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【活用提案】iPadのアプリをMacのキーボード&マウスで操作 「ユニバーサルコントロール」で効率アップ!

ASCII.jp / 2022年10月24日 14時0分

 iPadとMacを連携させて使える代表的な機能が、「ユニバーサルコントロール」と「Sidecar」だ。どちらもiPadとMacを無線でつないで操作できるという点で共通しているが、両者にははっきりとした違いがある。

 2つの機能をそれぞれ一言で言い表すと、ユニバーサルコントロールは“Macの入力環境を拡張する”もので、Sidecarは“Macの画面を拡張するもの”だ。それぞれの役割は明確なので、具体的な使い方がイメージできれば、シーンに応じて活用できるだろう。まず、今回はユニバーサルコントロールを取り上げ、その活用方法を紹介していこう。

「ユニバーサルコントロール」でiPadとMacを連携

 ユニバーサルコントロールは、一組みのキーボードとマウス(あるいはトラックパッド)で、MacもiPadも操作できるようになる機能だ。つまり、前述したように、“Macの入力環境を拡張するもの”と考えればわかりやすい。連携したすべてのデバイスを操作できるので、とても便利なのだ。

 実際、どんなふうに便利なのか、活用事例をいくつか紹介していこう。

●iPadのメッセージアプリにMacのキーボードから文字入力

 MacとiPadでは同じアプリが用意されているが、それらを比べたとき、iPad版のほうが使い勝手がいいと感じるケースはけっこう多い。例えば、SNSアプリの「Twitter」や「Facebook」、メッセージアプリの「LINE」、チャットツールの「Slack」などである。

 ならば、そういったアプリはiPad版を使って、操作はMacで行うようにすればいい。そんなときに便利なのがユニバーサルコントロールで、iPadに触れることなく、Macのキーボードを使ってメッセージが入力できて、とても効率的だ。メッセージを添付するような場合でも、何の問題もなく操作できる。

iPadでチャットツールを使っている場合、Macのキーボードから入力ができるので、よりスムーズにやり取りできるのがポイント。

●iPadで「YouTube」を見ながら、Mac側でコントロールする

 「YouTube」で動画を視聴する場合も、Macのブラウザーを使うよりはiPadの専用アプリで見たほうが使い勝手がいい。また、Macでの作業中に、動画再生によるマシン負荷を抑えられるというメリットがある。しかも、再生中はスキップや巻き戻しなどのキーボードショートカットをMacから使えるので、例えば、動画を見ながら学習をするといった場面でも重宝するだろう。

「YouTube」視聴時も、Macでスキップや巻き戻しといったキーボードショートカットが使えるので、使い勝手はかなりいい。Macの負荷を下げられるのもメリット。

●iPadを縦置きにして文章作成をする

 長い文章を書いているとき、ディスプレイが縦長だと便利だと思うときがある。こんなときは、iPadを縦向きにして使ってみよう。文章の前後が確認しやすくなる。ユニバーサルコントロールは、アイデアしだいでいろいろと便利に使えるのだ。

iPadを縦に置いてもユニバーサルコントロールは動作するので、長文の作成時はiPadのアプリを使うのがおすすめ。ふだん使い慣れたキーボードで入力できるので、作業もスムーズだ。

ユニバーサルコントロールに必要な環境を確認

●3台のアップルデバイスが接続でき、Macは必須

 使い方のイメージができたところで、ユニバーサルコントロールに必要な動作環境を確認しておこう。ユニバーサルコントロールは、3台のアップルデバイス(iPadまたはMac)を接続できる。ただし、必ず1台はMacが必要だ。iPadどうしだけではユニバーサルコントロールは利用できないので注意しよう。

【iPad】 iPadOS 15.4以降を搭載した次のデバイス ・iPad Pro(すべてのモデル) ・iPad(第6世代)以降 ・iPad Air(第3世代)以降 ・iPad mini(第5世代)以降

【Mac】 macOS Monterey 12.4以降を搭載した次のデバイス ・MacBook(2016年以降に発売されたモデル) ・MacBook Pro(2016年以降に発売されたモデル) ・MacBook Air(2018年以降に発売されたモデル) ・Mac mini(2018年以降に発売されたモデル) ・iMac(2017年以降に発売されたモデル)またはiMac(Retina 5K、27-inch、Late 2015) ・iMac Pro ・Mac Pro(2019年以降に発売されたモデル) ・Mac Studio

【その他】 ・2ファクタ認証を使っている同じApple IDでサインインしている ・Bluetooth/Wi-Fi/Handoffを有効にする ・各デバイスを10メートル以内に配置する ・iPadでモバイルデータ通信接続を共有していないこと ・Macでそのインターネット接続を共有していないこと

●「ユニバーサルコントロール」の初期設定をする

 まずは、Mac側の設定を見ていこう。ユニバーサルコントロールを利用するには、システム環境設定の「ディスプレイ」に用意されている「ユニバーサルコントロール」で設定する。ここでは、すべてをオンにしておいたほうが快適に利用できる。また、「Handoff」もオンになっていることを確認しておこう。

Mac側では、システム環境設定の「ディスプレイ」を開き、「ユニバーサルコントロール」をクリック。表示された項目すべてにチェックを付けて「完了」をクリックする。
システム環境設定の「一般」を開き、「このMacとiCloudデバイス間でのHandoffを許可」にチェックが付いていることを確認する。

 次に、iPad側の設定だが、必要なものは初期状態ですべてオンになっているので、特に設定を変えていない人はそのままで問題ない。念のため、設定箇所を確認しておこう。

iPad側では、「設定」アプリで「一般」→「AirPlayとHandoff」の順にタップ。「Handoff」と「カーソルとキーボード」がオンになっていることを確認する。

ユニバーサルコントロールを使い始める準備

●双方のデバイスを近づけてマウスポインターを移動させる

 それでは、ユニバーサルコントロールを使ってみよう。まず、MacとiPadのスリープを解除して、双方を近づける(横に並べる)。次に、Macのマウスポインターを、iPadがある側の画面端まで動かし、そこからさらにiPadの方向に移動させる。すると、iPadの画面に「●」形のマウスポインターが現れるので、そのまま画面の中央まで移動させればいい。

MacのマウスポインターをiPadの置いてある方向に移動させると、iPadの画面にポインターが入ろうとする表示が出るので、そのまま進めると完全に移動できる。

 両者を近づけても認識されない場合は、Macのコントロールセンターの「ディスプレイ」を確認しよう。ここに接続したいiPad名が表示されていれば、それをオンにすることでユニバーサルコントロールを開始できる。

Macのメニューバーにあるコントロールセンターを開き、「ディスプレイ」をクリック。「キーボードとマウスをリンク」に接続できるデバイス名が表示されるので、接続するものをオンにする。

 もし、ここに接続したいデバイス名が表示されていないときは、何らかの原因で接続ができていない状態だ。この場合は、双方のデバイスをいったんスリープにしてから解除して、再度試してみよう。iPadは、いったん機内モードにしてから元に戻すと解決することもある。それでもうまくいかない場合は、再起動してみよう。

●MacとiPadの配置を調整する

 MacとiPadを置いた位置は自動で認識されるのだが、場合によっては、正しく認識されないことがある。そんなときは、Macのシステム環境設定で、両者の配置を調整しよう。

Macのシステム環境設定で「ディスプレイ」を開くと、各デバイスの位置関係が表示される。画面をドラッグ&ドロップで移動させて、実際の位置関係に合わせよう。

便利な操作方法を覚えておこう

●iPad特有の操作をMacで行おう

 ユニバーサルコントロールで接続したデバイス間では、一つの端末であるかのようにシームレスに行き来して作業できる。通常の操作となんら変わらないので、特に難しいことはないだろう。ただし、ホーム画面やAppスイッチャーの表示方法など、iPad特有の操作は覚えておくと便利だ。

【Dockを表示する】 画面下端にマウスポインターを移動する

【ホーム画面に戻る】 画面下端にマウスポインターを移動し、Dockが表示されたらさらに下に向かって移動する。

【Appスイッチャーを開く】 画面下端にマウスポインターを移動し、Dockが表示されたらさらに下に向かって移動して少しホールドする。

●ファイルの貼り付けなども簡単

 ユニバーサルコントロールでは、デバイス間のファイルの移動もドラッグ&ドロップで可能だ。例えば、iPadで開いている「写真」アプリから、Macのアプリに写真をドラッグ&ドロップして貼り付けるといったことができる。

iPadで開いた「写真」アプリの写真をドラッグ&ドロップすると、Macのアプリに簡単に貼り付けられる。

 また、ファイルだけでなく、iPadで手書きしたメモなども貼り付けが可能。手書きしたものを書類に挿入したり、メールなどで送ったりしたいときに使うと便利だ。

「メモ」アプリの手書きメモを移動させるには、手書き部分をクリックして「すべて選択」を選ぶ。
手書き部分が反転するので、この状態でドラッグし、貼り付け先のアプリでドロップすればいい。

 ユニバーサルコントロールは、システムへの負荷が小さいのがメリットだ。そのため、やや古めのMacやiPadでも問題なく動作するのがうれしい。MacとiPadを併用している人なら、ぜひ試してみてほしい。

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