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あのNothingがリップスティックのようなワイヤレスイヤホン「Ear(stick)」を発表!

ASCII.jp / 2022年10月26日 23時30分

Nothingからリップスティック型のイヤホンが登場!

 今日26日、イギリス・ロンドンに本社を構えるNothing Technologyが新製品「Nothing Ear(stick)」を発表した。昨年発売されたNothing Ear(1)、日本では今年8月に発売されたNothing Phone(1)に続く、第3弾のデバイスで、ハーフインイヤー型のデザインを採用したワイヤレスイヤホン。リップスティックをモチーフにした斬新な充電ケースも注目を集めそうだ。

新進気鋭のファッションブランド「Chet Lo」とのコラボによるティザーの展開でも注目を集めている

 Nothing Ear(stick)は、イギリス、アメリカ、ヨーロッパなど40以上の国と地域で発売される。日本では11月10日に発売されるが、Kith Tokyo、二子玉川 蔦屋家電、そして、Nothing.tech(Nothingの公式サイト)では10月29日11時より数量限定で先行発売される。

 10月26日の発表に先駆けて、日本のメディア向けに「Nothing Ear(stick)プレブリーフィング」が開催された。オンラインで、CEOのカール・ペイ氏と、共同創業者でマーケティングのトップ、アキス・イワンジェリディス氏の話を聞くことができたので、彼らの話を交えつつ、新製品を紹介する。

8月に発売したPhone(1)は 日本市場でも好評

 プレブリーフィングでは、まずNothing TechnologyのCEO、カール・ペイ氏から挨拶があった。ペイ氏は「最近日本を訪れて、潜在的なパートナーやクリエイター、デザイナーと会い、日本を非常に身近に感じることができた」と言う。

Nothing TechnologyのCEO カール・ペイ氏。OnePlusの共同創業者だったことでも知られる

 Nothing Ear(1)の出荷台数は60万台、Nothing Phone(1)は40万台を超えて、Nothingのデバイスの世界での出荷台数は100万台を突破したとのこと。Phone(1)については、iPhoneから乗り換える人が多く、特にZ世代からの関心が高いそうだ。

 日本でのPhone(1)の反響については、「日本がキャリアを重視するマーケットであることは認識している。我々は、まだ大手キャリアと組んではいないが、それにも関わらず、我々にとって、日本市場は上位5つのマーケットに入る」と明かした。「現在、日本のキャリアと友好的な会話を進めているところなので、今後の進捗を楽しみにしてほしい」と語っていた。

Nothing Phone(1)は日本での売れ行きも好調とのこと

 今回発表したNothing Ear(stick)については、「Ear(1)の置き換えではなく、異なる製品として両方を展開していく。たとえるなら、アップルのAirPodsとAirPods Proのような位置付け」と説明した。

快適性と高音質を追求したEar(stick)

 続いて、共同創業者のアキス・イワンジェリディス氏が登場し、Nothing Ear(stick)のプレゼンテーションを行なった。Nothingにとって2つ目のオーディオ製品となるEar(stick)は、特に「快適性と音質を重視した」という。

Nothing Technologyの共同創業者でマーケティングの責任者であるアキス・イワンジェリディス氏。ロンドンと東京の会場をオンラインで結んで、プレゼンテーションを行なった

 Ear(stick)の充電ケースはコスメティックにインスピレーションを得たデザインを採用。くるりと回して横から開く仕組みなので、片手で開けて、もう片方の手で取り出して耳に装着できる。「一般的な充電ケースは落とすと蓋が開いてイヤホンが飛び出してしまうが、落としてもイヤホンが飛び出す心配がない」ことも利点だ。

赤い部分は口紅はモチーフ。透明の円筒部を回すとケースが開く、イヤホンを取り出せる
コンパクトで、イヤホンには見えない斬新なデザインだ
イヤホンの左右は、赤と白の異なる色がアクセントになっている
イヤホンの内側は同じデザイン。カラバリは1色のみ

 実は、このデザインはEar(1)の開発時にも検討されたが、カナル型はサイズは大きくなるために断念。Ear(stick)がEar(1)よりも小さくできたので実現できたという。ちなみに、Ear(1)のイヤホンの重さは4.7gだが、Ear(stick)は4.4gまで減らしている。

独自に設計したドライバーを搭載

 ハーフインイヤー型のイヤホンで高音質を実現するためには、カナル型よりも大きなドライバーが必要になる。しかし、ドライバーが大きくなりすぎると重くなり、装着時の快適性は失われる。その問題を解決するために、Nothingは汎用品を使わずに、自らドライバーを設計。高品質のマグネットと、特殊なコーティングを施したダイアフラム(振動板)を用いて、12.6mmサイズの業界最高水準のダイナミックドライバーを開発。低音域から高音域まで一貫した高音質を実現しているという。

 なお、ハーフインイヤー型は低音が弱くなる傾向があるそうだが、独自のアルゴリズムによって、自動的にイコライザーが調整して、低音が失われないようになっているという。

 イヤホンの形状にもこだわりが見られる。「最初は全体的な対称が取れたデザインを考えたが、見栄えはいいが、装着すると必ずしも快適とは言えなかった。そこで100人くらいにテストして、どういう形状で曲線が良いのかと、人間工学的に最も優れたデザインを模索しました」とのことだ。

イヤホンの形状は100人以上にテストをして、100回以上の設計変更を経て、快適な装着性を実現したという
数多く試作したプロトタイプの一例

Ear(1)のフィードバックを受けて 改善した機能は?

 Ear(1)のユーザーからのフィードバックもEar(stick)の開発に活かされている。顕著な改善は2つあり、「まずコネクティビィティー(接続性)。ear(1)ではイヤホン下部の内側になったアンテナを、Ear(stick)ではステムの外側に配置し、より接続性が向上させました。電池持ちも改善し、Ear(stick)では連続7時間の再生を実現し、ケースで充電しながらの場合は最大29時間再生できます」。ちなみに連続通話時間は最大3時間で、ケース利用時は最大12時間となる。わずか10分の充電で、約2時間の再生ができることも利点だ。

 Ear(1)もイヤホンに触れて操作するタッチコントロール機能を備えていたが、「かなり敏感だったため、誤って触れて音量が変わることがあった」(イワンジェリディス氏)という。Ear(stick)では、ステムを押すプレスコントロールで調整できるようになり、操作性が向上。どちらのイヤホンを押すと音量を小さくする、または大きくするかは、ユーザーが設定できる。

ステムには押したことを感知するセンサーを搭載

 ハーフインイヤー型のEar(stick)には、ノイズキャンセリング機能は搭載しされていない。しかし、クリアな通話音声を実現する「Clear Voice Technology」を搭載。3つのマイクと最新のスマートアルゴリズムによって、音声を強調させて、風切り音や周囲の雑音を除去する仕組みだ。イワンジェリディス氏によると「Ear(1)に比べて3でデジベルほど減らすことができた」という。

 Ear(1)はAndroid 5.1以降およびiOS 11以降を搭載するデバイスとペアリングして利用可能。Nothing Phone(1)とペアリングして使う場合はアプリ不要で、各種設定にアクセスしやすく、より快適に使えるように設定されている。他社のデバイスと接続して使うには「Nothing X」というアプリが必要だが、Nothing Phone(1)で使う場合と同じ機能を利用可能。また、AndroidデバイスとはFast Pair機能によって、簡単に接続できる。

Nothing Phone(1)でのEar(stick)の設定画面。他社スマホのユーザーは「Nothing X」というアプリで同様の機能を利用可能

 斬新なデザインが目を引くNothing Ear(stick)だが、外見的なデザインよりもむしろ音楽を心地よく楽しむためのテクノロジーに注力しているようだ。

ロンドンのソーホーにNothingの店舗がオープンすることも明かされた。年内にオープン予定で、単なる店舗ではなく、イベントなどが開催される場にもなるそうだ

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