1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

グーグル「Pixel 7」と「Pixel Watch」にタッチ!良かった所・不満な所

ASCII.jp / 2022年10月8日 12時0分

グーグルが最新のスマートフォン「Pixel 7/7 Pro」、スマートウォッチ「Pixel Watch」を正式発表

 グーグルが自社で設計・開発するスマートデバイス「Google Pixelシリーズ」の新しいスマートフォン「Pixel 7/7 Pro」と、シリーズ初のスマートウォッチ「Pixel Watch」を発表しました。国内で実施された新製品発表会で、実機に触れて感じたファーストインプレッションを報告します。

洗練されたデザイン。カメラで選ぶならやっぱり「Pro」

 スマートフォンは6.7インチの「Pixel 7 Pro」と6.3インチの「Pixel 7」です。現行モデルのPixel 6/6 Proと同じように、背面上部にメインカメラユニットとセンサー、LEDフラッシュなどが集まる“カメラバー”を大胆に配置しています。

トリプルレンズカメラを搭載する「Pixel 7 Pro」

 カメラバーがメタル素材になったことで、上品で落ち着いた印象を受けます。Pixel 6/6 Proは背面のトップとボトムの色が違うデザインとしていましたが、Pixel 7/7 Proはひとつのキーカラーに統一されたことで高級感が増しています。

 Pixelシリーズのスマホのために設計・開発された「Google Tensor G2」プロセッサは処理スピード、駆動時の消費電力効率、安全性が高まっています。筆者がインタビューなど仕事で頻繁に使っている純正「レコーダー」アプリによる、自動音声文字起こしの精度も上がるそうです。

 写真や動画の撮影はトリプルレンズカメラを搭載する「Pro」に惹かれます。筆者は旅行に出かけると、教会やビルディングなど「高い建物の先端」を写真に記録することを趣味としています。最大30倍の超解像ズームがどれほどの威力を発揮するのか楽しみです。被写体まで最短3cmの距離まで寄れる、マクロ撮影ができるのも「Pro」の魅力です。

 Tensor G2チップと、グーグルが得意とするソフトウェア処理を組み合わせて生まれた画期的な機能のひとつが「写真のボケ補正機能」です。「フォト」アプリに保存された画像ファイルであれば、Pixel 7/7 Proで撮ったデータ以外でも、瞬時に解像感を高めてくれます。上手に使いこなせば、記事に使う簡易なスナップショット写真もPixel 7シリーズで撮って納品できそうです。

「写真のボケ補正機能」が楽しく遊べそう

 Bluetoothによるワイヤレスオーディオの音質向上、ひとつのコンテンツを多数のデバイスへ同時に伝送できるブロードキャスト機能などを実現する新世代の音声規格「Bluetooth LE Audio」に、新しいPixel 7/7 Proは対応するのでしょうか。グーグル純正のPixelシリーズがLE Audioに対応すれば、Androidを搭載する他社のスマートフォンも後に続き、Bluetoothヘッドホン・イヤホンによる通話音声の品質改善が一気に進むことが期待されます。

 本件については現在、グーグルに端末の仕様を問い合わせています。回答が得られたらまた機会を改めて報告したいと思います。

Pixelシリーズから初のWear OSを搭載するスマートウォッチが登場

Pixel WatchはApple Watchのライバルになれるか?

 Pixel Watchは5月にグーグルが実施した開発者向けイベントで発表されて以来、筆者もとても楽しみにしていたデバイスです。

 グーグルがウェアラブルデバイス向けに開発するWear OSの最新バージョンである「Wear OS 3.5」を搭載しています。

 80%リサイクルステンレスを使用するケースのサイズは、41mmと少し小ぶりです。正円形ケースの隅々まで展開する有機ディスプレイは視認性も高く、シンプルなデザインに好感を持ちましたが、やや「ガジェット感」は強めなスマートウォッチです。筆者は最近Apple Watch Ultraの、しっかりとした「腕時計感」に触れてしまったせいか、Pixel Watchにもある程度の重厚感を期待していました。本機には現在グーグル傘下のFitbitブランドによるフィットネス、ヘルスケアの知見が惜しみなく投入されます。ワークアウトなどにものすごく使い勝手が良ければ、コンパクトで軽いPixel Watchの特徴が魅力として活きてくると思います。

Fitbitのフィットネス、ヘルスケア体験による差別化をアピールしたいところ

 グーグル初のスマートウォッチは、これから強敵であるApple Watchとの競争を戦うことになります。これまでWear OSを搭載するスマートウォッチの魅力は「AndroidスマホとiPhoneの両方で使えること」だと筆者は思っていたのですが、残念なことにPixel WatchやWear OSとTizenの統合後に発表されたGalaxy Watch 4以降はAndroid 8.0以上のデバイスにしか対応していません。

 Pixel Watchについて、グーグルはその理由を「特にPixelシリーズのスマートウォッチやワイヤレスイヤホンとのシームレスな使い勝手を実現することを優先したため」と説明していますが、一部の機能だけでもiPhoneと一緒に使えるようにするべきだと筆者は強く思います。

Wear OS 3以降は現行のWear OSアプリが使えなくなります。写真はPixel Watchのために新しくリリースされるAndroid対応の「Watch」アプリ

 iPhoneユーザーも手軽に試すことができれば、Pixel WatchがApple Watchよりも軽量&コンパクトで、低価格、バッテリーが少し(約6時間)長持ちな使い勝手を実現したことが活きて、Apple Watchからの乗り換えを真剣に検討するユーザーが増えるかもしれません。

 今後ソフトウェアアップデートなどによるリカバリーは効くのでしょうか。発売後の展開にも要注目です。

 

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください