニュアル、保証書、ROG ARカード、SIMイジェクトピンが同梱
標準ケース「Aero Case」。背面のPMOLEDディスプレー部分を隠さないようにくり抜かれている
USB ACアダプターとUSB Type-Cケーブル(実測120cm)
USB ACアダプターの型番は「ADP-65VW B」。仕様は入力100-240V~1.5A、出力20V 3.25A、15V 3A、12V 3A、9V 3A、5V 3A、容量65W
本体の重量は実測238.5g
左がROG Phone 6 Pro、右がROG Phone 6。ROG Phone 6 Proには「ROG Vision」、ROG Phone 6には「Auraライト」が搭載されている点が大きな違いだ
左上から「外部アクセサリー接続時」、「Xモード」、「画面オン時」、「端末の充電中(急速充電中)」、「ゲーム中」、「電話を着信時」の「ROG Vision」の表示例。「Auraライト」よりも情報量が多い

ROG Phone 6/6 Proのゲーム機能は ゲーミングスマホ随一の充実ぶり

 近頃のAndroidスマートフォンにはゲーム向け機能が搭載されていることが多いが、ROG Phone 6/6 Proは元祖だけに非常に充実している。

 まず統合環境としては「Armoury Crate」を用意。ゲームをインストールすると「Armoury Crate」に自動的に登録され、個別にパフォーマンスや機能を設定できる。なお「Armoury Crate」はランチャーとしても機能するが、ゲームアイコンを直接タップした場合でもその設定が反映される。

 ゲーム起動後に利用するゲームメニューが「Game Genie」。画面左右上から内側に向かってスワイプすると表示され、アラート、着信のオンオフ、録画、マクロ機能や、画面上のボタンに本体右側面の超音波センサーを割り当てる「AirTriggers」などを利用可能だ。

ゲームをインストールすると「Armoury Crate」に自動的に登録される。手動で一般的なアプリをゲームとして登録することも可能
パフォーマンスは「Xモード」、「ダイナミック」、「超省電力」の3つから選べる。また「アドバンスド」から微調整可能だ
「Armoury Crate」に登録されているゲームの実行中に、画面左右上から内側に向かってスワイプすると「Game Genie」が表示される。ゲーム関連機能を細かく設定可能だ
「Game Genie」で「AirTriggers」をタップすると、画面上のボタンに超音波センサー「AirTrigger 6」を割り当てられる

 ゲーム用アクセサリーも充実。冷却ファン、LEDライト、4つの物理ボタンを装備した「AeroActive Cooler 6」、さまざまなスタイルでコントローラーとして利用できる「ROG Kunai 3 Gamepad」、低遅延でハイブリッドアクティブノイズキャンセリングに対応した「ROG Cetra True Wireless」、純正保護フィルム「Glass Screen Protector」などがラインナップされている。

 特に「ROG Kunai 3 Gamepad」はオススメ。このコントローラーを装着して、かつ「ジャイロ操作」を有効にすれば、「フォートナイト」などの操作性は格段に向上する。勝率が上がること請け合いだ。

「AeroActive Cooler 6」:1万2480円
「AeroActive Cooler 6」は本体背面の表面温度を最大25℃低下させる。また4つの物理ボタンが用意されており、「Game Genie」で画面上のボタンにマッピング可能だ
「ROG Kunai 3 Gamepad」:1万2080円
「ROG Kunai 3 Gamepad」はROG Phone 6/6 Pro本体に装着できるほか、USB Type-Cケーブルで接続してゲームコントローラーとしても利用可能だ

速度テストAnTuTu Benchmarkで 前人未踏の112万5376を記録

 ROG Phone 6/6 Proは前述のとおり、現行Android用のハイエンドSoC「Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1」を採用している。また冷却システムが刷新。6000mAhバッテリーを3000mAhに分割した、センターCPUレイアウトを採用。2枚のグラファイトシートを計85%大型化、ベイパーチャンバーを30%大型化している。

 実際に定番ベンチマークを実施したところ、「AnTuTu Benchmark V9.4.4」は112万5376、「Geekbench 5.4.4」は4038、「3DMark」のWild Lifeは「Maxed Out!」、「AI Benchmark」は1404となった。Wild Lifeが計測不可となったのも凄いが、やはり注目はAnTuTu Benchmark。100万を大きく超えて、記事執筆時点のAnTuTu Benchmarkのランキングで1位を記録した。

 そして、冷却ファン「AeroActive Cooler 6」を装着すると、AnTuTu Benchmarkのスコアは112万7750に向上した。ほかのSnapdragon 8+ Gen 1搭載機のスコアも気になるところだが、ROG Phone 6/6 Proがトップクラスのパフォーマンスを備えていることは間違いない。

「AnTuTu Benchmark V9.4.4」の総合スコアは112万5376、「Geekbench 5.4.4」のMulti-Core Scoreは4038、Single-Core Scoreは1319、「3DMark」のWild Lifeは「Maxed Out!」、「AI Benchmark」の総合スコアは1404
記事執筆時点の「AnTuTu Benchmark」のランキングで1位を記録した
冷却ファン「AeroActive Cooler 6」を装着すると、「AnTuTu Benchmark V9.4.4」の総合スコアは1127750に向上した

ゲーミングスマホながら ソニーの5000万画素カメラを搭載

 ゲーミングスマホとは言え、ROG Phone 6/6 Proはカメラ機能も充実している。今回はROG Phone 6 Proでテスト撮影してみたが、イメージセンサーにソニー製IMX766を採用した5000万画素広角カメラを搭載しているだけに、写りは他社フラッグシップ機と遜色ない。

 望遠カメラは搭載されていないが、8倍デジタルズームでも17インチディスプレーで鑑賞するのであれば十分実用レベルだ。

 夜景モードも明るく、低ノイズで撮影できている。ただ、1枚目の超広角カメラの写真については、露出がオーバー気味なのが気になった。ソフトウェアアップデートで改善されることに期待したい。

リアには5000万画素広角カメラ(23.8mm相当、F1.9、1/1.56型、ソニー製IMX766)、1300万画素超広角カメラ(12.5mm相当、F2.2)、500万画素マクロカメラ(23.6mm相当、F2.0)、フロントには1200万画素カメラ(27.5mm相当、F2.4)を搭載している
超広角(0.6倍)で撮影:4160×3120ドット、1/264、F2.2、ISO26、測光方式Center weight
広角(1倍)で撮影:4096×3072ドット、1/762、F1.9、ISO26、測光方式Center weight
広角(2倍)で撮影:4096×3072ドット、1/705、F1.9、ISO26、測光方式Center weight
広角(8倍)で撮影:4096×3072ドット、1/3111、F1.9、ISO26、測光方式Center weight
広角(1倍)で撮影:4096×3072ドット、1/717、F1.9、ISO26、測光方式Center weight
広角(1倍)で撮影:4096×3072ドット、1/3773、F1.9、ISO26、測光方式Center weight
広角(1倍)で撮影:4096×3072ドット、1/131、F1.9、ISO26、測光方式Center weight
マクロカメラで撮影:2592×1944ドット、1/2774、F2.0、ISO36、測光方式Center weight
広角(1倍、夜景モード)で撮影:4096×3072ドット、1/24、F1.9、ISO389、測光方式Center weight

速度はもちろんカスタマイズ性の高さで 群を抜いたゲーミングスマホだ

 記事執筆時点でROG Phone 6/6 Proは最高速のAndroidスマートフォンだ。またゲーム関連機能も充実しており、超音波センサー「AirTrigger 6」はタップだけでなくスワイプやスライド操作にも対応。端末を振る/傾ける/回転させるといったモーションにも機能を割り当てられる。

 そのうえ「AeroActive Cooler 6」や「ROG Kunai 3 Gamepad」など純正アクセサリーも豊富だ。ショルダートリガーを搭載したゲーミングスマートフォンはほかにもあるが、カスタマイズ性の高さにおいて群を抜いた存在である。

 

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