「セックス・アンド・ザ・シティ」がもたらしたものとは!? そして、新キャラクターたちにも注目
ASCII.jp / 2022年10月4日 13時0分
1998年から2004年にかけて6シーズンにわたって放送された大ヒットドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」(以下、「SATC」)。ニューヨーク・マンハッタンを舞台に、30代の独身女性たちの生活や考えを赤裸々に描き、世界中で大旋風を起こす社会現象に。映画も2本公開されるなど、ドラマシリーズ終了後も多くの人たちを夢中にさせた。ドラマシリーズ終了から17年、映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』から11年が経過した2021年、続編となる『AND JUST LIKE THAT.../ セックス・アンド・ザ・シティ新章』が完成し、シーズン1が放送された。そして2022年9月、Rakuten TVでもシーズン1の全話配信がスタートしたということで、「SATC」シリーズの魅力、影響力などを振り返ってみたいと思う。
中心人物は、新聞「ニューヨークスター」で連載コラム「セックス・アンド・ザ・シティ」を持つコラムニストのキャリー・ブラッドショー(サラ・ジェシカ・パーカー)、アートギャラリー・コーディネーターのシャーロット・ヨーク(クリスティン・デイヴィス)、ハーバード大出身の弁護士ミランダ・ホッブス(シンシア・ニクソン)、PR会社を経営するサマンサ・ジョーンズ(キム・キャトラル)の4人。
それぞれが恋愛観や人生における悩みをオープンに、それこそ華やかな一面も惨めな一面も含めて語り合うところが、それまでのドラマにはなかった部分で、衝撃的であり、多くの女性の共感を呼んだ。その後、女性の本音を描いた作品が多く生まれたことを考えると、まさに先駆け的作品だと言える。演じた4人の俳優もこの作品が大きな転機となりブレイク。そういう意味では、“キャリー=サラ”というふうに登場人物そのものとして見ることもできたため、視聴者も感情移入しやすかったのではないだろうか。
そして「新章」。30代だった4人も50代になり、その間にそれぞれの人生の中で変化も訪れている。キャリーはミスター・ビッグとの幸せな結婚生活を続けながら、ポッドキャスト番組にレギュラー出演している。ミランダは平穏無事な生活に浸りきっている自分に気づき、コロンビア大学への社会人入学を決意。シャーロット本人はそれほど考え方などの変化はない様子だが、子どもたちが10代になり、子育てに悪戦苦闘。サマンサに関しては、かなり前からキム・キャトラルがSATCシリーズへの出演はないと明言しており、その言葉通り、新章には登場していない。
しかし、新章の中に“サマンサ”は存在している。第1話の会話の中で“ロンドンに行っている”と明かされ、時間の経過の中で“疎遠になる”という現実を突きつけている。取り上げられるトピックは恋愛だけでなく、家族のこと、病気のことなど、50代のリアルが描かれており、新章だからこそ語られるテーマも多い。
サマンサは不在だが、個性的な新キャラも多く登場している。ポッドキャスト番組の司会者で、ノンバイナリーの売れっ子コメディアンのチェ・ディアス(サラ・ラミレス)。社交界で広い人脈を持つ、シャーロットが憧れるママ友のリサ・トッド・ウェクスリー(ニコール・アリ・パーカー)。ミランダが通うコロンビア大学法学部の教授、ナヤ・ウォレス博士(カレン・ピットマン)。一代で成功した不動産ブローカーのシーマ・パテル(サリタ・チョウドリー)。それぞれ違う考え方を持っている人たちなので、共感ポイントも増えているように感じられた。新章シーズン2の制作も決定したようなので、今のうちに新章シーズン1をチェックしてもらいたい。
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