Androidタブレット<T1075/EAS>は、個人でも家族でも快適に扱える逸品だ
ASCII.jp / 2022年12月20日 11時0分
NECパーソナルコンピュータから、Androidタブレット<LAVIE Tab T10>シリーズの上位モデルである<T1075/EAS>が登場した。
10.61型の高精細なIPS液晶ディスプレーを採用しながら薄型軽量ボディーを実現しており、気軽に持ち運んで使用できることが特徴。そのほか、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカーやペン入力サポートなど、エンタメやクリエイティブ用途に役立つ機能も備えている。
今回、その実機を試用できたので、製品の外観からパフォーマンスまで詳しく紹介していこう。
長時間手に持っても疲れにくい薄型軽量ボディー
タブレットを選ぶ際に頭を悩ませるのが、画面サイズと本体質量のバランスだ。画面が大きいほど見やすくなるうえに使いやすくもなるが、同時に本体質量が増えて長時間手に持つのが難しくなる。600gを超えると両手で持っても重さを意識しやすくなるため、日常的に使うならそれ以下の質量が望ましい。
その点、<T1075/EAS>は絶妙なバランスを実現していると感じた。10.61型という見やすい大きさの液晶ディスプレーを搭載しながら、質量はわずか約470g。500mlのペットボトル1本分よりも軽く、長時間手で持っても疲れをあまり感じることがなかった。
また、液晶パネル周囲のベゼルがスリムなこともあって、本体サイズも幅が約251.2mm、奥行きが約158.8mmとコンパクトだ。厚みも約7.45mmと薄いため、バッグの隙間や内ポケットなどにも無理なく収納できる。毎日アクティブに持ち歩きたいユーザーには嬉しいポイントだ。
本体背面は上部4分の1ほどが樹脂製で、それ以外が金属製になっている。樹脂部分は「ミスティグレー」と呼ばれる濃いめのグレーで、金属部分は「ストームグレー」と呼ばれるガンメタっぽいグレーで微妙に色合いが異なり、しゃれたツートンカラーになっている。
本体は主に横向きに持つことを想定した設計で、上部ベゼルに800万画素のフロントカメラが、背面右上に800万画素のリアカメラが搭載されている。フロントカメラは固定焦点式だが、リアカメラはオートフォーカスで被写体の距離に合わせて自動でピントを合わせてくれる。
インターフェースは本体天面にmicroSDカードスロットとモノラルマイク、音量ボタンが、左側面に電源スイッチ、右側面にUSB 2.0 Type-Cコネクターと音声入出力用端子(ヘッドフォンステレオ出力・マイク入力共用ミニジャック)が搭載されている。
エンタメなどに最適! 高精細な液晶ディスプレーとクアッドスピーカーを搭載
<T1075/EAS>のディスプレーは、フルHDを超える「2000×1200ドット」という高精細なIPS液晶パネルを採用している。特徴としては、色再現性が高く、斜めから見ても色味の変化が少ないことだろう。さまざまな写真や動画を表示してみたが、鮮やかな花の色や人肌のなめらかなグラデーションなどもきれいに表現されていた。
グレアパネルにより明るい場所では映り込みが多少気になるものの、黒が締まって見えるため動画視聴などにピッタリだ。メリハリのある映像で、臨場感たっぷりの視聴体験ができそうだ。
ディスプレー上部のフロントカメラは顔認証に対応しており、画面に顔を向けるだけでパスワードやパターンなどを入力せずにサインインできる。認識スピードは高速で、今回試した限りでは認識ミスもなく精度は高そうだった。また、画面の向きが横向きでも縦向きでも、問題なく認識されたのは評価できる部分だ。
スピーカーは、本体左側面と右側面にそれぞれ2個ずつ、合計4つ搭載されている。両手で本体を持ったときに指がかかりにくい場所に内蔵されているのは好印象だった。
Dolby Atmosに対応しており、動画配信サービスなどで提供されている対応コンテンツを再生すると、スピーカーのある方向だけでなく、頭上や体の横などさまざまな方向から音が聞こえ、没入感のあるサウンドを楽しむことが可能だ。
通常の動画や音楽なども音の奥行きや広がりが感じられ、タブレット内蔵のスピーカーとしては音質が良好だった。低・中音域が聴き取りやすいうえに高域もクリアで、ボリュームを上げても音が割れづらい。
ミニジャックが搭載されているため、有線イヤフォンやヘッドフォンをつないで使用することもできるが、本製品で音楽を聴く場合はなるべく内蔵スピーカーを使いたいと感じた。
別売になるが、専用のカバー「タブレットカバー(PC-AC-AD032C)」と、スタイラスペン「デジタルペンG(PC-AC-AD031C)」がオプションとして用意されている。
カバーは二つ折りの手帳タイプ(フォリオカバー)で、前面を折りたたんでスタンドとして使うことも可能。ペンは4096段階の筆圧感知に対応しており、対応アプリなら線の太さや濃淡を描き分けやすいので、お絵描き用途などにおすすめだ。
日常的な用途は十分快適にこなせる性能!
<T1075/EAS>は、Qualcomm®のモバイル向けSoC「Snapdragon™ 680」を採用している。動作周波数が2.4GHzの高性能コアを4つ、1.9Ghzの高効率コアを4つ備えた8コア(オクタコア)プロセッサーだ。
ミドルクラスのSoCなので3Dゲームをガッツリ楽しむにはあまり向かないが、ウェブ閲覧や文書作成、動画視聴などの日常的な用途であれば快適にこなせるだろう。
そこで、いくつかベンチマークテストを行ない、<T1075/EAS>の性能をチェックしてみることにした。
まずは、JavaScriptベースのベンチマークテスト「OCTANE 2.0」を実行してみたところ、スコアが13154となった。単純比較はできないものの、「Celeron N4000」あたりに近いパフォーマンスだ。といっても、AndroidはOS自体が軽いこともあってか、Celeron N4000でWindowsを実行するのに比べて何をするにもサクサク動く。
続いて、「PCMark」と「3DMark」、「Geekbench 5」を実施してみたところ、それぞれ次のようになった。
これらの結果を見ると、最近のミドルクラスのSoCとしては標準的なパフォーマンスだ。前述のCeleron N4000と比べるとGeekbench 5のシングルスコアは同程度で、マルチコアはコア数が多い分スコアも高くなっている。
3DMark Wild Lifeの結果を見ると重いゲームには向かないものの、ウェブ閲覧やビジネス文書の作成、動画視聴などの軽めの処理ならストレスを感じることはないだろう。
なお、バッテリーは7700mAhという大容量のものを搭載しており、ウェブ閲覧時に約14時間という長時間駆動を実現している。ウェブや動画を楽しむ程度なら残り容量を気にせず使えるのは魅力的だ。
家族みんなで使う際に役立つ機能も搭載
タブレットを家族で共有したいというユーザーも多いと思うが、<T1075/EAS>には、そんなときに役立つ機能が多数搭載されている。
たとえば、「エンターテインメントスペース」はGoogleがAndroidタブレット向けに提供している機能で、映画やビデオ、ゲーム、電子書籍などのコンテンツが探しやすくなるというもの。ユーザーごとにパーソナライズし、契約している配信サービスをまたいで検索したり、おすすめの映画をレコメンドしてくれたりする。
家族それぞれのプロファイルを作って簡単に切り替えられるので、たとえば子どもが見ているときに親向けのコンテンツがサジェストされるような事態を防ぐことができる。
子どもにタブレットを持たせる際に嬉しいのが「Google キッズスペース」だ。これは子どもの知力、創造力、成長につながるコンテンツがそろった専用モードである。
子供の年齢や興味に合わせた動画やアプリ、ゲームなどが提供され、それ以外にはアクセスしないようにできるため、「タブレットを使わせたいけれど悪影響をおよぼすコンテンツが心配」という保護者の悩みを解決することができる。子どもが勝手にアプリをインストールできないよう制限したり、利用時間を設定することも可能だ。
このほか、キッズ向けの英語学習アプリとして人気のある「Jazzles」や、バイリンガル講師とのマンツーマンレッスンを受けられるオンライン英会話アプリ「GLOBAL CROWN」などもプリインストールされており、子どもに英語を習わせたい親にとってはとても魅力的かと思われる。
<T1075/EAS>は、家族で使える手頃なタブレットを探している人や、薄型軽量で性能のバランスが取れたタブレットを探している人におすすめしたい製品だ。
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