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Take You Higherな「赤いラップトップスタンド」を衝動買い

ASCII.jp / 2022年11月18日 12時0分

腰を痛めて長く座っているのがつらい時期に、既存の環境のままキーボードだけを今まで経験のない高みに連れて行ってくれるラップトップスタンドを衝動買いした

 世界中を見渡して見ても、PCメーカーが自社のラップトップPC専用のスタンドをオプション製品として提供している事例は皆無だ。もちろん、他社製品を推奨しているメーカーも筆者は聞いたことがない。しかし、なぜか巷では、モバイルPCのキーボードに角度を付けて傾斜して持ち上げる、サードパーティ製の通称「ラップトップスタンド」が人気だ。

 筆者の周囲を見る限り、昭和〜平成生まれのWindows系ラップトップPCネイティブの人類は、ラップトップスタンドの使用率が低い。それに比べて、誕生時から手遊びできるスマートフォンネイティブな世代の新人類の使用率は高そうだ。ひょっとすると、ラップトップPCの限定された使用姿勢ゆえに、眼精疲労や肩こりの原因になっているのかもしれない。

 筆者はすでに四半世紀を超えてラップトップPCを使い続けているが、今まで原稿を書いたりパワポを作ったりといった軽度の事務作業で、ただの一度もラップトップスタンドのお世話になったことはない。またそれらの操作によって、目の疲労や肩こり、首の疲れなどを感じたこともほとんどないのが事実だ。

肩こり症でもない昭和な筆者は、過去ラップトップスタンドにはそれほど必要性を感じてはいなかったが、ガジェットとして数台は所有している

 ただ個人的な好奇心から、ガジェットとしていくつかのラップトップスタンドは、衝動買いしている。現在所有しているラップトップスタンドは、雑誌の付録からドッキングステーションの様に拡張性を備えたモノ、ウケ狙いのためのギミック系のモノ、そして最後はモバイル環境でも使える軽量でコンパクトなモノの4つだ。

 ラップトップスタンドを4つも持っていると様々な使い方ができそうだが、モバイル環境に限った場合はほとんど使わない。筆者にとっては、モバイル環境での唯一にして最有力な条件は、ただ「軽量」なことだ。なので都内であれば、まずACアダプターをはじめラップトップスタンドなど、本体以外の余分なモノは一切持って行かないと決めている。

 最近では、唯一自宅以外で3時間超のZoomミーティングがあり、その時にラップトップPCの額縁上に配置されたイン・カメラと自分の目線の高さを合わせるために、最小サイズ最軽量のラップトップスタンドを携帯していったことくらいだ。

総アルミ製ダブルヒンジ型のラップトップスタンドなのでかなり立体的で大きく頑丈だ

 今回ご紹介するラップトップスタンドは、ジャストマイショップが同社のテーマカラーである「赤」を前面に押し出した、真っ赤なITPROTECH製のラップトップスタンドだ。同社のECサイトでは「ITPROTECHハイブリッドスタンド ストロングベース RED」という、恐ろしく長い商品名が付けられている。本コラムでは「ラップトップスタンド赤」と簡略化して表記することにした。

側面から見るとダブルヒンジでZ型をしており、完全に伸ばすとフラットな感じ。完全に折り畳むと机上高約35mmのフラットな台となる

シンプル構造ながらスマホホルダー付き

 ラップトップスタンド赤が、筆者のすでに持っている4台のラップトップスタンドとの最大の違いは、操作する人の要求に応じて変化できる対応力の幅の広いことだろう。前面からでは商品の全体的な形状はつかみにくいが、側面から見れば構造は極めてシンプルだ。

 一般的なラップトップスタンドを側面から見ると、「V字型」を90度回転させたイメージだ。ラップトップスタンド赤は、形状的にはV字型ではなく「Z型」だ。2ヵ所のヒンジ部分を180度開き展開すると、フラットな形状となる。最小高さに折り畳むと高さ35mm程度の多少ずれた感じの台になる。

 実際の使用にあたっては2ヵ所のヒンジ部分に任意の角度を付けて開き、自分にとって最適な使用環境を実現する形状を作ることになる。ヒンジ部分の開閉はかなり力を入れないと開閉できないが、逆にお気に入りの角度を設定すると、簡単に形状変更することもなく安定してPCでの作業ができる。

上に載せるラップトップPCの重量(最大10Kg)や使用者の安全性を考慮して、ヒンジ部分は両方とも開閉にかなりの力が必要だが、それと引き換えに安心感は高い

 ラップトップPCのキーボードパームレスト側の手前は、二重のサイズの異なるストッパーのどちらかを引き起こすことで、厚さの異なる様々なラップトップPCにも対応が可能だ。ラップトップスタンド赤にはハンドルの様な取っ手が用意されているが、本体重量は実測952gもあり、あくまでオフィス内や家庭内モバイルが精々だろう。

ラップトップPCの厚さに応じてストッパー(滑り止め)は2段階ある。重さは1Kg近くあるので筆者は屋外を持って歩こうとは思わない。あくまで自宅内用だ

 筆者は「ITPROTECHハイブリッドスタンド ストロングベース RED」という商品名の「ハイブリッド」の意味をなかなか理解できなかったが、どうもラップトップPCだけではなく、その脇にスマートフォンも同様に置くことができることのようだ。

商品名でもあるハイブリッドの片棒を担ぐスマートフォンホルダーの設置は、けっこう自由度が高い。あまりデカいラップトップPC(17.3インチ)だと、その側面に余裕がなくなり使用不可の場合もある

 非使用時には、折り畳まれた状態のスマートフォン専用ホルダーは本体から180度回転させることで、ちょうどラップトップPCのスクリーンの右側に引き出すことが可能だ。専用ホルダーは、ラップトップPCの液晶画面の角度と合わせることができるように、前後に角度調整も可能だ。ラップトップPCとスマホを並列で使うことはありそうなので、なかなか便利な機能だ。

ダブルヒンジなのでキーボードの水平を保ったままでも自由な高さを選べる

PCを机上20cm前後まで上げて 立ったまま仕事することが可能になった

 ラップトップスタンド赤を利用すれば、もっとも低い位置ではデスク上35mm前後、もっとも高い位置では、転倒しないことを大前提にして水平にしたキーボードの高さが、机上20cm前後は可能だ。長時間の座位姿勢に変化を付けるため、時には立ち位置でのワークスタイルなどの変化をつけるには、便利なスタイルだ。

 また13インチ〜14インチクラスのラップトップPCを載せて液晶を開いた場合、キーボード奥のヒンジ部分をパームレスト側より高く持ち上げることで、フロントカメラ位置は最大机上55cmくらいの高さまでは可能だった。Z形状による調整幅があるので、単なる聴くだけのパッシブ参加者からキーボードを使用したアクティブ参加者まで、Zoom会議の幅広い作業形態をカバーできそうだ。

Zoom会議などでキーボード操作が少ない役回りであれば、フロントカメラを机上55cm程度の高さまで可能だ

 実は筆者がこのラップトップスタンド赤を衝動買いした最大の理由は、少し前に腰を悪くして長い時間椅子に座って原稿を書いていると腰痛が起こり、その後の動作が緩慢になってしまう時期があった。そのために、立って原稿を書ける環境道具を探している時に偶然見つけたのだ。

 自宅ではデスクトップPCのThinkCentre M630e TinyとEIZO 37.5インチの大型曲面ディスプレイ、重量級のTEXShinobiキーボードを接続して、PCワークをしている。Shinobiキーボード本体は約1.2Kgほどあり、それを立ち位置でキー入力するにはけっこうタフなラップトップスタンドが必要だった。

腰を痛めてしまい、この環境を大きく変えずに立ったまま原稿書きなどのPC作業をする必要があった

 そんな時に偶然見つけたのが、総アルミ素材を使用しZフレーム構造でラップトップパソコンを20cm以上持ち上げることができて、耐荷重10Kgのラップトップスタンド赤だった。商品が届いてすぐに、Shinobiキーボードを載せてEIZO 37.5インチ曲面ディスプレイを大きく仰角に設定し、立ったままで原稿を書くことができた。

ラップトップスタンド 赤を使用し、デスクトップPCのキーボードを約20cm持ち上げ、大型曲面モニターも少し仰角を付けて完璧な立ち位置での原稿書き環境ができあがった

 ラップトップスタンド赤は、単体で1kg近くあり、ほかのひ弱なラップトップスタンドと比較すると、サイズも中途半端なく大きく分厚い。なので決して持ち歩きには適さない。しかし自宅やオフィスで時々は、立ち位置でパソコン作業をして姿勢に変化を与えることができるのは良いことだ。従来通りの当たり前すぎるラップトップスタンドでは事足りないワーカーに、お勧めしたい逸品だ。

ITPROTECHハイブリッドスタンド ストロングベース REDは、従来の多少ミーハーなラップトップスタンドとは一味違う活用価値のある新しい商品に仕上がっている

 昭和のレトロ感がかえってナチュラルな筆者は、ラップトップスタンド赤を定位置から力を入れて引っ張り上げる時には、いつもスライ・アンド・ファミリーストーンのR&Bの歴史的名曲「I Wanna Take You Higher」を口ずさんでしまう。「ITPROTECHハイブリッドスタンド ストロングベース RED」なんてややこしい名前じゃなく、「Take You Higher!」みたいなシンプルな商品名にして欲しかった。

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:「ITPROTECHハイブリッドスタンド ストロングベース RED」 ・購入:ジャストマイショップ ・価格:4800円前後(優待価格)

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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