ミッドレンジながら高性能カメラを搭載 「AQUOS sense7」は使いやすさだけじゃない
ASCII.jp / 2022年12月13日 12時0分
シャープ製の新型スマートフォン「AQUOS sense7」を使ってみました。「AQUOS sense」シリーズは、必要十分な機能を備えたミッドレンジモデルで、歴代モデルはいずれもヒットしている超売れ筋。最新のAQUOS sense7は、ドコモ、KDDI(auとUQモバイル)、楽天モバイルが取り扱い、SIMフリーモデル(オープンマーケットモデル)も用意されています。価格は、ドコモ版が5万4230円、KDDI版が5万9500円、楽天モバイル版が4万9800円、SIMフリーモデルが5万円台前半。ミッドレンジの中では、やや高めです。筆者はドコモ版を使いましたが、ハードウェアの仕様は対応周波数も含めて、どのモデルも共通です。
片手でも操作できる ちょうどいいサイズ感
AQUOS sense7に触れて、最初に“いいな!”と思ったのはサイズ感。ディスプレーは約6.1型と、そこそこ大きいのですが、画面縁が細いため、横幅は約70mmに抑えられています。手に収まりやすく、文字入力も片手でラクにできます。
ディスプレーは「IGZO OLED」という省電力性能を備えた有機ELを採用。解像度は1080×2432ドットで、画質は上々。リフレッシュレートは標準的な60Hzとなっています。
指紋センサーは側面に マスク対応の顔認証も便利
右側面には、上から音量ボタン、電源ボタン、そして指紋センサーを搭載。前モデルの「AQUOS sense6」では画面内にあった指紋センサーが側面に移動されました。AQUOS sense6の指紋センサーは左右どちらの指でも触れやすく、使い勝手はよかった反面、「保護シールを貼ると認識されにくくなる」といった声もありました。AQUOS sense7の指紋センサーは素早くロック解除でき、とくにスマホを右手で持つ人には便利でしょう。
ちなみに、フロントカメラによる顔認証にも対応していて、マスクを着けたままでもロックを解除できることが利点。筆者は指紋と顔のどちらも登録していましたが、指紋を当てる前に顔認証でロックが解除され、しばらく使い続けているうちに、ロックしていることさえ意識しなくなりました。
本体上部にSIM/microSDのトレイがあり、SIMピン不要で、指で開けられるのが便利。nanoSIMは1枚しか挿せませんが、eSIMを追加することができます。
底部には3.5mm穴のイヤホンジャック、USB Type-Cポート、スピーカーを搭載。ちなみに、ディスプレーの上部にある受話口は、音声通話時にのみ使われて、音楽や映画などメディア音声の再生には使われません。そのため、内部スピーカーはモノラルで、音質はさほどよくはありません。音質にこだわる人はお気に入りのヘッドフォンを使うべきでしょう。
ボディーにはアルミが用いられていて、背面パネルはマットで、サラサラとした手触り。手が滑りにくく、指紋が付着しにくいので、ケースに入れずに裸で使いたい人にも適しています。
カメラは2眼になったが 撮影性能が大幅に向上
リアカメラは標準(約5030万画素/F値1.9)+広角(約800万画素/F値2.4)の2眼。ちなみに、前モデルは標準+広角+望遠の3眼だったので、望遠カメラがなくなっています。しかし、メインの標準カメラに1/1.55インチの大型センサーを採用し、像面位相差AFによって、前モデルと比べてAF速度が2倍速くなるなど、大幅な機能強化が図られています。
実際に撮影してみると、屋外では明るくナチュラルな色で撮影でき、室内でもデフォルトでAIをオンにしておけば、適切な色調で写りました。望遠カメラはありませんが、2倍にはワンタッチで切り替えられ、ズームによる劣化が気にならない鮮明な画質で写ります。デジタルズームは最大8倍まで上げられます。
驚いたのはナイトモードの威力。近くにある人や物が判別しづらいほどの暗い状況でも、手持ちでブレることなく、そこに照明を当てたような明るさで撮影できます。
動画は最大フルHD/60fpsで撮影可能。明るさやホワイトバランスなどを手動で調整できる「マニュアルビデオ」というモードも備えています。スマホの画面で再生して楽しむ分には十分な画質で撮影できるでしょう。従来モデルから引き続き搭載されている「AIライブシャッター」も便利。動画撮影中にAIが判断した場面で、自動的に静止画が記録される機能です。
パフォーマンスとスタミナにも満足必至
プロセッサーはSnapdragon 695 5G(最大2.2GHz/オクタコア)、メモリーは6GB、ストレージは128GBという構成。Snapdragon 695は、今年発売されたミッドレンジスマホの多くが採用しているチップで、基本アプリはストレスなく操作できると考えていいでしょう。実際、起動がもたついたり、タッチレスポンスが遅れたりすることはなく、快適に操作できました。ただし、ハイエンドモデルのような“ヌルサク感”はなく、あくまでもミッドレンジという印象です。
バッテリー容量は4570mAh。ミッドレンジの5Gスマホとしては十分な容量で、動画を見たり、カメラを多く使ったりしても、1日で電池がピンチになることはありませんでした。使い方によっては2日以上持つでしょうし、省電力モード「長エネスイッチ」をオンにすることで、さらに持たせることもできます。
充電量を制御することで電池の寿命を長くする「インテリジェントチャージ」という機能を備えているので、長く使い続けたい人も安心です。
電池周りで気になったのは、充電に時間がかかること。スペックでは約140分(使用する充電器によって異なる)となっていますが、より速い急速充電に慣れている人には、じれったく感じるかもしれません。また、ワイヤレス充電に対応していないことも弱点と言えるでしょう。
【まとめ】ヘビーユーザー以外は買って正解
AQUOS sense7は、さほど負荷のかかる使い方はしない平均的なユーザーであれば、十分に満足できるでしょう。おサイフケータイ、防水・防塵にも対応し、AQUOSの従来モデルと同様に多彩な便利機能も備えています。これまでローエンドやミッドレンジのスマホを使っていて、よりカメラの性能が高い機種に機種変更したいという人には格好の選択肢となるでしょう。
負荷のかかる使い方とは、たとえば、データサイズの大きいグラフィックに凝ったゲームをしたり、撮った動画を編集したり、マルチタスク操作でビジネス向けアプリを扱ったり……。近い将来、そうした使い方をしそうであれば、プロセッサーやメモリの仕様がワンランク上のモデル(AQUOS R7など)を選ぶのが無難です。
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