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AMD Ryzen 7 6800U搭載「AYANEO 2」最速レビュー!同CPU搭載機より、どこが優秀?

ASCII.jp / 2023年1月3日 12時0分

 リンクスインターナショナルは11月14日、7型ゲーミングUMPC「AYANEO 2」を1月に発売することを発表した。本製品は「AMD Ryzen 7 6800U」を搭載した最新モデル。

 やや価格は高めだが、高速なPCIe Gen4 x4接続SSDが採用されており、スペックが充実している。今回本製品の実機を借用したので、詳細スペック、ハードウェア、そしてパフォーマンスなどについてレビューしていこう。

「AYANEO 2」21万1200円~24万4200円

メモリー、ストレージ、カラーの異なる2モデルをラインナップ

 AYANEO 2には下記の2モデルがラインナップされている。

AYANEO2-16G/1T-SW(21万1200円) スペック:Ryzen 7 6800U/RAM16GB/SSD1TB/スカイホワイト AYANEO2-32G/2T-SB(24万4200円) スペック:Ryzen 7 6800U/RAM32GB/SSD2TB/スターリーブラック

 OSは「Windows 11 Home 64bit」、CPUは「AMD Ryzen 7 6800U」(8コア、16スレッド、最大4.7GHz)、メモリーは16GBまたは32GB(LPDDR5-6400)、ストレージは1TBまたは2TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載。カラーはスカイホワイトまたはスターリーブラックを用意。つまりメモリー容量、ストレージ容量、ボディーカラーで差別化が図られているわけだ。

 ほかのスペックは共通。ディスプレーは7インチWUXGA液晶(1920×1200ドット、323ppi、輝度400cd/m²、リフレッシュレート60Hz、タッチ対応、グレア)を搭載。ウェブカメラは非搭載だが、ノイズリダクション機能を備えたデュアルマイクを内蔵している。

 インターフェースは豊富で、USB4×2、USB 3.2 Type-C×1、microSDメモリーカードスロット×1、3.5mmヘッドフォン端子×1を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 6(11ax)とBluetooth 5.2をサポートしている。

 ゲームコントローラーは、左ジョイスティック、十字キー、ビューボタン、メニューボタン、ABXYボタン、右ジョイスティック、AYANEOキー、カスタムキー、LB/LTボタン、LCボタン、RB/RTボタン、RCボタンを装備。フィードバック用には「HD 2軸振動モーター」が内蔵されている。

 本体サイズは264.5×105.5×36.1mm、重量は約680g。50.25Whのバッテリーを内蔵している。バッテリー駆動時間は非公表だ。

ディスプレーは7インチWUXGA液晶(1920×1200ドット、323ppi、輝度400cd/m²、リフレッシュレート60Hz、タッチ対応、グレア)。前面には左ジョイスティック、十字キー、ビューボタン、メニューボタン、ABXYボタン、右ジョイスティック、AYANEOキー、カスタムキーが配置されている
実測したsRGBカバー率は98.4%、AdobeRGBカバー率は90.1%、DCI-P3カバー率は95.0%
本体背面には実測約90×50mmの吸気口が設けられている
左からLB/LTボタン、LCボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタン、ボリュームボタン、USB 3.2 Type-C×1、USB4×1、排気口、RCボタン、RB/RTボタンを用意。物理キーボードがないゲーミングUMPCに指紋認証センサー一体型電源ボタンは非常に重宝する装備だ
左からUSB4、microSDメモリーカードスロット×1、3.5mmヘッドフォン端子×1を装備
ボディー側面部は滑らかなカーブを描いており、手の収まりはいい
パッケージには本体以外に、ACアダプター、USB-Cケーブル、変換プラグ×3、USB-C to USB-Aアダプター、ハンドヘルドパッチ、説明書類が同梱されている

「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は9749pts

 さて気になるパフォーマンスをチェックしてみよう。まずCPU性能だが、「CINEBENCH R23」は9749pts、「CINEBENCH R20」は3814ptsとなった。同じCPUを搭載する「ONEXPLAYER mini Pro Ryzen版」がR23は11165pts、R20は4345ptsだったので、AYANEO 2はR23で約87%、R20で約88%のスコアに留まったことになる。

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要
ベンチマークは「AYAspace」でパフォーマンスモードを「ゲーム 22W Max」、ファンモードを「暴れる MAX」に設定して実施した
「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は9749pts、CPU(Single Core)は1466pts
「CINEBENCH R20」のCPU(Multi Core)は3814pts、CPU(Single Core)は572pts
「CINEBENCH R23」実行中のCPU温度は平均79.07度、最大81度、クロック周波数は平均2753.55MHz、最大2938.8MHz。ONEXPLAYER mini Pro Ryzen版に比べるとクロック周波数が低めだ
「CINEBENCH R23」実行中の消費電力は最大44.77W、平均43.06W。アイドル時の消費電力は平均18.41W

 一方3Dグラフィック性能については、「3DMark」のTime Spyで2476、Fire Strikeで6069、Wild Lifeで14337となった。同じくONEXPLAYER mini Pro Ryzen版はTime Spyで2728、Fire Strikeで6626、Wild Lifeで15858だったので、AYANEO 2はTime Spyで約91%、Fire Strikeで約92%、約90%のスコアに留まったことになる。

「3DMark」のTime Spyは2476
Fire Strikeは6069
Wild Lifeは14337

「PCMark 10」の総合スコアは6133、Essentialsは10031、Productivityは8890、Digital Content Creationは7021となった。ONEXPLAYER mini Pro Ryzen版の総合スコアは6277だったので、AYANEO 2はPCMark 10についてはほぼ同等のスコアを記録したことになる。

「PCMark 10」の総合スコアは6133、Essentialsは10031、Productivityは8890、Digital Content Creationは7021

 AYANEO 2がONEXPLAYER mini Pro Ryzen版を大きく上回ったのがストレージ速度。PCIe Gen4 x4接続SSD「Lexar SSD NM760 1TB」を搭載しているだけに、「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)で5210.54MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)で4668.12MB/sを記録した。

 ONEXPLAYER mini Pro Ryzen版がPCIe Gen3 x4接続のSSDを搭載しており、シーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は3503.74MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は2740.93MB/sだったので、AYANEO 2はリードで約149%、ライトで約170%の性能を発揮したことになる。

今回のAYANEO 2の貸出機にはPCIe Gen4 x4接続SSD「Lexar SSD NM760 1TB」が搭載されていた
「CrystalDiskMark 8.0.4」で計測したシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は5210.54MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は4668.12MB/s

 ゲームベンチマークにおいては、「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは8227(快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(1920×1080ドット、標準品質)のスコアは3189(普通)を記録した。

「MSI Afterburner」で「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」実行中の平均フレームレートを計測したところ、HD(1280×720ドット)軽量品質で61.7fps、フルHD(1920×1080ドット)軽量品質で41.1fps、HD(1280×720ドット)標準品質で50.7fps、フルHD(1920×1080ドット)標準品質で30.2fpsとなった。

 AYANEO 2が搭載する「AMD Ryzen 7 6800U」は内蔵グラフィックスとしてRDNA2アーキテクチャーの「AMD Radeon 680M」を搭載している。グラフィック品質さえ調整すれば1920×1080ドットでも実用的な速度で3Dゲームをプレイできるわけだ。

「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは8227(快適)
「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(1920×1080ドット、標準品質)のスコアは3189(普通)
「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」実行中の平均フレームレートは、HD(1280×720ドット)軽量品質で61.7fps、フルHD(1920×1080ドット)軽量品質で41.1fps、HD(1280×720ドット)標準品質で50.7fps、フルHD(1920×1080ドット)標準品質で30.2fps

 バッテリー駆動時間については、パフォーマンスモードを「バランス 15W Max」、ファンモードを「バランス MID」、ディスプレー輝度50%、ボリューム50%という条件で「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(1920×1080ドット、標準品質)をループ再生したところ、バッテリー残量5%まで1時間40分21秒動作した。

 ONEXPLAYER mini Pro Ryzen版は同じCPUを搭載しているが、バッテリー容量が48Whとやや少ないため、ほぼ同じ条件でのバッテリー駆動時間は1時間37分15秒であった。バッテリー駆動時間についてはAYANEO 2がわずかに上回ったわけだ。

AYANEO 2は指紋認証センサー搭載も見逃せないポイントだ

 AYANEO 2は同じCPUを搭載したONEXPLAYER mini Pro Ryzen版のライバル機だ。CPU、3Dグラフィックスベンチマークでは後塵を拝したAYANEO 2だが、PCMark 10ではほぼ横並びのスコアで、ストレージ速度は大きく上回った。ただ、ゲームを滑らかに動作させるという点では、両者のベンチマークの結果からはONEXPLAYER mini Pro Ryzen版のほうが上ということになる。

 しかし、AYANEO 2には指紋認証センサー一体型電源ボタンが装備されており、2色のカラーから選べるというポイントもある。パフォーマンス、使い勝手、そしてデザインを踏まえて、甲乙付けがたい両モデルのどちらを購入するか選んでほしい。

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