「レッツノートSR」実機レビュー = 12.4インチ3対2ディスプレーに5Gも搭載の完全新デザイン

　最後にパフォーマンスをチェックしてみよう。まずCPU性能だが、「CINEBENCH R23」は9787pts、「CINEBENCH R20」は3756ptsとなった。

　第11世代（Tiger Lake）の「Core i7-1185G7」（4コア、8スレッド、最大4.80GHz）を搭載する「レッツノート FV1」がR23は5708pts、R20は2232ptsだったので、「レッツノート SR」はその約171％、約168％のスコアを記録したことになる。

今回の貸出機には、CPUは「Core i7-1270P」（12コア［Pコア×4、Eコア×8］、16スレッド、最大4.80GHz動作）、メモリーは32GB（LPDDR4）、SSDは512GB（PCIe Gen4 x4接続「SAMSUNG MZVL2512HCJQ-00B07」）が搭載されていた

「Panasonic PC設定ユーティリティ」の「熱とファンの制御」で動作モードを設定可能。「冷却優先」よりも「標準」のほうがベンチマークスコアはよかったので、今回は「標準」でベンチマークを実施している

「CINEBENCH R23」は9787、R20は3756pts

「CINEBENCH R23」実行中のCPU温度は平均79.12℃、最大97℃、クロック周波数は平均2420.23MHz、最大2893.1MHz

「CINEBENCH R23」実行中の消費電力は最大78.04W、平均48.16W。アイドル時の消費電力は平均8.03W

　一方、3Dベンチマーク「3DMark」のTime Spyは1940、Fire Strikeは5168、Wild Lifeは14268となった。FV1がTime Spyは1818、Fire Strikeは5212、Wild Lifeは13379だったので、「レッツノート SR」はその約107％、約99％、約107％のスコアを記録したことになる（「SR」はFire Strikeで下振れした可能性が高い）。いずれにしても両機種とも内蔵グラフィックスは「Intel Iris Xe Graphics」なので、大きな差は出なかった。

「3DMark」のTime Spyは1940、Fire Strikeは5168、Wild Lifeは14268、「ファイナルファンタジーXIV：暁月のフィナーレ ベンチマーク」（1920×1080ドット、標準品質、ノートPC）のスコアは7890（やや快適）

　ストレージ速度は、シーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は6724MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は4665MB/sとなった。

　FV1はシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）が6424MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）が2626MB/sだったので、SRはシーケンシャルライトが約178％相当に向上したことになる。

「CrystalDiskMark8.0.4」のシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は6724MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は4665MB/s

　バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度40％、ボリューム40％でバッテリー残量5％までという条件でYouTube動画をWi-Fi環境で連続再生したところ、「バッテリーパック（標準）」（50Wh）装着時で6時間47分動作した。

　一般的なモバイル用途には十分なバッテリー駆動時間だが、物足りない場合には「標準」→「軽量」とバッテリーパックを連続使用してもいいだろう。

レッツノートを使ってきたユーザーにとって ライバル機種は存在しない

　新ボンネット構造、新色「カームグレイ」を採用してデザインを一新しつつも、脱着可能なバッテリー、耐100kgfの剛性、レッツノートファンの手に馴染んだリーフ型キートップ、円形ホイールパッドを継承した「レッツノート SR」は、目新しくも、使い勝手は変わらぬ絶妙な仕上がりだ。

　これまでレッツノートを使ってきたユーザーにとってライバル機種は存在しないし、ビジネスに特化したモバイルノートPCを探している方にとっても魅力的な1台と言えるだろう。