G502XでPCゲーム中の左手を楽に! 仕事にも便利な万能ゲーミングマウス
ASCII.jp / 2022年11月29日 16時0分
昨今、FPS界隈で流行を見せているゲーミングマウスといえば、ロジクールGの「GPRO X SUPERLIGHT」だろう。頻繁にマウスを振り回すFPSゲーマーへ、ワイヤレスながら約63gという軽さと、左右対称でしっかりと握ることのできる形状が人気を博した。また、Razerの「DeathAdder V3 Pro」は、国際大会「VALORANT Champions 2022」のなかで、韓国チーム「DRX」のstax選手がスーパープレイを繰り出した後にマウスに熱いキスをするシーンが配信に映し出され、話題にもなった。
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実際に、プロプレイヤーの設定やデバイスをまとめた海外サイトでは、人気のマウスとして、「GPRO X SUPERLIGHT」と、その前モデル「G PRO WIRELESS」が上位に位置している。そのほかにも、左右非対称マウス「G703」や、「ZOWIE EC2」などがみられる。
これらの人気マウスに共通するのが、サイドボタンの少なさだ。近年は多ボタンマウスにはフォーカスが当たりにくくなっている印象を受ける。ロジクールGは2019年に「G502」シリーズを発売して以来、FPSなどのシューティングジャンルでも使えるボタンが用意されたゲーミングマウスの新作を、久しく発売していなかった。
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本稿では、その人気シリーズの上位機種という立ち位置で、2022年11月24日に登場した「G502 X」シリーズから、「G502 X PLUS LIGHTSPEED」を使用する機会を頂いた。多くのボタンが備えられたゲーミングマウスを導入することが、なにを意味するのかを中心に、その使用感とインプレッションをお届けする。
なお、主な用途として、ライター業やネットサーフィンからのような事務作業から、筆者が普段プレイしている『VALORANT』や『レインボーシックス シージ』までを、約10日間、メインマウスとして使用した。
高いカスタマイズ性で、右手が多くの役割を担える
まずは、このマウスの基本的なボタン類を見ていこう。ベーシックな左右クリックやホイールを当然備えているのは当然として、やはり最大の特徴は、左クリックの左部にある5つのボタンだろう。
人差し指で押すことが多い、左クリックのすぐ左に2つのボタン(DPIアップ・ダウン)と、親指を添える部分にある2つのボタン(進む・戻る)、DPI切り替えボタンが、「G502 X」の真髄ともいえるボタン配置だ。なお、もちろんこれらのボタンは制御ソフト「Logicool G HUB」で自由に役割をカスタムできる。
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DPIアップ・ダウンは、もっとも押しやすいボタンの1つだ。指の長さによりけりではあるが、DPIアップ(フロント側)のボタンはとくに押しやすいため、使用頻度の高いものを割り当てるのがオススメだ。左クリック部分にしっかりとくぼみがついているため、誤って押してしまうことはほぼないだろう。ただ、進む・戻るボタンは、マウスの重心を支える親指を一度浮かせて押す必要があるため、マウスポインターを動かす操作感覚が一時的に損なわれる点には注意したい。
なお、DPI切り替えボタンは取り外しが可能となっている。方向を変えることでボタンの位置を2段階に調節できるほか、付属のアタッチメントを付け替えることで、無効化することもできる。親指の先にあるため、意図せず誤操作してしまう可能性のもっとも高いボタンゆえ、配慮が行き届いているなと感じる。
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そのほか、マウスホイールを左右に倒すことで、左右スクロールできるほか、ホイールの下部にはホイールモード切り替えボタンと、プロファイル切り替えボタンがついている。ホイールモード切り替えは、カリカリとした引っ掛かりのある動きと、スムースに回り続ける2つのモードを切り替えるボタンで、このボタンだけはプログラムができない。
左右クリック・スクロールアップダウン以外に、8つのボタンが装備されていることになる。つまり8つの機能を、マウスに割り当てることができるというわけだ。
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そして、もっとも使う左右クリックには、メカニカルスイッチと光学式スイッチのよさを両立したハイブリッドスイッチ「LIGHTFORCEスイッチ」が搭載されている。マウスらしいカチカチとした高い音が特徴的で、しっかりとしたクリック感がフィードバックされる。摩耗による劣化も起こりにくいという。
ゲームでは左手が“ラク”になる
私事で恐縮だが、筆者が初めて触ったゲーミングマウスは同社の「G402」であり、後継機の「G502」も使っていた。当時選んだ理由は「左手が楽になる」というところだ。とくに『レインボーシックス シージ』といったタイトルでは、WASDでの移動だけでなく、しゃがみ・伏せ・歩き・サブガジェット・左右リーン・カメラ・ドローンなど、とにかくキーボードを使用するアクションにあふれている。これらの操作を少しでも右手に分散することで、思いどおりに動かそうという算段だ。
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ただし、右手(つまりマウス)はエイム(照準をあわせる)役割をメインに担っている。繊細な操作が求められる右手に、そのほかの操作は原則として割り当てないことが望ましい。FPSのプロプレイヤーが多ボタンマウスを使わない主な理由はこれだ。だが、筆者のようなカジュアルにFPSを楽しむゲーマーにとっては、繊細さよりも快適さを重視したほうが幸せに思う。ボイスチャットやマップなど、エイムと関係ないシーンで使うような操作を割り当てることで、大きな影響は受けにくいと感じている。
「Logicool G HUB」では、ゲームごとにプロファイルを設定することができるうえ、ゲーム起動時に自動的にプロファイルが切り替わるので、利便性は高い(昨今のゲーミングデバイスには必須機能ではあるが)。
しかし、これは数年前から感じているが「Logicool G HUB」の挙動はたまに不安定になることがある。製品を検出してくれない現象や、プロファイルがうまく切り替わらないなどの不具合があり(たいていはソフトまたはPCの再起動で解決はするが)、今回のプレビュー期間中(10日間)でも何度か経験した。
そこで、プロファイルが切り替わらない対策として、プロファイルごとにライティング(光り方)の設定を変えることで、プロファイルがしっかり切り替わっていることを視覚的に判断できるようにしている。本来同社が望んでいる利用方法ではないだろうが、Logicool G HUBではこういったカスタムも可能となっている。
Logicool G HUBは、もちろん便利な一面もあるので、アップデートにてこういった不具合がなくなることを期待したい。
“ハイエンドマウス”としての側面も持つ
G502 X PLUS LIGHTSPEEDのボタンには、当然デスクトップでの操作もセッティングすることができる。コピーペーストのような簡単な操作や、「新しいタブを開く」や「全て選択」のような操作を割り当てることで、普段のネットサーフィンや仕事の効率性を高めてくれる。
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同社が販売する「MX MASTER」シリーズなど、一般的なハイエンドマウスには多くのボタンがあることが利点のひとつだが、「G502X」シリーズはゲーミング性能を備えながらも、「ハイエンドマウス」としての機能性を持っていることが、普段遣いとの両立として、1つポイントになる。マクロ設定も可能なので、「書式なしで貼り付け(Ctrl+Shift+V)」や「範囲指定のスクリーンショット機能(Win+Shift+S)」などの複雑な操作をボタンひとつで繰り出せるのはとても便利だ。
バッテリーの駆動時間も、まったくもって不満はない。公称値では、駆動時間はライティングをオンにしたままの場合約37時間、オフの場合は約120時間となっている。なお、ライティングは一定時間使用しないと自動でオフになるうえ、「Logicool G HUB」で常時オフに設定することもできる。
充電は、マウスパッドに置くだけで充電される、ワイヤレスシステム「POWERPLAY」に対応しているほか、フロントのType-C端子から行なうことができ、2時間で満充電となる。有線で使うこともできるので、充電しながら使うことも可能だ。
また、ワイヤレステクノロジー「LIGHTSPEED」対応デバイスであれば、1つのレシーバーで、2台のデバイスを接続することが可能だ。キーボードの対象機種は、「G913」「G913 TKL」「G713」の3つとなっている。
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冒頭でも述べたとおり、ゲーミングマウスにおけるトレンドが「GPRO X SUPERLIGHT」のような左右対称のシンプルなデザインのモデルであることは確かだ。だが、日々パソコンに向かっているとき、ゲームだけでなく、ネットサーフィンやデスクワークなど、ゲーム以外の時間が長いというユーザーも多いのではないだろうか。
ゲームにおける快適な操作感を提供してくれるだけでなく、日常生活を支えてくれるという意味で、多くのボタンを備えた「G502 X」シリーズを検討する余地は多いにあると感じた。
「G502 X」シリーズは、本稿で取り上げた「G502 X PLUS LIGHTSPEED」のほかに、RGBライティングを廃した「G502 X LIGHTSPEED」のほか、RGBライティング付きの有線モデル「G502 X」も登場している。それぞれブラック・ホワイトの2カラー展開だ。形状やスイッチ、センサーなどは共通しているので、自身のスタイルにあったものを選択してほしい。
価格はそれぞれオープン価格で、ロジクールオンラインストアでは、「G502 X PLUS」が2万1780円、「G502 X LIGHTSPEED」1万9360円、「G502 X」が1万890円(価格はいずれも税込み)となっている。ゲームでできるだけ左手の操作を楽にしたい、ゲームに加えて仕事でも使えるゲーミングマウスがほしいという人は、検討してみてはいかがだろうか。
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