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「iPhone 14 Plus」は軽い・大画面・電池長持ち! 多くの人が満足しそう

ASCII.jp / 2022年10月6日 1時0分

10月7日に発売する「iPhone 14 Plus」

 9月16日にiPhone 14シリーズが発売されたが、1機種だけが3週間遅れて10月7日に発売する。iPhone 14の画面をより大きくした「iPhone 14 Plus」だ。iPhoneのモデル名に「Plus」と付くのは2017年9月に発売された「iPhone 8 Plus」以来。Face IDを搭載するiPhone X以降では初めてだ。

 画面の大きさを重視する人には「iPhone 14 Pro Max」という選択肢もあるが、iPhoneの最高峰に位置付けられる機種で、価格も16万4800円〜(アップルストア価格)と高い。そこまでの性能は求めないが、画面は大きく見やすいほうがいいと感じている人にとって、iPhone 14 Plusは非常に気になる存在だろう。価格も13万4800円〜と、3万円ほど安い。この度、発売に先がけてiPhone 14 Plusを使う機会を得たので、その使い勝手をレポートさせていただきたい。

6.7インチの大画面を搭載しつつ、iPhone 14 Proよりも軽い

 iPhone 14 Plusのディスプレイは6.7インチ。「Super Retina XDRディスプレイ」と名付けられた有機ELディスプレイの解像度は2778×1284ピクセル。上部にノッチがあり、フロントカメラや顔認証に用いるセンサーが搭載されている。4方のベゼルは2mm程度(筆者の計測値)で、フロントパネルのほとんどの部分をスクリーンが占める。

6.7インチのSuper Retina XDRディスプレイは画面占有率が高く、視認性も良好。Ceramic Shieldによって画面の強度も確保されている

 背面パネルはガラスで光沢仕上げで、ツルツルとした手触り。どちらかと言えば指紋は付きやすいが、サッと拭くだけで取れる。カラバリは5色展開で、筆者は「パープル」を借りて使った。淡い薄紫色で、指紋や手の脂が少々付いても気にならなかったので、ケースに入れずに裸で使いたい人におすすめしたい。

背面はフラットなガラス仕上げ。このパープルや、スターライト、ブルーなど、淡い色を選べば、指紋の付着などを気にせずに使えそうだ

 サイドフレームには、航空宇宙産業にも使われるレベルの強度を持つアルミニウムが用いられている。右にサイドボタン、左にサイレントスイッチと音量ボタン、SIMスロットという配置はiPhoneの他のモデルと同様。底部にLightningコネクタとスピーカーを配置し、イヤホンジャックは搭載していない。

サイドフレームはアルミで、右側面にサイドボタンを搭載
左側面にサウンドをオン・オフするスイッチと、音量を調整するボタンを搭載
SIMスロットにはnanoSIMを1枚装着可能
筆者はahamoのSIMを挿して使ったが、APNを設定したり、プロファイルをインストールしたりすることなく、ただSIMを挿すだけで使えた。ちなみに、povo2.0、LINEMOのSIMでも同じように使えた
eSIMを追加することも可能
底部にLightningコネクタ、マイク、スピーカーを搭載。なお、マイクとスピーカーはノッチの上にも搭載されている

 本体サイズは160.8×78.1×7.80mmあり、これまでiPhone 13 Proを使っていて、最近、iPhone 14 Proに乗り換えた筆者には、かなり大きく感じられた。片手で操作しようとすると、iPhoneを落としそうで不安になったりもした。78.1mmの横幅がある端末を片手で扱うには慣れが必要だろう。

慣れれば片手でも文字は入力できそう

 しかし、「思っていたよりも軽い」と感じたのも事実。iPhone 14 Plusの重さは203g。実は、6.1インチ画面のiPhone 14 Pro(206g)よりも軽く、同じ6.7インチ画面を搭載するiPhone 14 Pro Max(240g)と比べると37gも軽いのだ。iPhone 14 Pro Maxを手にして「重い」と敬遠してしまった人も、一度、iPhone 14 Plusに触れてみることをおすすめする。

薄くて軽いので、ケースに収めても、さほどゴツくなったとは感じない
「マップ」を表示した画面。屋外での視認性も上々

中高年や「老眼世代」にはありがたい大画面 横向きでの使用にも便利

 iPhone 14 Plusの最大のメリットは画面の広さ。6.7インチあるとウェブページやマップ上の小さな文字も見やすく、ピンチアウトの拡大操作もしやすい。動画を視聴する際の迫力が増し、字幕が見やすいことも利点だ。

ビデオの字幕も大きく見やすく表示される

 普段iPhone 14 Pro(6.1インチ)を使っている筆者でも、格段に見やすく感じるので、より小さな画面のiPhoneから乗り換えた場合は、iPhone 14 Plusの視認性の良さに驚くこと請け合いだ。

 そこで、長くiPhoneのスタンダードであった4.7インチのディスプレイと並べて画面の見やすさを比べてみた。その差は一目瞭然。iPhoneには文字やアイコンを大きく表示する「拡大表示」の機能があるが、iPhone 14 Plusは「拡大表示」に切り替えても、1画面に多くの情報を表示でき、使用感を損なわないことが魅力。

 「アクセシビリティ」の機能で、文字をさらに大きく、太く表示することもできる。筆者は57歳で、小さな文字が見えにくくなりつつあるが、中高年が使うスマホとしても賢い選択になりそうだ。

デフォルト(標準)の表示での「設定」画面。左がiPhone 8で、右がiPhone 14 Plus。画面の明るさは最大限にした
拡大表示にした画面。左がiPhone 8で、右がiPhone 14 Plus。iPhone 14 Plusは拡大しても、多くの情報を表示できる
「アクセシビリティ」の設定で、文字を最大限に大きく、太くした画面。左がiPhone 8で、右がiPhone 14 Plus

 iPhoneはアプリによっては横画面でも利用できるが、大画面のiPhone 14 Plusは、より多くのアプリが横画面表示に対応している。

 例えば、「設定」アプリでは、メニュー一覧の右に、選択したメニューの展開画面を表示できる。文字を入力する際は、右手でかなキーをタップして、左手で候補を選択するといった両手入力もできる。なお、多くのゲームは横画面で表示されるが、操作する指で画面が隠れる部分が少ないことも大画面の利点といえよう。

「設定」は、横向きで使いやすい画面表示に切り替わる
横画面表示で「Safiri」や「マップ」で検索する際は、両手でスムーズに文字を入力可能
「YouTube」のライブ配信を視聴する際に、チャット欄を参照しやすいのも大画面のメリット
左がiPhone 14 Plus、右がiPhone 14 Pro。iPhone 14 Plusはメイン+超広角のデュアルレンズだが、メインカメラのセンサーを大きくするなど、性能は前モデルから進化している

どんなシチュエーションでも修正不要と思える画質で撮れる

 iPhone 14シリーズにおいて、上位のiPhone 14 Pro/14 Pro Maxと、スタンダードのiPhone 14/14 Plusには、カメラのスペックに大きな違いがある。iPhone 14 Pro/14 Pro Maxは48メガピクセルをメインとするトリプルカメラを搭載しているが、iPhone 14/14 Plusは12メガピクセルのデュアルカメラだ。カメラの性能を重視するならiPhone 14 Proを選んだほうがいいことは言うまでもないが、実はiPhone 14のカメラも前モデルから大きく進化している。

 写真や動画を撮る機会が多い人でも、望遠を必要としないのなら、iPhone 14/14 Plusを検討する価値はある。

 iPhone 14 Plusのカメラはメイン(12メガピクセル/26mm/F1.5)+超広角(12メガピクセル/13mm/F2.4)という構成。メインカメラには前モデルよりも大きな新しいイメージセンサーを採用し、絞り値はF1.6からF1.5へと向上。光を49%も多く取り込めるようになり、とくに暗い場所での撮影性能が向上しているという。

 実際に撮影すると、屋内でも屋外でも、バランスのよい明るさで鮮やかな色調で写った。iPhone 14シリーズには、露出の異なる複数のピクセルからベストなものを選んで合成する「Photonic Engine」という新機能が搭載されている。その効果ゆえか、明るさや色が不自然で、修正したくなるような写真になることはなかった。

超広角(0.5×)で撮影
メイン(1×)で撮影
デジタルズームが最大5倍。画質はさすがに粗くなる
逆光で撮影。植物が黒くつぶれず、適切な色で写った
屋内から窓の外に見える景色を撮影
屋内で料理を撮った作例

 ナイトモードは自動で起動し、露光時間が1〜3秒程度に設定される。メインでも超広角でもシャープな画質で写り、他メーカーのスマホのナイトモードに比べると、シャッターをタップしてから保存されるまでの時間が短く、続けて撮影しやすいことも利点といえる。ポートレートモードは愛犬でしか試していないが、背景がナチュラルにぼけることはもちろん、手前もぼけて、愛犬の表情がより際立つ写真が撮れるようになったと感じた。

超広角(0.5×)で夜景を撮影
メイン(1×)で夜景を撮影
ポートレートで愛犬を撮った作例。顔にピントが合って、周囲がナチュラルにぼけて、前に伸ばして脚もぼけた

 ビデオ撮影は最大4K/60fpsで撮影可能。動きながら撮影しても、手ぶれを抑えて滑らかな映像が撮れる「アクションモード」にも対応している。筆者は、普段さほど動画を撮らないのだが、iPhoneを動かしながら風景を撮ってみたいので、参考程度にご覧いただきたい。

カメラの設定画面
ビデオ撮影の設定画面
人物やペットの顔にピントを合わせる「シネマティックビデオ」も撮影でき、後から編集もできる

デフォルトの1080p HD/30fpsで撮影した動画。ビデオ撮影に慣れていない筆者でも、なめらかな画質で撮れた

MagSafe対応の純正のシリコンケースを付けて使用した

パフォーマンスには満足。電池持ちには大満足

 パフォーマンスの決め手となるチップは「A15 Bionic」を採用。上位のiPhone 14 Pro/14 Pro Maxに搭載されている最新の「A16 Bionic」に対して1世代前のものだ。しかし、前モデルのiPhone 13のチップをそのまま継承しているわけではない。

 iPhone 13シリーズでは、上位のiPhone 13 Pro、スタンダードのiPhone 13のどちらもA15 Bionicを搭載しているが、両者の性能には差がある。iPhone 13 ProのほうがGPUのコアが多く、よりグラフィック性能に優れているのだ。

 iPhone 14 Plusに搭載されているチップは、iPhone 13 Proと同じ5コアのGPUを備えたA15 Bionicチップで、iPhone 13 Proと同じパフォーマンスを期待できる。

 実際の操作感はiPhone 13 Proはもちろん、筆者が現在使っている上位モデルのiPhone 14 Proと比べても遜色はない。おそらく、日常的な用途においては、アプリの起動が遅いと感じたり、レスポンスが鈍いと感じたりすることはないだろう。

 アップルはiPhoneのバッテリー容量を公表していないが、iPhone 14/14 Plusについては「iPhoneファミリーで最長」と、電池持ちの良さアピールしている。iPhone 14の電池持ちもいいが、iPhone 14 Plusはさらに長く持ち、「ビデオを最大26時間(ストリーミングでは最大20時間)、オーディオを最大100時間再生できる」としている。

 筆者が「Netflix」アプリをインストールして、約2時間の映画をストリーミングで再生してみたところ、バッテリーは10%ほど減った。アップルが公表している通り、サブスクの動画を20時間再生できそうだ。よほどのヘビーユーザーでなければ、1日は余裕で持つだろう。

 高速充電に対応し、20W以上のアダプタを使えば30分で最大50%の充電が可能。ワイヤレス充電にも対応しており、Qi対応の一般的なワイヤレス充電器では最大7.5Wだが、MagSafe充電器を使えば最大15Wで充電できる。

MagSafe充電器は背面にマグネットでしっかり装着でき、スピーディーに充電器できる

 筆者はMagSafe充電器を持っているので、それで充電していたが、ケーブル接続よりは時間はかかるものの、便利さではMagSafeに軍配が上がる。充電器は同梱されていないので、MagSafe対応のケースや充電器の購入も検討することをおすすめしたい。

大画面を求める多くの人にとっての最適解

 筆者は、現在iPhone 14 Proを使っている。iPhone 14 Plusは、iPhone 14 Proよりもワンランク下で、画面が大きいモデルと捉えるのが妥当だろう。

 しかし、カメラを除けば、iPhone 14 Plusが14 Proに劣ると感じる部分はほとんどなかった。むしろ、大画面ながら薄く軽いこと、動画が見やすいこと、拡大表示にしても違和感なく快適に使えることなど、メリットを感じることのほうが多かった。

 要するに、iPhone 14 Plusも十分すぎるほどハイスペックなのだ。買ってからパフォーマンスや基本的な操作性で不満が生じることはまずないと考えていいだろう。

 いま使っているiPhoneよりも「画面が大きいiPhoneに乗り替えたい」と考えている人、また、そう思いつつ「iPhone 14 Pro Maxは敷居が高い」と考えている人にとって、iPhone 14 Plusは格好の選択肢となるだろう。

 

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