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40℃近い炎天下でSTORMのPCはどれだけ耐えられるのか!? よろしい、ならば我慢比べだ

ASCII.jp / 2022年10月12日 12時0分

強力な簡易水冷CPUクーラーを搭載したSTORMの「PG-PXT」。価格は標準構成で35万9000円

 どうも、アスキーのPC自作大好き集団「ジサトラ」こと、自作虎の巻のユージと申します。ようやく涼しい季節になってきましたが、今年の夏は本当に暑かったですね。

 PCのパフォーマンスを発揮する上で、“熱”の問題は避けては通れません。ご存じの通り、CPUやGPUなどが高クロックで動作するほど高い熱が発生してしまうため、それを冷却するためのエアフローや各種クーラー/ファンの性能には特に気を使う必要があります。

 BTO PCメーカーのSTORMは、ASCII.jpでも度々紹介している通り、冷却面にはかなりこだわっているメーカーです。そのこだわりは、わざわざスモーク装置を使って空気の流れを可視化し、エアフローの検証を行うほど。

 そんなSTORMから、新たなCPUクーラーを採用したモデルが登場するという話を耳にしました。なんでも、冷却性能にかなり自信を持っている様子。しかし、いくら自信があると言っても、それを実際に体感できなければ効果のほどはわかりません。

 趣味にしろ仕事にしろ、生活にPCを取り入れている人にとっては、春夏秋冬いつでも万全のパフォーマンスを発揮してくれないと困ります。夏でもバリバリ仕事ができる、あるいはゲームやクリエイティブな趣味に全力で取り組めるようなマシンこそ理想です。ちょっと気温が高いくらいで音を上げるようなデリケートな設計では、到底PCヘビーユーザーの相棒としてはふさわしくないでしょう。

 そのPCの冷却性能を確かめるにはどうすればいいのか? 答えは1つしかないでしょう。「暑さ我慢比べデスマッチ」で、PCと僕、どちらが暑さに耐えられるのか試してやればいいのです。炎天下にそのPCでゲームをして、どちらか先に音を上げるのか。これなら単なる数値だけでなく、実感を持って冷却性能を計れるってもんです。

こう見えて、学生時代は運動部で汗を流していましたし、ラーメン屋の灼熱の厨房でラーメンを作っていた経験もあります。暑さにはかなりの耐性があると自負しているので、生半可な冷却性能じゃ相手になりません。わからせてやるとしましょう

いざ、戦いの舞台へ

実り豊かな田んぼをバックに待ち受けるPG-PXT
ちょっとビビらせてやろうとメンチを切ってみると、PG-PXTも1歩も引かずにらみ返してきました。度胸だけはあるみてーじゃねえか……

 戦いの舞台となったのは、僕も何度かお邪魔したSTORMの工場。田園風景のど真ん中に設置されたリング(PCデスク)の上に待ち受けていたのが、今回の対戦相手となる「PG-PXT」です。

 CPUには、第12世代インテルCoreプロセッサーの12コア/20スレッドモデル「Core i7-12700K」を搭載。ビデオカードはGeForce RTX 3080を搭載し、ゲーミングにおいても申し分ないスペックです。PCケースには、STORMが通気性の良さに太鼓判を押す、METALLICGEAR製の「NEO AIR」を採用しています。

 そして、本機の冷却性能を語る上で要となっているのが、Phanteks製の簡易水冷CPUクーラー「Phanteks Glacier One 240 T30」。いわく、このCPUクーラーは、“240mmのラジエーターで360mmのラジエーターを搭載したモデルと同等の冷却性能を持っている”とのこと。

CPUクーラーにPhanteks Glacier One 240 T30を採用。天面のラジエーターとファンを合わせると、結構な厚みがあります

 CPUの熱を伝導させて外部に逃がす役割のあるラジエーターは、その大きさがCPUクーラーの冷却性能に直結します。しかし、当然PCケースの大きさや内部のパーツの配置などによって、スペースが足りずに大型のラジエーターを搭載できない場合もあります。

 そのため、Phanteks Glacier One 240 T30の謳い文句が確かならば、設置のしやすさと冷却性能を両立した非常に優れたCPUクーラーと言えるわけです。そしてその冷却性能を支えているのが、PhanteksがファンメーカーのSUNONと共同開発した「T30-120ファン」という120mmファンです。

Phanteks Glacier One 240 T30は、T30-120ファンという独自ファンを搭載

 このファンはガラス繊維強化液晶ポリマーという素材を使用することで、回転中の変形を抑えています。これにより、フィンの長さを枠ギリギリまで伸ばすことができ、風量を増やしているとのこと。また、スイッチによって3つの動作モードを切り替えられ、最高パフォーマンスの「アドバンスド」モードでは、最大3000rpmの回転数に対応します。静音性を重視したい場合は、最大2000rpmの「パフォーマンス」、最大1200rpmの「ハイブリッド」モードにも変更できます。

ゲームベンチでも難なく冷却 ならば、いよいよ勝負だ!

「まあ、見ていてくださいよ」と勝負前の余裕を見せつけていきます
余談ですが、このPCデスクはGAMDIAS製の製品。ドリンクホルダーもついていて使いやすそうですが、日本では未発売だというのが惜しいです

 ここまでのスペックを見れば、相手にとって不足なしというのはよくわかります。

 とはいえ、いきなりハードな持久戦になっては、ひょっとしたらPG-PXTが故障してしまうかもしれません。何せ、対決の場は本来PCが置かれるような環境ではない直射日光の下。まずは十分な実力があることを確かめ、それから勝負をするというのがいいでしょう。

 というわけで、ひとまず小手調べとして、ベンチマークソフトを一定時間回してみて、動作に問題がないかを確認してみることにしました。今回は「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を10分間回して、温度に問題がないかを検証しました。

 設定は、解像度が4K(3840×2160ドット)、画質設定が「最高品質」、ウィンドウモードで、ベンチマークをループさせています。計測時の気温はおよそ38℃と、真夏日と言っていい強烈な暑さです。

 さて、太陽の下でベンチマークソフトを10分間回してみたところ、CPUの最高温度は約86℃、平均温度は約65℃になりました。真夏日の太陽の下でも、十分に冷却できていますね。また、その間PCの上とケース内部に温度計を置いて、ケース内外の温度差を調べてみたところ、ほぼ差がないこともわかりました。かなりの通気性で、熱が内部にこもっている様子もなさそうです。

左がPC上に置いた温度計、右が内部の温度計です。多少誤差はあるかもですが、ほぼ温度差がないのがわかります

 これならば、十分に対決になるでしょう。それでは席について、いざ尋常に、勝負!

Apex Legendsを動かして、パフォーマンスが落ちたりゲームが落ちたりするか、あるいは僕がギブアップするかの勝負です

● ● ●

(10分後)

● ● ●

ユージ「あっつ……もう無理っすわ……」

PCのパフォーマンス低下を見ることなく、暑さであえなくノックダウン。というか、このマスク暑いんですけど

 いやはや、PG-PXTは強敵でしたね。あと1歩というところだったんですが。紙一重の激戦でしたが、全力を出せたので結果に悔いはありません。え? 決着が早すぎる? なんのことやら……。

 まあ、よくよく考えたら、ここ数年は冷房の効いた部屋で日がな1日PCの前に座っている毎日。ちょっと体が仕上がっていなかったかもしれませんね。しかし、こんな環境でもゲームパフォーマンスがまったく落ちることなく、快適に動作していたのはさすがの一言。PG-PXTなら、1年を通してしっかりとしたパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。

セコンドから水を受け取って何とか復活しました。皆さん、決して1人で我慢比べなんてしないようにしましょう

 また、Phanteks Glacier One 240 T30も、簡易水冷CPUクーラーとして強力なパフォーマンスを発揮してくれました。今回の構成は第12世代Coreでしたが、次世代のCPUにも十分対応できそうです。妥協なき冷却性能を求める人は、ぜひSTORMのBTO PCをチェックしてみてください!

最後はお互いの健闘をたたえ合い、記念撮影です。まさしく、強敵と書いて“とも”と呼ぶにふさわしい存在でした

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