NEC、3Dセンサーで堆積物の体積を計測できる新技術。原材料などの計測を効率化

体積測定の実施例

　日本電気通信システム（NEC通信システム）は1月13日、3Dセンサーを活用し、工場で使用する原材料などの堆積物を安全かつ効率的に計測する体積計測技術を開発したことを発表した。今後、2023年中に本技術の製品化を目指す。

体積測定の実施例

　本技術では、3次元の深度（距離）が測れる3Dセンサーを活用することで、RGBカメラが苦手とする照明がない場所・荒天等の悪条件下でも高精度で体積の計測が可能となる。1台のセンサーで複数エリアを見ることができ、IPネットワークを利用し遠隔で計測できる。

　また、計測対象付近に柱などの障害物があった場合や、撮影時に死角があった場合にも、独自補正技術により体積を予測する。原材料等の堆積物の残量点検作業についても、現場に行かずに計測結果を見ることができ、安全かつ無人での計測が可能だとしている。

　さらに、対象物の比重情報があれば3Dセンサーで計測した体積から重量も算出が可能で、例えば供給原材料と生産量との整合性も見える化でき、在庫量の管理や棚卸時の精度向上も期待できるという。

　3Dセンサーは工場などの現場環境に合ったものを選定できるため、例えば計測対象物の環境が屋外や昼夜の場合でも、体積計測ができる。