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OPPO初のタブレット「OPPO Pad Air」はサイズと音質、UIは○で、レスポンスとGPS無しはやや微妙

ASCII.jp / 2022年10月15日 12時0分

 オウガ・ジャパンが9月30日に発売したAndroidタブレット「OPPO Pad Air」を使ってみました。OPPOブランドで日本で販売される初めてのタブレットで、「Air」という名称からわかるように、薄くて軽いことが特徴。約10.3型の2Kディスプレーを搭載しつつ、約6.9mmの薄さで、重さは約440g。プロセッサーはSnapdragon 680で、SIMは挿せないWi-Fi専用モデル。価格は3万7800円です。

 1週間ほど使ってみましたが、使用感はおおむね良好。タブレットのデザインは単調になりがちですが、本製品はデザインにもひと工夫あり、“お値段以上”という印象。ですが、大満足というわけではなく、ちょっと物足りなく感じたところもありました。まずは、筆者が気に入ったとことからレビューしていきます。

約10.3型(2000×1000ドット)の液晶ディスプレーを搭載
背面の一部に砂丘をモチーフにしたデザインをあしらい、滑り止めの役目もはたす
縦向きにした状態で上部に電源ボタンを搭載
右側面に音量ボタン
底部のUSB Type-Cポート

画面サイズがちょうどいい!

 OPPO Pad Airのサイズは約245.1×154.8×6.9mmで、重さは約440g。10.3型のディスプレイを搭載するアップルのiPad Air(Wi-Fiモデル)は約247.6×178.5×6.1mmで、重さは約461gなので、それよりもひと回り小さく軽いわけです。ただし、筆者は普段、8.3型のiPad miniを使っているので、初めてOPPO Pad Airを手にした時には大きく、若干重く感じました。

ギリギリ片手でつかめるサイズ
とは言え、片手での文字入力は厳しい

 しかし、実際に使ってみると、両手で持って疲れを感じるほどの重さではなく、左手で持って、右手でタッチ操作という使い方もスムーズにできました。ただし、映画を見たりするにはスタンドがあったほうが便利でしょう。

 ディスプレーはIPS液晶で、解像度は2000×1000ドット。ピクセル密度は225ppiで、ウェブを見るにも動画を見るにも満足できる精細な画質で表示されます。「YouTube」の動画をコメントやチャットを表示させて見るのも、ちょうどいい画面サイズだと感じました。

液晶なので、有機ELのようなメリハリ感には欠けるが、視認性は上々
消費電力を抑える「ダークモード」、ブルーライトを低減する「アイコンフォート」にも切り替えられる

クアッドスピーカーの音質に満足!

 スピーカーは横向きにした状態の左右にそれぞれ2つ、合計4つを搭載。端末から少し離れても十分と思えるボリュームで出力でき、3万円台という価格を考慮すると音質も及第点。

横向きにした状態の左右にスピーカーを搭載。アクション映画などを楽しむのにも十分な音量を得られる

 立体的な音場を作る「Dolby Atmos」にも対応しています。Dolby Atmosの設定画面を見ると、かなり細かく、好みの音質にカスタマイズしたりもできる模様。ですが、筆者が普段見ている「Netflix」は、「プレミアムプラン」でないとDolby Atmosに対応している作品は観られず、「スタンダードプラン」を契約している筆者は、その効果を確認できませんでした。

Dolby Atmosの設定画面

直感的に使えるジェスチャー操作が便利!

 OPPO Pad Airには、OPPOのスマホと同じように、Androidをベースに独自のカスタマイズが施された「ColorOS」が搭載されています。バージョンはAndroid 12をベースとするColorOS 12。基本的な操作性は、一般的なAndroidデバイスと変わりないので、Androidスマホを使ったことがあれば、すんなり使いこなせるでしょう。

ホーム画面
クイック設定パネルもAndroidの標準に近い仕様
画面表示を細かくカスタマイズできることはColorOSの利点

 ColorOSのアドバンテージは、独自機能にあります。たとえば、2本の指でスワイプすると画面を分割できたり、4本の指でつかむようにピンチインして、アプリをフローティング表示に切り替えたり、タブレットだからこそ役立つ機能が直感的に起動できるようになっています。

画面上辺から2本の指でスワイプすると、画面が分割され、2つのアプリが同時に使えるようになる
4本の指でつまむようにして、表示している画面をフローティングウィンドウに切り替えることができる
ほかにも、よく使うアプリを素早く起動できる「スマートサイドバー」、3本の指でスクショが撮れるなど、OPPOのスマホでおなじみの機能が使える

電池持ちには満足必至!

 バッテリー容量は7100mAh。OPPOによると「約12時間のビデオ再生」とのこと。筆者がYouTubeの動画をFHD(1080p)画質で、内蔵スピーカーから音声を出力して視聴したところ、2時間で12%ほど電池が減りました。ディスプレーの明るさやコンテンツによって電池の減り方には差が出ますが、電池持ちはかなり良い印象。海外ドラマを一気に観たい! という人でも満足できそうなスタミナです。

「設定」→「バッテリー」の画面。そもそも電池持ちがいいが、機能を制御して電池を長持ちさせる「省エネモード」も備えている

OPPOのユーザーはさらに便利!

 OPPOのスマホやワイヤレスイヤホンを使っている場合、OPPO Pad Airとスムーズに連携できるというメリットもあります。

 OPPO Pad Airにもカメラが搭載されていますが、アウトカメラが約800万画素、インカメラが約500万画素と、スペックは抑えめです。写真や動画はスマホのほうが高画質で撮れます。OPPOのスマホで撮った画像は「OPPO Share」という機能で、スピーディーにOPPO Pad Airに送信できます。また、OPPOのワイヤレスイヤホンは、OPPO Pad Airの近くでケースを開けるだけで認識し、ワンタップでペアリングが完了します。

「OPPO Share」はスピーディーにファイルのやり取りができる機能。iPhoneの「AirDrop」と同じような機能と捉えていいだろう
OPPO Pad AirのBluetoothをオンにしていれば、OPPOのワイヤレスイヤホンと簡単かつスピーディーにペアリングできる

 続いて、筆者が「ここはちょっと……」と、気になった点について述べさせていただきます。3万円台の製品なので贅沢は言えませんが、使い方によっては重要かもしれないので、買ってから後悔しないように慎重な検討をオススメします。

レスポンスは「軽快」とは言えない

 CPUはSnapdragon 680で、メモリーは4GB、ストレージは64GBという構成。CPUはミドルレンジ向けで、メモリーは「もうちょっとあればなぁ」と思えるスペックです。基本操作で不便を感じることはないものの、複数のアプリを起動させた状態で、アプリを切り替えて使ったりすると、反応がやや鈍くなったり、カクカクしたりすることがありました。CPUのパワーが足りないというよりも、おそらくメモリーの少なさが要因ではないかと思われます。

「Geekbench 5」というアプリでベンチマークを測定した結果。ミドルレンジとしては順当なスコアだった

 ただし、この弱点には解決策があります。ColorOS 12にはメモリーを拡張できる機能があり、内部ストレージに余裕がある場合は、その一部を使ってメモリーを最大3GBまで増やすことができます。データサイズの大きいアプリを使う場合や、マルチタスク操作をする場合は、メモリーを拡張することで、パフォーマンスを向上できそうです。

ストレージの一部を仮想的にメモリーとして使える。4GBのメモリーに最大3GBを追加して、最大7GBにできる

GPSを搭載していないので マップ利用には不向き

 OPPO Pad AirにはGPSが搭載されていません。位置情報はWi-Fiから取得する情報に依存します。よって、外出先ではWi-Fiに接続しないと「マップ」アプリを利用できず、スマホのテザリングなどを利用しないと現在地を表示できません。

屋外で「マップ」を使っている際、Wi-Fi接続が切れると、このように表示が出る

 せっかくの大画面なので、外出時に道案内に使えたら便利だと思ったのですが、スマホに接続する必要があります。ですが、そもそもスマホを持っていれば、GPSを内蔵するスマホの「マップ」を使うほうが正確な位置情報を所得できるので、スマホだけで事足りるということになってしまいます。

モバイルデータ通信には非対応

 薄くて軽いタブレットなので、家から持ち出して使うにも便利ですが、4Gや5Gのモバイルデータ通信に対応していないのが残念なところ。側面にはピンを刺して引き出すカードスロットがありますが、装着できるのはmicroSDカードのみ。実は、nanoSIMを装着できそうな部分があるのですが、そこははめ殺しになっていました。

本体右側面(縦向き時)にmicroSDカード(最大512GB)を装着できるスロットを装備

 OPPOのスマホは、ほとんどがeSIMに対応しているので、eSIMに対応させるには難しくなかったのでは……と思ったりもしました。

【まとめ】主に自宅でウェブや動画を見るには最適!

 OPPO Pad Airは自宅でWi-Fiに接続して使うタブレットとしては、十分な性能と機能を備えている印象。軽いでの長い時間持ち続けても手が疲れにくく、ネットサーフィンをしたり、電子書籍を読んだりするには最適。映画を見るには、スタンドにもなるスマートカバー(別売/2680円)があると便利でしょう。最大の魅力は、なんと言っても価格。3万7800円は、かなりお買い得です。

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