長い歴史を誇るブラザーのラベルプリンター「P-touch」を衝動買い
ASCII.jp / 2022年10月28日 12時0分
昨今でこそ「ラベルプリンター」という周辺機器は、業務用からコンシューマー用まで数多く存在するが、今から四半世紀以上前の国内市場には、バーコード需要のある業務用製品だけだった。しかし当時からテクノロジーホビーとして日本のはるか先を歩んでいた米国市場では、個人が使えるラベルプリンターが数多く販売されていた。
当時、出張でSFOやサンノゼを中心としたシリコンバレー一帯に行くことの多かった筆者は、行くたびに大躍進を遂げていたパソコンを中心としたショップのCompUSAやFry'sやステーショナリー専門店のオフィスデポで、毎回のように色々なラベルプリンターを買って帰り、当時のPC雑誌にその活用記事を書いていた。
当時から海外市場では先進的でコスパに優れ人気のラベルプリンターは、日本のブラザー工業製の商品が大半だった。スマホが存在しなかった当時の接続機器は、100%パソコンだった。ゆえに当時のシリーズ名は、今とは異なる「P-touch PC」という名前だったと記憶している。
出張の都度、何台も衝動買いしていたP-touch PCの最大の使途は、当時は記録メディアの代表だったフロッピーディスクのラベル作りやクリアファイルのインデックス、ネームシールなどを作って楽しんでいた。ミシン目でカットできる連続フォームや背面糊付きラベル紙などもあったが、印刷テクノロジー的には感熱紙型モノクロプリンターだった。
そんなラベルプリンターが登場してから30余年。令和の最新モデルが「P-touch Color」(VC-500W)プリンターだ。昨年、偶然にも有楽町のビックカメラで見かけ、懐かしくて衝動買いしてしまった。すでに1年近く使ってしまっている。国内外を問わず多くのラベルプリンターは9〜25mmのテープ幅が多いが、P-touch Colorは名刺サイズに迫る50mm幅のワイドテープにフルカラーで印刷が可能だ。
令和の最新モデルはWi-Fi経由でスマホやPCから接続可能
パッケージの同梱物はP-touch Color本体以外に専用のクリーニングカセット、専用ACアダプター、USBケーブル、25mm幅のロールカセットが1個そして取説だ。
本体の標準パッケージには、一般的に利用頻度の高い25mm幅のロールカセットが1本付属しているが、筆者は購入目的の50mm幅のものを同時に追加購入した。
P-toch Colorの本体は、外形サイズおよそ幅113×奥行き116×高さ96mm重さ660gのずんぐりした立方体サイズで、ブラックとオフホワイトのツートーンカラーだ。オフィスや自宅のいずれに置いても、違和感のない落ち着いたカラーリングだ。
ロールカセットは、背面に3分の1ほどが飛び出す感じで、電気接点を合わせて収納する感じだ。付属のACアダプターケーブルをP-toch Colorの本体の底面の指定ポートに接続すれば、P-touch Colorのハード的な設定は終了だ。PC対象のUSBケーブル接続と無線LAN(802.11b/g/n)がサポートされているが、昨今なら一般的にはWi-Fi接続が主流だろう。
ラベルの作成・編集はスマホアプリやパソコンから
スマホやPCから接続したP-toch Colorで思い思いのラベルを出力するには、専用アプリの「Brother Color Label Editor」が必要だ。AndroidやiPhone版はGoogle PlayやApp Storeからダウンロード。Windows版やMac版はブラザー工業のWebサイトからダウンロードする。基本的にはアプリのダウンロード、導入後、起動して画面の指示に従い、P-toch ColorとWi-Fi接続ができれば完了だ。
P-toch Colorを操作するアプリは、スマホアプリとは言え多くのクリップアート集や写真などを同時並行的に操作することも多く、より大きな画面サイズが便利かもしれない。筆者はPixel 6 Proや折り畳みのrazr 5G、Galaxy Z Fold2など、複数の画面サイズの異なるスマホを使ってみたが、一番操作性の良かったのは開くと7.6インチ相当になる大画面のGalaxy Z Fold2だった。
絵心がなくても思い通りのラベルを短時間で作成できる
そういう意味ではメイン機を大画面スマホやタブレット、サブ機を標準画面サイズのスマホという割り切りも必要なのかもしれない。実際のアウトプット作りは、クリエイティブでなかなか楽しい作業だ。昨今は絵心がなくても、クリップアート集や自分で撮影した写真を活用して、思い通りのラベルを短時間で簡単に作ることも可能だ。
目的幅のロールカセットをセットしてエディター画面が起動すれば、まず現在のロールカセット幅を画面入力する。サイズが画面にリアルタイムで反映されるので、続いて長さを決めるだけだ。昔懐かしい「WYSIWYG(What You See Is What You Get:見たままを得られる)」感覚で、でき上がりのラベルイメージを想定しながらの作業になる。
そしてスマホ画面上でリアルタイムに制作のプロセスを確かめながら、時にはトライ&エラーや修正をしながら写真やクリップアートを加えたり、レタッチしたり、文字を挿入したり、フォントサイズや色、デザインを替えたりしてお好みのラベルを作ることができる。
パソコン上でのラベル作成・編集は 大画面の操作性の良さをリアルに感じる
一方、同様のエディット&レタッチ操作をWindowsパソコンでやってみると、やはり大画面の操作性の良さをリアルに感じてしまう。今回、筆者はメインPCの37.5インチのEIZO大型曲面モニターで使ってみたが、27インチ以上のディスプレイなら無駄に大きい必要性はなさそうだ。
これは名刺や年賀状、チラシなどのデザインや編集作業を大きな画面のPC上でやる場合と、大きくても7インチ前後のスマホ画面上でする場合の差に等しい。ビジネスアプリなら、プレゼンを作る時にパソコンを使うか、スマホを使うかの差に近いだろう。
今回は、NFCタグを内蔵したプラスティックカードの表裏両面に、P-touch PCでカラー出力したラベルを貼り付けて、筆者が関わっているプロジェクトや商品企画サイトのプロモーション用のカードを数枚作ってみた。幅50mmのロールカセットがあれば、かなりのことができてしまう。
最後に幅50mmのロールカセットの強みを打ち出すべく、筆者のコラムのバナーを作ってみた。このサイズをスマホで実行するなら、縦画面ではなく横画面で最大面積を使う必要があるだろう。幸いWindowsパソコンならキーボードとマウスで余裕の編集操作だった。でき上がったバナーは、筆者のポメラMD200の背面にピッタリサイズだった。
P-touch Colorは今はみんなが持ってるスマホさえあれば、家庭内のあらゆるクリエイティブワークはやってくれそうなファミリー向けデバイスだ。この年末年始に導入すれば、家族中で楽しい年末年始を過ごせそうだ。
今回の衝動買い
・アイテム:ブラザー「P-touch Color」(VC-500W) ・購入:ビックカメラ ・価格:1万8390円
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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