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スライド式の物理キーを搭載したゲーム機型PC「GPD WIN 4」お披露目会レポ

ASCII.jp / 2022年12月28日 11時0分

モンハンを動かしていると、もはや往年の某携帯ゲーム機にしか見えない「GPD WIN 4」

 株式会社天空は、GPD社のゲーム型PCの新型「GPD WIN 4」のお披露目会を、秋葉原にあるUMPCの専門店「ハイビーム 秋葉原本店」にて実施した。GPD WIN 4はAMD「Ryzen 7 6800U」(8コア/16スレッド、4.7GHz)を採用。

 GPD社は世界初のジョイスティック内蔵Windows 10 PCとして「GPD WIN」を2016年に販売。その後、後継機の「GPD WIN2」を始め、数々のUMPCを世に送り出してきた。GPD WIN 4は、前世代の「GPD WIN 3」ではタッチパネルだったキーボードがGPD WIN 2までの物理キーに変わったことが主な特徴となる。

GPD社はGPD WIN 4に至るまで、10製品のラインアップを販売している
GPD WIN 4はディスプレーをスライドさせるとメカニカルキーボードが現れて、文字入力ができる
メカニカルキーボードはバックライトも搭載する

ディスプレーサイズが6型に、LTEにも対応予定

 そのほかの性能としては、メモリーが16または32GB(LPDDR5-6400)、ストレージが512または1TBか2TB。ディスプレーはGPD WIN 3の5.5型から6型に大型化。解像度は1920×1080ドットで、USB4に加え、オプションで4G LTEにも対応する。カラバリはピュアホワイトとマットブラックの2色。

GPD WIN 4の主なスペック
本体上部には、3.5mmイヤホンジャック、USB 3.0 Type-A、USB4 Type-Cを備えるほか、音量調整ボタン、電源ボタンがある。LRボタンはRGB LEDで光る
本体下部には充電用のUSB Type-Cが備わっている

画質設定次第では『エルデンリング』も60fps以上でプレイ可能

 OSはWindows 11 Homeを搭載するため、一般的なPCと同じくSteam以外にもマイクロソフトストアや、EpicなどさまざまなプラットフォームのPCゲームがプレイ可能。dGPUは搭載していないが、内蔵のRadeon 680Mの性能により、画質設定次第では人気アクションゲームやレースゲーム、シューターなどのタイトルが快適にプレイできるとしている。

対応プラットフォームと、人気ゲームの動作検証結果。画質:中設定なら2022年に爆発的な人気を博した『エルデンリング』も60fps以上で動作するという。AMDのアップスケーリング技術であるAMD FidelityFX Super Resolutionなどを駆使することで、対応ゲームは快適にプレイできるようだ

 サイズはディスプレーが大きくなったことでGPD WIN 3よりも若干横に広がった。ゲーム機型PCとして今年の東京ゲームショウ2022にも出展して話題となったSteam Deckよりは、大分小型なサイズとなっている。

Steam Deckはディスプレーサイズが7型と、GPD WIN 4よりもさらにサイズが大きいが、幅と高さがワンサイズ大きく、持ち運び易さという点ではGPD WIN 4の方が優れていると言えそうだ。また、GPD社はSteam OSも積極的にサポートし、WinodwsとデュアルOSで稼働させられるとしている

 LRボタンや左右のトリガーボタンはもちろんのこと、GPD WIN 3と同じくカスタマイズが可能なバックキーを左右に1つずつ配置。大型のジョイスティックを採用し、細かいコントロールも各段に向上したという。

ジョイパットの操作性も向上。カスタマイズキーも搭載する

光学式のポインティングデバイスでマウスカーソル操作が可能

 また、マイクロSDカードスロットも備え、マウスとコントローラーの切り替えボタンも備えている。加えて、GPD Pocket 2の時のような光学式のポインティングデバイスも備え、マウスカーソル操作も指一本で行なえる。さらに、GPD WIN 3と同じく指紋認証センサーでログインも行なえる。

GPD WIN 3と同じく、マウスモードとコントローラーモードの切り替えスイッチも用意されている。競合メーカー品は、ボタンの長押しでソフトウェア的に切り替えるものが多いが、システムが不安定だと動作しない心配もあるので、ハードウェアで切り替えられるのはうれしいと言う人もいるだろう
GPD WIN 3の時は、マウスモードの時は右のアナログスティックでマウスカーソルを操作、コントローラーモードの際は、右のアナログスティックはコントローラーのスティックとして認識していた。そのため、ゲームプレイ中はマウスカーソルは動かせなかったが、この光学式ポインティングデバイスにより、ゲームプレイ中でもマウスカーソル操作が可能になった(もちろんタッチパネルで操作することもできるが)
キー入力も可能だが、指紋認証にて手早くログインできる

 そのうえ、追加オプションで背面に取り付ける必要はあるが、4G LTEにも対応。スロットが最初から搭載されていないのは残念だが、ユーザーの間では長らく求められていたモバイル通信が可能になった。これにより、外出先でもテザリングなどを使うことなく、手早くオンラインのセーブデータにアクセスし、自宅でプレイしていた続きからゲームがプレイできるようになる。

対応バンドは不明だが、先行して4G LTEに対応したGPD WIN Max 2と同じになるのではとのこと

 有志が作ったソフトを最初からプリインストールし、TDP設定の調整も可能。また、発表会では用意されていなかったが、専用のドッキングステーションも用意されるという。

TDPを調整して性能をアップさせられる
画像で見る限り、ドッキングステーションは、LTEモジュールを付けても収まるような窪みがあるようだ。ドッキングステーションを使うことで、USBポートや外部出力を増やし、マウスやキーボード、ディスプレーを接続して、デスクトップPCのように使える

天空でも先行予約が開始!

 GPD WIN 4はすでにクラウドファンディングサイト「Indiegogo」にて購入が可能だが、出荷は2023年春を予定しているという。また、天空でも予約金1000円で先行予約が可能になっている。価格はメモリー16GB、ストレージ512GBの最小構成で799ドル、日本円でおよそ14~15万円くらいで、メモリー32GB、ストレージ2TBの最上位構成では19~20万円くらいの予定とのこと。

GPD WIN 4は2023年春、大体5~6月くらいに出荷される予定
天空でも予約がスタート

 ちなみに発表会ではマットブラックモデルが展示されていたが、ピュアホワイトは中国で人気があり、女性にはオススメとのこと。ピュアホワイトに関しては、写真で確認ができた。

形状がまさにゲーム機といった感じなので、白色だとNintendo Switchのようにも見える

 発表会では、『Forza Horizon 5』を実際にプレイされていたが、画質は抑えればフレームレートは60以上でプレイできていた。

パっと見は、PSPやPS Vitaのような形状と注目を集めていたGPD WIN 4だが、それらのゲーム機よりはさすがに大きい。しかしながら、実測約600gという軽さで、長時間のゲームプレイも苦にならない重量に収まっていた
フレームレートは100fpsを超えることも。画質設定次第では、数多くのPCゲームが快適に遊べそうだ

 GPD WIN 4は、従来機のGPD WIN 3では至らなかったところが改善されたモデルだという。実際に筆者はGPD WIN 3を購入して使っているが、ディスプレーはより発色がよく、やや大型化したことで視認性もアップしていると感じた。

 また、ゲームコントローラーモードの際も、画面に触ることなく光学式のポインティングデバイスでマウス操作ができるのも、ゲーム中のメニュー選択などに役立ちそうだ。また、なんといってもメカニカルキーボードの搭載により、手に持った状態で心地よく文字入力ができ、ちょっとしたメール文章やパスワード入力などにも活躍しそう。

 待望の4G LTE対応も予定されているので、Windowsを搭載したゲーム機型PCとしては、かゆいところにも手が届く製品に仕上がっている。気になる人は、購入を検討してみるとイイだろう。

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