万が一に備えて「太陽光で即充電」ポータブルソーラー充電器を衝動買い
ASCII.jp / 2022年12月29日 12時0分
テレビで昨今のニュースを見ていると、災害による停電の話題が結構多い。停電と聞いて思い出すのは、2011年3月11日の東日本大震災だ。都内にいた筆者は、午後から自宅で仕事をするつもりで関係資料などを自宅に持ち帰り、デリバリーのランチを終えコーヒーを飲み始めたころに、大きく揺れ出した。
震災後、都内を含む関東地方でも「計画停電」という言葉を初めて聞いた。その後、大地震や大雪、それ以外の事故による停電は、一躍脚光を浴びることとなった。そして被災時の電気エネルギーに、政府も産業界も個人も一層注目するようになった。
産業革命以降、電気エネルギーは人間社会にとって、必要不可欠で継続的に供給されるべき大事な共有リソースとなった。そして平成を経て令和の現代では、スマートフォンやパソコンなどの情報機器駆動用のバッテリーとしても、極めて重要だというのが共通理解だ。
非常時や災害時を見据えて計画衝動買い
筆者も東日本大震災直後から、普段充電しておいて停電時には充電池で短時間ではあるが動作する電球や、40000mAhを超す大容量のポータブル電源をスマートフォン用に自宅に備えるようになった。技術は進化しても、安価なポータブル電源などは自然放電があるので、3ヵ月前後に1回は適時スマホなどに充電して放電し、再充電することが必要だ。
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屋根の上の太陽光発電設備や電気自動車を持っていない我が家では、これらのモバイルバッテリーに加えて太陽光発電による蓄電のために、最近は安く使い勝手がよくなってきた評価の高そうな太陽光発電充電器を計画衝動買いしてしまった。
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商品は「太陽光で即充電」のポータブルソーラー充電器という明確な識別ペットネームのない商品で、型番であるAJ-SOLAR 14Wで識別するようだ。販売会社はエアージェイという企業で、すでに同様製品を数種類販売している。外装生地のカラーは何種類か提供されているが、筆者の購入したのは迷彩柄だった。
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パッケージには、本体であるポータブルソーラー充電器と取説、保証書、注意事項を記述した大きな紙が入っている。折り畳み時の外形寸法はB5サイズより小さな160×230×30mm、展開時の寸法は815×230×5mm。重量は自宅のキッチン秤で測定してみたところ、十分モバイル活用の可能な実測707gだった。
スマホ用のソーラー充電器と言えば、数年前にポータブルタイプの小さな「ソーラーペーパー」という見掛けはオシャレな製品を使ってたが、効能書ほどの実力はなくほどなく断捨離してしまった。またここ最近は、ソラーパネルを本体に搭載したモバイルバッテリーを2台ほど手に入れて、実験的に使用している。パーソナルに使えそうなポータブルソーラー充電器は今回が初めてだ。
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ポータブルソーラー充電器は4面のソーラパネルを搭載した商品だ。周囲9ヵ所に壁面フックなどにぶら下げる目的でループフックが取り付けられている。ソーラーパネルで集められたエネルギーは「USB充電ポート」(SOLAR VOLTAGE CONTROLLER)経由で、2つのUSBポートから直接スマホの充電ポートにUSBケーブルで届けられる。出力は一方が2.1A、もう一方が2.5Aになっている。前者は基本的にスマホ用、後者はタブレット用途だ。
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ポータブルソーラー充電器には、USBケーブルが同梱されずポータブルソーラー充電器の購入者は、自分のスマホに最適なUSB Type-A→Type-C、MicroUSB、Lightningなどのケーブルを用意する。筆者はたまたま現在所有するすべてのスマホがUSB Type-C対応だった。ケーブルは1m程度ほどの長さであれば、ポータブルソーラー充電器のマルチポケットに収納可能だ。
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いざ、晴天時に各種テストを実施
さて晴天の多い東京の冬は、太陽光発電と充電にはもってこいのシチュエーションだ。今回は12月23日と24日の2日間に渡って、午後はずっとお日様とにらめっこだった。いずれの日も、我が家のテラスには潤沢な太陽光が射す正午前から日の入りまでは、太陽光発電にもってこいのピーカンの好天だった。
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今回の充電対象に使った筆者のスマホは全部で6種類。折り畳み式のSamsung Galaxy Z Fold4、ビッグサイズのUnihertz TickTock、一番小さなPalm Phone、次に小さなBALMUDA Phone、外形サイズの割にバッテリー容量が5020mAhと超大きなXiaomi Redmi Note 10 Pro、Oppo Reno7 Aの6台だ。いずれもAndroidスマホで、すべてOSは最新のバージョンにアップデート済みだ。
我が家のテラスは、ほぼ南南西に向いており今の季節なら11時前くらいから障害物はなく太陽光が当たる。今回はテラス外の換気ダクトカバーに大きなダブルクリップを挟み、レバーにポータブルソーラー充電器の頂点にあるループフックを引っ掛け、落下防止のためにカードリングも使用した。
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スマホへの充電は自宅で普段使っているType-A → Type-Cケーブルを数種類使用した。また夕方近くになって太陽の位置が低くなり、フェンスの影によりソーラーパネルの下部に光が当たらない部分が出てきそうになったので、ポータブルソーラー充電器の引っ掛け位置を持ち上げ、ソーラーパネル4面に均一に太陽光が当たるように高さ変更をした。
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その結果、ほぼ満杯のフル充電までできたことを確認したのは、5020mAhの超大きなバッテリー容量が特徴のXiaomi Redmi Note 10 Proだ。Redmi Note 10 Proは、太陽充電開始時である10時48分ごろの電池残量表示は16%だった。太陽光充電を開始後約3時間8分後の13時56分には、バッテリーの残量は90%に増えていた。算数上は約3時間で3700mAhの太陽光充電をしたことになる。スペックの充電効率19%は正しそうだ。
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実際の充電推移グラフは「シンプルバッテリーグラフ」アプリを使用した。充電開始時には少しでもスマホ駆動による負荷を減らすために、電源をオフしてから太陽光充電を開始した。なのでパワーオフ時にも表示される充電量(90%)を確認後、スマホ電源をオンしアプリを起動し、充電開始から90%充電までをグラフを確認した。充電状況グラフがシンプルな右上がりの直線なのは、事後処理で逐次充電量を測定していなのが理由だ。
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太陽光充電2日目。テラス先、1億4960万kmの距離にある巨大電池にはまだまだ余裕がありそうだったので、前日に続いて先日ダイソーで購入したMaxellのモバイルバッテリー(3000mAh)にも、太陽光発電で直接ケーブル充電してみた。Maxell側の受電(充電)ポートがmicroUSBポートだったので、この時のみType-Cプラグ→microUSB変換アダプターを使用した。
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放置後、しばらくして見に行くとモバイルバッテリー本体側面にある充電状況を表すオレンジ色のLEDの点滅が止まった状態だったので、取り外した。バッテリー容量2400mAhのバルミューダPhoneに普通に充電。残量40%くらいからの追加充電だったので100%まで充電できた。
最後に悪ノリで、昨今ネット上でも話題のトランスルーセントな大型モバイルバッテリーSHARGEEK STORM2にも太陽光充電を試みた。ごく短時間だが4.38V、1.57A前後で不安定ながらディスプレイ数値から充電はされているように思えた。すぐに日の入り近くになってしまい、長時間のモニタリングはできなかったのでまた日を改めてやってみたい。
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「太陽光で即充電」の「ポータブルソーラー充電器」は安価だが最大出力14W、2台のデバイスに同時充電可能な2.1Aと2.5AのUSBポートを2個備え、コストパフォーマンスに優れた商品だ。アウトドアでの活用以外でも、災害時には使い切ったら終わりの蓄電型の巨大なバッテリーを搭載したポータブル電源の隙間を埋める安心商品だ。
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![T教授 T教授](https://ascii.jp/img/2011/06/22/1511551/x/f5fe44986d09d330.jpg)
今回の衝動買い
・アイテム:エアージェイ「ポータブルソーラー充電器(14W型)」 ・購入:ジャストマイショップ ・価格:3999円(優待価格)
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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