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最新Ryzen 9とRTX 3080PCの中では結構お手頃! 4Kゲームに配信・録画も全部快適

ASCII.jp / 2022年11月16日 11時0分

「FRGHB650/C」

 高リフレッシュレートでゲームを楽しめるゲーミングパソコンに、映像編集、お絵描きなどのクリエイティブ向け、手のひらサイズの筐体を採用した小型マシン、持ち運びできるノートパソコンまで、さまざまなオリジナルBTOパソコンを用意する「FRONTIER」から、AMD最新世代CPUのRyzen 7000シリーズを搭載する「FRG×B650」シリーズが登場した。

 6コア/12スレッドCPUのRyzen 5 7600Xと、GeForce RTX 3060ビデオカードを搭載し、21万9800円の「FRGAB650/A/NTK」をはじめ、4つのモデルをラインアップしている。

AMD Ryzen 7000シリーズを搭載したゲーミングパソコンの「FRG×B650」シリーズ。4つのベースモデルを用意している

 今回はその中から最上位に位置し、16スレッド/32スレッドのRyzen 9 7950XとGeForce RTX 3080搭載で38万9800円の「FRGHB650/C」触る機会を得られたので、製品の外観や使い勝手、パフォーマンスなどを紹介していこう。

新世代Ryzen最上位のRyzen 9 7950X。16コア/32スレッドCPUで、最大動作クロックは5GHzを大きく超える5.7GHzになる
試用機のマザーボードには、最新チップセットのAMD B650Eを採用したASRock「B650E PG Riptide」が搭載されていた
メモリーも新世代規格のDDR5を採用。DDR5-4800駆動の16GB×2枚 32GBを搭載する
NVIDIAハイエンドGPUのGeForce RTX 3080を搭載。ゲーミングだけでなく、動画エンコードや、レンダリングなどのクリエイティブにも効果大だ

※お詫びと訂正:記事初出時、試用機が搭載するOSの記載に誤りがありました。訂正してお詫びします。(2022年11月18日)

見た目とエアフローのバランスが良好なミドルタワー

 FRGHB650/Cは、設置しやすいミドルタワーケースで、ゲーミングパソコン“FRONTIER GAMERS”のエキスパートクラスに位置づけられた筐体を採用。魅せる要素と高いエアフローを備えているのも特徴だ。

 フロントメッシュパネルによる高いエアフローだけでなく、LEDで彩られたパーツが映えるサイド強化ガラスパネルも採用。加えて、標準でRGBライティングとともに、高冷却性能を発揮する240mmサイズラジエーターを採用した水冷CPUクーラーも搭載している。

 LEDを内蔵したファンとともに、ラジエーターはケースフロントに取り付けられており、内部を彩るだけでなく、フロントメッシュパネル越しにも光の演出を楽しめる。さらに筐体のカラーがブラックとホワイトから選べるのも、魅力的だ。

 高品質な作りや、内部が映えるガラスパネルに、高いエアフロー、水冷CPUクーラーでの高冷却と、ハイスペックCPUとビデオカードを搭載する場合でも抜かりなしといった感じだ。

ディスプレー横に設置しやすいミドルタワー筐体を採用。LEDギミックも楽しみながらゲームプレイや作業ができる
フロントにLED内蔵のラジエーターファンを装備。部屋の明かりを消すと、ファンのLEDが薄らとのぞけるのもいい感じだ
筐体背面側。電源ユニットはボトム配置で、排気ファンを1基搭載しているのがわかる
筐体トップには、ダストカバーが備わっている
メンテナンスしやすいマグネット式で、簡単に着脱できる
電源ユニットの吸気ファン部分にも着脱可能なダストカバーが備わっている

 パソコンの使い勝手に影響するフロントインターフェースの一部は、フロントトップに装備。中央に電源ボタンを備え、USB端子はサイド側に並んでいる。手前から、2つのLED制御ボタン、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、ヘッドフォン出力、マイク入力だ。

 なお、LED制御ボタンは無効になっており、採用マザーボードのLED制御ツール(ASRock「Polychrome SYNC」)を導入することで、OS上から水冷CPUクーラーのLEDギミックを含め、一括制御できるようになっている。

 本体背面側のインターフェースは、USB 2.0 Type-A×6、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、2.5GBASE-Tに対応する有線LAN端子、オーディオ端子(3端子)になっている。USBポートは計10ポートで、多くのシーンで困ることがないというのも、うれしいポイントだ。

フロントトップのインターフェース。頻繁にアクセスする外付けデバイスようにUSB端子が2ポート備わっている
ASRock「Polychrome SYNC」を導入することで、OS上からLED制御が可能だ
背面インターフェース。HDMIなどの出力端子は利用できないように塞がれている。なお、Ryzen 7000シリーズはGPUを内蔵しているが、マザーボードのBIOSで無効になっている状態だ

 続いて筐体内部も見ていこう。ガラスパネル越しにも、圧倒的な存在感を醸し出しているのが、水冷CPUクーラーのウォーターブロック&ラジエーターと、大型GPUクーラーを備えるGeForce RTX 3080搭載ビデオカードだ。

CPUウォーターブロックとラジエーターファンのLEDが、ブラックカラーの内部をシックに彩る。なお、筐体とガラスパネルの境にもLEDバーが備わっているのもポイントだ

 32スレッドCPUのRyzen 9 7950Xを冷却する水冷CPUクーラーのラジエーターは、前述のとおり240mmサイズを採用する。LED内蔵の120mmファンも2基搭載しており、ラジエーターを冷やすとともに、ビデオカードに風を送っている。CPUウォーブロックにはLEDギミックを内蔵しており、CPUソケット周りも彩ってくれる。

240mmラジエーターには、2基の120mm径LEDファンを搭載する
ウォーターブロックにもLEDギミックを内蔵。“ENERMAX”のロゴと側面が発光する
RTX 3080搭載ビデオカード。ハイエンドだけあってGPUクーラーも巨大だ
大型GPUクーラーを支えるステーを標準で装備しているのは好印象。ビデオカードと固定されているので、配送も安心だ(購入時は輸送用のクッション材も取り付けられている)
筐体左側面。各種ケーブルはキレイに取りまとめられている。ボトムのフロント側には3.5インチストレージベイを搭載。フロントメッシュパネルを外すことでアクセスできる
2.5インチ拡張ストレージベイも備わっている

 以上のように、エアフローに白い筐体とRGBライティングによるカッコいい筐体、アクセスしやすく豊富なインターフェースなど、見た目やエアフロー、使い勝手のバランスが良好なのも魅力的といえるだろう。

FRGHB650/Cの実力をチェック

 FRGHB650/Cの外観・内部のチェックに続いては、そのパフォーマンスを多岐にわたってチェックしていこう。まずはクリエイティブなシーンでとくに気になる16コア/32スレッド動作となる、Ryzen 9 7950Xのパフォーマンスを見ていこう。

AMDのRyzen CPU向けユーティリティー「Ryzen Master」で確認すると、Ryzen 9 7950Xの性能を引き出すPPT230Wで動作していた
圧巻の32スレッド。オールコア負荷時も5GHzを超えている

 基本のCPU処理能力を確認できる「CINEBENCH R23」を実行すると、スコアはマルチコアが37576pts、シングルコアが2018ptsと、Ryzen 9 7950Xの性能をしっかりと引き出せているといえるスコアを記録している。

CINEBENCH R23の結果

 次に実使用シーンを想定したパソコン全体の性能をみられる「PCMark10」を実行していこう。

PCMark 10 無印プリセットの結果

 PCMark10は総合スコアが9734という優秀な結果になっている。詳細も文句なしの高スコアで、詳細を確認していくと、アプリケーションの起動やウェブブラウジングの快適さを示す「Essentials」が11843、文書作成や表計算などのビジネス系アプリケーションの「Productivity」が12213、写真・動画の編集や3DCG処理の「Digital Content Creation」が17305という結果になっている。

   スレッド数が効く、Digital Content Creation以外の処理能力も向上しているのがわかるだろう。

 続いてはOfficeアプリの鉄板「Microsoft 365(Office 365)」や、「Adobe Photoshop」「Adobe Lightroom Classic」「Adobe Premiere Pro」といった定番の写真・動画編集アプリを実際に使用して、パフォーマンスを独自のスコアで示すUL社の「UL Procyon」を実行していこう。

 Microsoft 365(Office 365)を動作させる「Office Productivity Benchmark」を試すと、総合(Office Productivity)は、高スコアといえる8140を叩き出し、Wordなどの各アプリのスコアも優秀な結果になっている。32スレッドのCPUパフォーマンスを必要とするわけではないが、Microsoft 365(Office 365)を使ったさまざまな作業を快適に行なえるのは確かだ。

Office Productivity Benchmarkの結果

 「Adobe Photoshop」「Adobe Lightroom Classic」を使った編集や現像などのパフォーマンスを計測する「Photo Editing Benchmark」での総合(Photo Editing)スコアは、これまであまりみたことのない1万オーバーを叩き出していた。

Photo Editing Benchmarkの結果

 主にAdobe Photoshopを使って処理する「Image Retouching」が10717、Adobe Lightroom Classicのみで処理を行なう「Batch Processing」が11103と、両アプリともに快適な作業が約束されているスコアだ。

Video Editing Benchmarkの結果

 クリエイティブ系テストの最後は、「Adobe Premiere Pro」のパフォーマンスをみる「UL Procyon Video Editing Benchmark」をチェック。こちらも8525という高スコアを記録している。FRGHB650/Cはゲーミングパソコンの位置づけだが、クリエイティブな要望にも余裕で応えてくれる性能が備わっている。

4K&WQHDゲーミングもガッツリ楽しめる

 ここからは、FRGHB650/Cのゲーミング性能を確認していこう。まずは定番ベンチマークの「3DMark」と「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を試した。

 3DMarkでは、ハイエンドGPUのGeForce RTX 3080を搭載するだけあって、いずれのテストも高スコアを記録している。テスト解像度がWQHDの「Fire Strike Extreme」、「Time Spy」のフレームレートは余裕で60fpsを超えている。4K解像度の「Fire Strike Ultra」と「Time Spy Extreme」も、ゲームや描画設定次第で4Kゲーミングを狙っていけるフレームレートになった。

3DMarkの結果

 なお、最新テストプリセットで、「DirectX 12 Ultimate」の次世代グラフィックス技術をテストする「Speed Way」は激重だが、ハイエンドGPUだけあってスコアは4950、ゲーム内フレームレートは49.50fpsと、まずまずの結果になっている。

 「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」は、画質を「最高品質」に固定し、解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類を実行した。結果は4K解像度でも「非常に快適」で、ゲーム中の平均フレームレートも余裕のある104.34fpsを記録している。WQHDや4K解像度の高精細な表示で、エフェクト飛び交うレイド戦も存分に楽しむことが可能だ。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークの結果
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク計測時のフレームレート

実ゲームタイトルでパフォーマンスをチェック

 ここからは、実ゲームタイトルを使っていこう。1本目は定番eスポーツタイトルの「Apex Legends」だ。画質は各項目を、最高になるように設定し、ゲーム内「射撃訓練場」の一定ルートを60秒間移動した際のフレームレートを「CapFrameX」を利用して記録している。フルHD、WQHD、4Kの3種類の解像度で、平均(Avg)と1パーセンタイル点(Min1%)といったフレームレートをチェックしていこう。

 Apex Legendsはどちらかというとライト~ミドル級のゲームタイトルだけあって、GeForce RTX 3080なら4K解像度でも144Hz駆動でのプレイを狙えるフレームレートになっている。さらにフルHD解像度では、240Hz駆動のハイエンドゲーミングディスプレーと組み合わせてのプレイも可能だ。また、CPU処理能力にはかなり余裕が残っていたため、プレイ中の動画録画や実況配信も、この1台でまとめてこなせるだろう。

Apex Legendsの計測結果

 2本目は、先日追加DLCが発売された「バイオハザード」シリーズ8作目となる「バイオハザード ヴィレッジ」を使っていこう。2023年3月24日には、最新のグラフィックス&再構成されたストーリーで、「BIOHAZARD RE:4」も登場するだけに、カプコム独自のゲームエンジン「RE ENGINE」のパフォーマンスでどれくらいのフレームレートが出せるのかは気になるところだ。

 画質はプリセット「限界突破」を選び、レイトレーイングも有効にした最高画質に設定。解像度はこれまでと同じく3種類で、光りや陰の表現の負荷が高い序盤の城内を60秒間移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で記録している。

バイオハザード ヴィレッジの計測結果

 1年半前のゲームタイトルではあるが、高負荷のレイトレーシングを効かせると、それなりに重たくなるが、4K解像度でも最高の表現でプレイを楽しむことができ、WQHDであれば高フレームレートで楽しみたいという人もOK。「BIOHAZARD RE:4」はレイトレーシングといった要素でGPUの負荷はアップすると思われるので、現状断言はできないが、さすがにWQHD解像度、レイトレーシング、60fpsといったラインでのプレイは大丈夫だろう。

超重量級ゲームタイトルも高精細ゲーミングを楽しめるさすがの性能

 最後は重量級ゲームタイトルを使って、FRGHB650/Cのゲーミングパフォーマンスを見極めていこう。タイトルには、シリーズ続編が2023年に登場予定になっている「アサシン クリード ヴァルハラ」と、マップ次第では超重量級となる「Microsoft Flight Simulator」を使っていこう。

 「アサシン クリード ヴァルハラ」はプリセットで「最高」を選び、ゲーム内ベンチマークを3種類の解像度で実行している。

アサシン クリード ヴァルハラの計測結果

 ゲーム内ベンチマークの平均(Avg)と最小(Min)をチェックすると、最小fpsはフルHD解像度以外60fpsを切ってしまうが、平均フレームレートは4K解像度で72fpsと高め。画質をカスタマイズすることで、4Kゲーミングも狙える結果だ。

 世界の空を飛べる「Microsoft Flight Simulator」だ。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で、画質設定は最高となる「ウルトラ」プリセットを選択している。そのほかアンチエイリアスの設定は「TAA」、APIはDirectX 11に設定し、DLSSは使用していない。フレームレートの計測には「CapFrameX」を利用し、「ディスカバリーフライト」の「ニューヨーク」と、イタリアの「ナポリ」をAI操縦で、60秒間飛行している。

Microsoft Flight Simulatorのニューヨーク飛行時のフレームレート
ナポリ飛行時のフレームレート

 平均(Avg)と1パーセンタイル点(Min1%)をチェックすると、セントラルパーク上空を飛ぶため、描画負荷が高いニューヨークだけでなく、比較的負荷が低いナポリでも、4K解像度では平均フレームレートが60fpsを下回っている。とはいえ、フルHD、WQHD解像度なら、最高の画質での快適な空の旅を実現できるのは、さすがGeForce RTX 3080といったところだ。

新世代の32スレッドRyzenとRTX 3080で やりたいことはほとんど快適にできる

 FRONTIERの最新ゲーミングパソコンのFRGHB650/Cは、写真や動画編集作業から、WQHD/4Kの高精細な表示を活かした最高画質でのゲームプレイに、プレイの録画や配信まで、ユーザーのやりたいことに応えてくれる1台といえるだろう。

 置き場所に困らないミドルタワー筐体や、32スレッドが5GHzオーバーで動作するRyzen 9 7950Xをしっかりと冷却する水冷CPUクーラー。将来CPUやビデオカードをアップグレードする際も不安のない1200Wの大容量電源ユニットの搭載、そしてPC内部を彩るLEDギミックと、パフォーマンス以外の面も魅力となるポイント満載だ。

 価格は38万9800円とそれなりにするが、スペックと性能を考えるとコスパは結構高い。現在はGeForce RTX 4080も発表されているが、ゲーム性能をみるとまだまだ現役といって間違いない。4Kゲーミングもeスポーツタイトルもクリエイティブ作業も快適にこなせて、かつ価格はなるべく抑えたいなという人は、ぜひチェックしてみてほしい。

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