Amazon、QLED搭載の新「Fire TV Omni」や睡眠改善デバイス「Halo Rize」などを発表
ASCII.jp / 2022年9月29日 3時20分
米Amazonは9月28日(現地時間)、新製品発表会を開催した。毎年この時期に発表している恒例のイベント。
大きなテーマとして掲げられたのが「Ambient Intelligence」だ。Intuitive(直観的)、Proactive(先読みできる)、Personalized(パーソナライズされた)の3点を軸にデバイスの機能を最大化させようという姿勢をアピールした。デジタル機器の分野ではよく「モノよりコトを重視する」といった表現がよく使われるが、AmazonはセンサーやAI、コンピュータービジョンなどの技術を活用しながら、より生活の中になじみ、意識せず処理が進むデバイスが活躍する未来を歩んでいる印象だ。以下、新製品を中心に紹介する。
Kindle Scribe
ペン操作にも対応した電子書籍リーダー「Kindle Scribe」(339.99ドル、予約開始)。ノートを取ったり、To Doリストの管理などもできる。
Halo Rise
睡眠の改善という新しい分野に取り組むスマートデバイス「Halo Rise」(139.99ドル、近日発売)。ベッドサイドに置くことで、睡眠の状態が分かり、改善できる。
本体には非接触センサーが仕込まれており、AIで解析しながら、睡眠をトラッキング。温度・湿度・光などの環境を最適することでよりよい眠りにつなげていける。例えば、朝の目覚めの際に本体が徐々に明るくなり、日の出をシミュレートする機能なども持つ。また、Alexaと連携することで音楽と連携したり、就寝時に照明やテレビを自然に落としたりといったことも可能だ。データはクラウド上に保存され、履歴の参照、削除が可能だという。6ヵ月の会員サービス無料権が付属する。
Echoデバイス
Echoスピーカーでは、空間オーディオに対応したハイエンド機「Echo Studio」(199.99ドル、予約開始)の機能が進化。ホワイトカラーが選べ、音質も向上する。
「Echo Dot」と「Echo Dot with Clock」(49.99ドルから、予約開始)は4インチのドライバーを内蔵。低域を2倍に強化し、歪みが半分に減少。手で触れてアラームを止めるなど操作性も向上している。第5世代に進化した“with Clock”には高密度のLEDがあり、曲名や天気のアイコンなどが表示可能となっている。また、Wi-Fi Extenderの機能も装備。
日本未投入の「Echo Dot Kids」(59.99ドル)にもフクロウとドラゴンのデザインの新機種が追加されている。
加えて、車載型デバイスの「Echo Auto」も新世代モデルが登場。より小型で車内に設置しやすくなった。また、BMWとの提携も進んでおり、車の中でのAmbient Intelligenceの実現を進めていくという。
Fire TV関連
Fire TV関連では「Fire TV Omni QLED Series」が799.99ドルから登場。名前が示すようにQLEDを採用した製品で、シリーズとして初めてDolby Vision IQに対応、HDR10+、Adaptive Brightness、超解像といった機能も利用できる。
単にテレビを見るだけではなく、情報表示やインテリアとの調和も重視。アートや美しい写真を説明付きで1500以上も表示できるほか、旅行で撮った家族の写真などをボイスコントロールで呼び出すことも簡単にできる。
また、「Alexa Widget」として、付箋や天気などの情報を画面上に並べ、一目で情報を知ることができる。リビングでの新しい活躍が期待できそうな製品だ。
「Fire TV Cube」(139.99ドル)も新世代に。4K対応で、CPUが8コア/2GHzに進化し、レスポンスが改善。4つのマイクを利用した音声認識機能も強化した。通信はWi-Fi 6Eをサポート。USB端子を装備し、ウェブカメラやUSBストレージの追加も可能。HDMI出力に加えて、HDMI入力も持っており、ケーブルチューナーなどを接続して、ハンズフリーで楽しむことも可能だという。360度方向に照射できる赤外線リモコンで部屋の中の別の機器を操作したり、Bluetoothヘッドホンの接続も可能だ。
リモコンの「Alexa Voice Remote Pro」(34.99ドル)も投入予定。2つのプログラムボタンには、アプリ起動のほかルーチンもアサイン可能。発売は11月の予定。
また、Fire TV関連では人気のEcho Show 15でFire TVの機能が利用できるようになったのもニュースと言えるだろう。購入者の約7割がビデオサービスを利用しているなど、動画再生への関心が高い点に注目したという。
ホームセキュリティ&eero
Amazonが力を入れているのがホームセキュリティ関連だ。昨年発表したロボット「Astro」は好評とのことだが、これにSoftware Develop Ment Kitを追加して、Gerogia Tech、University of Maryland、University of Michiganなどとも連携して機能開発を進める。また、「Virtual Security Guard+Astro」として、中小企業の倉庫や店舗などの遠隔監視、サポートなどができるサービスも提供する。
Ringなどカメラとしては、照明がついたカメラ「Ring Spotlight Cam Pro」(229.99ドル)、自由な角度にカメラを動かせる「Blink Mini Pan Tilt」(29.99ドル)、「Blink Wired Floodlight Camera」(99.99ドル)などを用意している。
また、メッシュネットワークのeeroについても新製品が登場。Wi-Fi 6対応の「eero PoE 6」が299.99ドル。10GbE対応の「eero PoE Gateway」が649,99ドルとなっている。
これらの製品の一部は日本での発売も期待できるので、続報を待とう。
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