ソニー「Xperia 5 IV」は人を選ぶがハマる人には手放せなくなる名機
ASCII.jp / 2022年11月27日 12時0分
ハイエンドの性能そのままに コンパクトで持ちやすいXperia 5シリーズ最新モデル
コンパクトサイズながら、ハイエンドのプロセッサーを搭載したソニーのフラッグシップモデル「Xperia 5 IV」。そのドコモ版「Xperia 5 IV SO-54C」の評価機を借りてレポートをお届けする。
ディスプレーサイズは約6.1型(1080×2520ドット)の有機ELパネルを採用。アスペクト比はソニー製スマートフォンではもうおなじみとなっている21:9で、シネスコサイズの動画を視聴したり、画面分割で2つの作業を同時に行なうのに向いている。
ディスプレーの性能は基本的には前モデルと同じだが、「リアルタイムHDRドライブ」を搭載し、白飛びを抑えた色再現が可能となっており、メリハリのあるコントラストのはっきりした映像表示が可能。また輝度もアップしているのがポイント。Xperiaシリーズは輝度が低く、明るい屋外だと画面がみえにくいという欠点があったが、今モデルはかなり解消されている。
本体サイズは約67×156×8.2mmと最近のハイエンドスマートフォンとしてはコンパクト。重量も約172gと軽量で、片手でも使いやすいサイズだ。
全体的なデザインは従来モデルから変更はないものの、側面はフラットな仕上がりとなった。そのためゴツゴツとした印象ではあるものの、縁の部分は角を落としてあるので、グリップしにくいわけではない。
また側面はメタルフレームだが、本体背面のガラスと同じようにマット調のフロスト加工仕上げになっている。そのため指紋が付きにくいので、ケースなしで使いたいユーザーにはうれしいポイントだ。
ちなみに評価機として届いたのは、ドコモインラインショップ限定カラーのブルー。ドコモではそのほかパープルもドコモインラインショップ限定カラーとなっており、店頭販売のブラック、エクリュホワイト、グリーンとあわせて5色展開。au版はブラック、エクリュホワイト、グリーンの3色、ソフトバンクと楽天モバイルはブラックとエクリュホワイトの2色展開となっている。
ボタン類は本体右側面に配置されており、上から音量ボタン、指紋認証センサー一体型の電源ボタン、シャッターボタンとなっている。前モデルまであったGoogleアシスタントキーは廃止されており、標準設定では電源ボタン長押しで対応。電源オフは、Android 12以降のほかのスマートフォンと同じように、電源と音量のダウンボタンを同時に押して呼び出す仕様になった。
個人的には物理ボタンは故障の原因になるのと、三脚などで固定する際にホルダーで挟むときに干渉してしまうので、この変更はありがたい。
本体底面にはUSB Type-CとSIMスロット。本体上部には3.5mmのイヤホンジャックを配置している。SIMスロットはピンを使わずに引き出せるトレー式で、片面にnanoSIM、もう片面にmicroSDカードがセットできる。最近はハイエンドもmicroSD非対応のモデルが増えてきているが、写真や動画を撮影する際にはやはりmicroSDカードがあったほうが安心だ。
またeSIMにも対応。5GネットワークはSub 6のみとなっている。
コンパクトサイズながら、本体のバッテリー容量が5000mAhと大容量なのも魅力のひとつ。テストとして、ディスプレーの輝度最大の状態で、Wi-Fi接続によるYouTubeの4K動画を連続再生したところ、8時間20分ほどの再生時間だった。
充電はUSB Type-Cポートを使った充電のほか、Qi規格のワイヤレス充電にも対応している。30WのPD対応充電器を使うと、30分で約50%の充電が可能。さらにリバースチャージ機能を搭載しているので、ワイヤレスイヤホンなどの充電にも活用できる。
前モデルと比べて可変望遠がなくなった
カメラは背面が超広角(16mm/F2.2/1200万画素)、広角(24mm/F1.7/1200万画素)、望遠(60mm/F2.4/1200万画素)のトリプル仕様。全センサーで120fps高速読み出しに対応しており、広角と望遠には光学式手ぶれ補正を搭載している。
望遠レンズは前モデルのXperia 5 IIIのように可変式ズームではなく短焦点。ズーム機能を期待しているユーザーには残念だが、コンパクトサイズのスマートフォンで高倍率のズーム撮影をする場合は、三脚で固定したりとそれなりの技術や撮影知識が必要になるので、写真や動画撮影にそこまでのこだわりがなければこの仕様で十分。また兄弟機のXperia 1 IVは光学ズームの望遠レンズを搭載しているので、カメラ性能が目当てならそちらの購入をオススメしたい。
下記はXperia 5 IVで撮影した作例。撮影方法は、レンズを被写体に向けたら、露出やピントなどを調整せずそのままシャッターを押すという手順で行なっている。屋外での撮影は曇りだったため、その状況どおりに暗めに映っている印象。見たままを捉えるという点では再現性は高い。
画質としては、これまでXperiaシリーズ同様に色の再現性が高く、自然な発色。リアルタイム瞳AFといった性能や「Photography Pro」、「Videography Pro」での本格的な撮影など、「撮るのが楽しい」スマートフォンは健在といえる。
ちなみにPhotography Proでの「BASIC」モード撮影時は、ズーム操作が超広角から広角、望遠と一気に操作できるようになっている。マニュアルモードでは、3つのカメラそれぞれを切り替えてズーム操作をするのは変わらない。
性能はハイエンドなので申し分ナシ
プロセッサーはSnapdragon 8 Gen 1を搭載し、メモリーは8GB、ストレージは128GBとなっている。各種ベンチマークアプリでの計測結果は以下のとおり。何度か計測したが、本体が熱くなるとスコアが低下しやすくなっているようだ。
またベンチマークアプリを動作させながら本体の発熱状況をチェックしたところ、前面・背面ともに全体的に熱くなっており、また本体側面も触ってみるとかなり熱さを感じた。これは熱くなるからダメというわけではなく、熱源からの排熱を本体全体へと拡散させているためで、熱対策がしっかりなされている証拠といえる。
【まとめ】ゲームやクリエイティブにこだわりたい人向け
そのほかXperiaならではの機能も豊富で、たとえば「Game Enhancer」では、プレイ中のゲームをYouTubeへと配信可能。マイクからの音声入力をミックスできるので、Xperia 5 IVだけで本格的なゲーム配信が可能だ。
さらに「Music Pro」では、高音質かつ複数トラックを使った録音も可能。自宅でマルチトラック録音のレコーディングができるので、ミュージシャンや歌唱系YouTuberにはうれしい機能だ。これらの機能は万人受けするものではないが、必要な人にとっては唯一無二ともいえ、「好きを極める」をコンセプトとしたXperiaらしさが表れているポイントだ。
そのためライトなスマートフォンユーザーには購入しても使わない機能が多いが、スマートフォンをとことんまで使いこなしたい、デジタルなクリエイティブを楽しみたいというユーザーにこそオススメしたいスマートフォンとなっている。
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