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薄軽ながらパワフルなゲーミングノートPC「Stealth 15M B12Uシリーズ」がコスパ最強だった

ASCII.jp / 2023年1月13日 11時0分

 ゲーミングノートPCというと、パワフルさを追求するあまり、分厚くて大きくて重く、ノートPCの利点である持ち運び性が度外視される傾向にある。そうした中、薄さと軽さを追求しつつ、パワフルさも妥協しない製品を追求しているのが、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)のStealthシリーズだ。

 今回は15.6インチフルHDモデルの「Stealth 15M B12Uシリーズ」を紹介しよう。

厚さ17mmに第12世代Core i7とRTX 3060 Laptop GPU搭載

MSI「Stealth 15M B12Uシリーズ(Stealth-15M-B12UE-012JP)」 実売価格は18万8000円前後

 まずは、売りでもある外観から見ていこう。コアブラックに包まれたボディは、天板に光の角度で色が変わるロゴを配し、薄型を強調したスタイリッシュなフラットデザイン。サイズは358(W)×248(D)×17(H)mmで通常のノートPCとそん色ないかなり薄いつくりになっている。重量もゲーミングノートPCだと2kgを超えるのが当たり前なところ、1.8kgに抑えられている。片手で持ってみるとわかるが、小脇に抱えたときに持ちやすく、重量による負荷もそれほど大きくない。ノートPCなのに据え置きになることなることもなく、持ち運んで使えるマシンではないだろうか。

フラットなデザインだから、小脇に抱える感じで持つとつらくない。重量も2kgを切るとだいぶ軽く感じる

 ディスプレーは15.6インチのフルHDで、三方がスリムベゼルのため、画面が大きく感じる。リフレッシュレートは144Hzと、残像感はかなり軽減されており、滑らかに動くのでゲームもプレイしやすい。

ディスプレー部は、片手で開けられ180度開く。15.6インチだが大きく感じる

 キーボードは、エリアごとに異なる色のバックライトを配した「Spectrumキーボード」を搭載。ストロークは浅めながら打鍵感はあり、ゲーマー向けということもあって、耐久性も備えている。キー配列は英語キーボードを無理やり日本語キーボードにする際の歪が若干あるが、ローマ字入力であれば問題ないだろう。筆者はかな入力なので「ろ」キーが小さいのは残念。

バックライトは明るさを変更でき、オフにもできる。キーボードにテンキーはなく、ゲームプレイ重視な仕様
キーボードストロークは短めだが、しっかり打鍵感はある

 タッチパッドは、指が滑りすぎず適度な抵抗感もあり操作しやすい。ただ、キーボードではなく本体の横幅に対してセンター配置のため、ホームボジションに手を置いた状態では操作しづらい。ほかのモデルでは、ホームポジションに合わせた位置のものがあるので、そうしてほしかった。まぁ、ゲームはマウスを使うから無問題なところかもしれない。

 続いてスペックを見ていこう。CPUは、第12世代インテルCore i7-1280Pを搭載。14コア(6P+8E)/20スレッドで、Pコアが1.8~4.8GHz、Eコアが1.3GHz~3.6GHzなため、ゲーミングだけでなくオフィスワークで使っても非常にパワフルで快適なはず。GPUはNVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU 6GB GDDR6を採用。このCPUとGPUとの組み合わせだと、発熱量が心配されるところだが、ヒートパイプ4本、冷却ファン2基を搭載。ファンブレード厚は0.2mmという「Cooler Boost 5」により、薄型でありながら高いパフォーマンスを維持している。

「HWINFO64」によるシステム情報表示

 メモリーは16GB(8GB×2)のDDR4で、MSI公認サポート店での増設により、最大64GBまで搭載可能。ストレージはM.2 NVMeの512GB SSDを備えている。無線LANはWi-Fi 6でBluetooth 5.2を搭載。インターフェースは、USB3.2 Gen2 Type-C×1(映像出力対応) 、USB3.2 Gen2 Type-C ×1、USB3.2 Gen1 Type-A×2、HDMI×1、ヘッドホン出力(Hi-Res対応)/マイク入力 コンボジャック×1が用意されている。

写真上が右側面で、USB3.2 Gen2 Type-C×1(映像出力対応) 、USB3.2 Gen2 Type-C×1、USB3.2 Gen1 Type-A×1、HDMI×1。写真中が左側面で、USB3.2 Gen1 Type-A×1、ヘッドホン出力 (Hi-Res対応)/マイク入力 コンボジャック×1、電源。写真下が背面で、端子はなく両サイドに排気口があるだけ
サウンドやマイクの音声を調整するユーティリティ「Nahimic」もインストールされている

 電源は、専用の180W出力のACアダプターで、それなりのサイズと重量はある。だが薄型なため、ケーブルをきちんと束ねれば本体と一緒にカバンへ収納しやすい。

AIエンジンを活用したチューニングソフトでパフォーマンスを発揮

 さっそく、性能をチェックしていこう。本製品には「MSI Center」アプリがインストールされており、アプリに合わせた最適なチューニングをしてくれる。また、手動による設定も可能で、最大性能を発揮する「究極のパフォーマンス」モードも用意されている。今回の計測では、AIによる自動調整の「スマートオート」と「究極のパフォーマンス」で行なっている。

「MSI Center」アプリには、起動するアプリによって最適なチューニングにしてくれる設定が用意されている。「スマートオート」がAIにより最適に自動調整してくれる
「究極のパフォーマンス」は、GPUのオーバークロックとファンスピードの調整ができる。今回はコアクロックオフセットを100Hzにしている。VRAMクロックオフセットは描画に影響があったため使用していない。なお、手動でのクロック調整(OC)は、メーカー保証対象外となり自己責任で行なう必要がある。
ファンスピードの設定は、「自動」と「クーラーブースト」、「詳細」があり今回はクーラーブーストを選択している
「MSI Center」には「Gaming Mode」の設定もあり、よりゲームが快適に動作するようにしてくれる

 まずは、定番のCPU性能を測る「CINEBENCH R23」から。レンダリング時間は10分間で、結果は20スレッドが効果的に効き、マルチコアで10785pts、シングルコアで1667ptsと十二分なパフォーマンスを示している。究極のパフォーマンスでは、マルチコアで13109ptsと約20%もアップしている。

「CINEBENCH R23」の結果

 続いて、アプリ性能を測る「PCMark 10」を実行。ただし、究極のパフォーマンスで動作させると途中で終了してしまうため、スマートオートのみの結果となっている。結果は、7362とかなりの好成績を叩き出している。細かく見るとWebやアプリ、チャットの「Essentials」が10931、文書や表計算アプリの「Productivity」で9772、写真やビデオの編集「Digital Content Creation」の10140で、どのジャンルもまんべんなく高いパフォーマンスを示している。これなら、オフィスワークやクリエイティブな作業でもかなり快適に使えそうだ。

「PCMark 10」の結果

 3DCG描画の性能チェックする「3DMark」も計測した。DirectX 12の「Time Spy」と「Night Raid」、DirectX 11の「Fire Strike」の3種類を実行した。結果は、いずれもゲーミングノートPCとしてはミドルハイクラスで、スマートオートと究極のパフォーマンスの設定差は、Night Raidが約4000のスコア差を出したものの、そのほかはごく僅かな差だった。

「3DMark」の結果

 レイトレーシングのベンチマークテストも「V-Ray5」を使って計測した。CPUのみのレンダリング「V-Ray」では10348。GPUを使ったレンダリング「V-Ray GPU RTX」では1077と、やはりミドルハイクラスの結果を残している。スマートオートと究極のパフォーマンスとの差は僅かだった。

「V-Ray5」の結果

 実際のゲームのベンチマークテストも行なった。まずは比較的軽い部類の「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」で検証。結果は、グラフィックスを最高品質の設定にしても「非常に快適」評価で、スコアは17312を記録。平均フレームレートも約122.7fpsなので、プレイに支障はない。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果

 少し重めの「ファイナルファンタジーXV ベンチマーク」では、設定を高品質にして、スコアが8069と「快適」評価。標準品質だとスコアが10334で「とても快適」評価になる。画質調整することで快適にプレイできるはずだ。いずれのファイナルファンタジー ベンチマークでの結果は、スマートオートと究極のパフォーマンスとの差は僅かだった。

「ファイナルファンタジーXV ベンチマーク」の結果

 続いて、軽い部類の「レインボーシックスシージ」のベンチマークテストを実行。結果は、設定を「最高」にしても平均フレームレートがスマートオートで282fps、究極のパフォーマンスで283fpsとほぼ同じ。より負荷のかかるアンチエイリアスを「T-AA-4X」にすると平均フレームレートがそれぞれ121fps、132fpsへガクンと落ちたが、FPSゲームとしてはこれでも十分戦えるレベルを維持している。

「レインボーシックスシージ」のベンチマークテストの結果

 もう1つ、重めの「サイバーパンク 2077」のベンチマークテストも行なってみた。こちらは、設定を「高」にしたとき平均フレームレートは80.53fps、「ウルトラ」にしたとき67.73fps。最低フレームは40fps前後と60fpsを切っているものの、なんとか滑らかに見えるレベルを維持している。ただ、設定をレイトレーシングにするとガクンと落ちて「ウルトラ」で18.82fpsとプレイは難しい。また究極のパフォーマンスとの差は、多少出たがレイトレーシングではごく僅かだった。

「サイバーパンク 2077」のベンチマークテストの結果

 持ち運びしやすい、ということでバッテリー駆動時間もチェックした。設定は、スマートオートでバッテリーが30%切ると、消費量を抑える「スーパーバッテリーモード」へ移行。画面の明るさは、Windowsの設定で20%にしている。「PCMark 10 Modern Office Battery Life」を実行したところ、2時間37分でスコアは7690。バッテリー容量が4600mAhということを考えると、健闘しているといえる。

「PCMark 10 Modern Office Battery Life」の結果

 最後に、ストレージの性能を「CrystalDiskMark 8.0.4」でチェックした。結果は、シーケンシャルリードが3600MB/秒超えで、シーケンシャルライトが3300MB/秒超えなので、PCIe 3.0の最高速レベルだ。

「CrystalDiskMark 8.0.4」でNVMeモードにて計測した結果

コスパも使い勝手もいい薄軽ゲーミングノートPC

 ベンチの結果を見る限り、究極のパフォーマンスは、CPUだけを使ったものだとかなり威力を発揮するが、GPUと併用するものだとその差はグッと縮まってしまった。今回の究極のパフォーマンス設定は、GPUのオーバークロックとファンを「クーラーブースト」にしたが、そうするとファンはフル回転になるためかなりうるさく、騒音計で測ったところ56.6dBAだった。一方、スマートオートだと最大でも50.4dBA程度なので、そこまで気にならない。つまり、無理してクーラーブーストを使わず、スマートオートの設定でも十分だろう。ただ、CINEBENCHの結果を見る限り、クーラーブースト設定は一定の効果はあるので、GPUに頼らずCPUパフォーマンスを発揮させたいアプリの場合は利用するといいだろう。

 Stealth 15M B12Uシリーズは、実売価格が18万8000円前後。Core i7-1280PとGeForce RTX 3060 Laptop GPUの組み合わせで、ベンチ結果からも十分なパフォーマンスを発揮。それでいて、薄型でゲーミングノートPCとしては軽く、持ち運びにも苦にならないデザイン性もある。これからゲームを始めたい人や、古くなったゲーム環境を一新したい人にはコスパもよくオススメしたい製品と言えよう。また、ゲームだけでなくオフィスワークでも威力を発揮するので、ボーナスの使い道に悩んでいたら、本製品に投資してみてはいかが?

Stealth 15M B12Uシリーズ詳細ページ MSI製品販売店を調べる MSIサイト

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