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コンパクトでも高性能が実現できる新PCケースに注目、フルHDゲームが快適な高コスパモデルも!

ASCII.jp / 2023年1月20日 11時0分

「FRGTB660/A」

 さまざまなシーンと、予算に合わせたオリジナルBTOパソコンを用意するインバースネットの「FRONTIER」ブランド。2022年の後半に登場したインテル第13世代Coreプロセッサーや、Ryzen 7000、GeForce 40シリーズといった、次世代パーツの登場に合わせて、PCケースを刷新した新たなシリーズを投入している。

 「GT」シリーズも、従来モデルからPCケースのデザインや構造をガラッと刷新。スタイリッシュかつコンパクトなPCケースに、カジュアルゲーミングや、軽い写真、動画の編集を楽しめるスペックを詰め込んでいるのが特徴となっている。

GTシリーズは、ディスプレーの横にマッチするミニタワーになる

 GTシリーズの標準モデルは、6コア/12スレッドCPUのCore i5-12400Fや、GeForce RTX 3050を搭載し、17万4800円からとコストパフォーマンスに優れる「FRGTB660/A」といった、6つの基本モデルを用意している。今回は「GT」シリーズのなかでもっとも価格が抑えられた「FRGTB660/A」をベースに、ビデオカードをGeForce RTX 3060にカスタマイズしたモデルを触ってみた。なお、GeForce RTX 3060にカスタマイズした場合の価格は、18万5800円となる。

GTシリーズには、6つの基本構成モデルが用意されている
CPUは、インテル第13世代Coreプロセッサー登場後も、優れたコストパフォーマンスで人気のあるCore i5-12400Fを搭載する
軽い写真・動画の編集をスムーズに行なえる6コア/12スレッドを備える
インテルB660チップセットを採用するASRockマザーボードを搭載していた
メモリーは基本構成と同じで、DDR4-3200 16GB(8GB×2枚)を搭載する
ビデオカードは、GeForce RTX 3060が搭載されていた

デザインとエアフローが良好なミニタワー

スタイリッシュな「GT」シリーズ

 FRGTB660/Aは、ディスプレーの横にキレイに収まるミニタワーケースで、フロントのブラックメッシュパネルと、白サイドパネルのスタイリッシュなツートンカラーになっている。

 そんなスタイリッシュな外観に加え、内部レイアウトには従来とはパーツの配置が上下逆さまになる倒立スタイルが採用されている。最大の熱源となるビデオカードをトップに位置することで、およそ幅217×奥行き439×高さ407mmのミニタワーサイズでありながら、PCケース内の熱を効率よく排熱し、高い冷却性能を実現している。

 また、フロントには光学式ドライブベイが備わっているのも特徴だ。BTOカスタマイズでDVDスーパーマルチドライブ(+4400円)か、Blu-ray Discドライブ(+9900円)を選択できるので、パソコンでCDのデジタル化や、DVD/Blu-ray Diskの再生を楽しみたい人にもオススメできる。

フロントもツートンカラーで、エアフロー抜群のメッシュパネルを採用する
倒立デザインを採用。ビデオカード出力端子が上部にあり、マザーボードのリアインターフェースも従来とは反対側になっている
光学式ドライブを搭載できるフロント拡張ベイが備わっている
PCケーストップには、マグネット式のダストカバーが備わっており、簡単に着脱できる
ボトムの電源ユニット部にも着脱可能なダストカバーが備わっている

 パソコンの使い勝手に影響するフロントインターフェースは、正面左側に装備。押しやすい大きな電源スイッチ、ストレージアクセスLED、マイク入力、ヘッドフォン出力に続き、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×2が並んでいる。

 本体背面側のインターフェースは、USB 2.0 Type-A×2、USB 3.2 Gen1 Type-A×3、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、ギガビットに対応する有線LAN端子、オーディオ端子(3端子)になっている。USBはフロントと合わせ10基あるので、多くのシーンで困ることはないだろう。

フロントインターフェースは、正面右側に備わっている。USBは4基装備と困ることはない

 「GT」シリーズのサイドパネルは、標準構成ではスチールだが、BTOカスタマイズで、サイド強化ガラスにも変更できる。ただ、倒立デザインは各種パーツへのアクセスが、従来とは反対側の正面右側からになるので、強化ガラスパネルも正面右側に装備される。この点は注意したい。

マザーボードやファンなどに、LEDギミックは備わっていないが、プラス2200円でサイドパネルを強化ガラスに変更できる
強化ガラスパネルには、スモークタイプが採用されていた

 続いてPCケース内部を見ていこう。独特な倒立デザインでは、従来とは逆に上からビデオカード、CPUクーラーの順に並んでいる。「GT」シリーズには、ハイエンドビデオカードのGeForce RTX 3070 Ti搭載モデルも用意しているだけあって、内部スペースは広めだ。

コンパクトPCケースだが、内部スペースには余裕がある。BTOカスタマイズには用意されていないが、フロント部には水冷用ラジエーターを搭載できるスペースが確保されている
デュアルファン仕様のGeForce RTX 3060ビデオカードを搭載している
ビデオカードを支えるステーを確認できる。ハイエンド系ビデオカードへのBTOカスタマイズ時も安心だ
120mmファンを備えるサイドフローCPUクーラーのアイネックス「SE-224-XTA」を搭載されていた
フロントには120mmファンを2基装備。ビデオカードとCPUクーラーに、真っ直ぐ風を送るようになっている
NVMe M.2 SSDにはヒートシンクが備わっている
裏面スペース。未使用の電源ケーブルはボトムにキレイに収まっている
薄型タイプの光学式ドライブに対応している

「FRGTB660/A」カスタマイズモデルの実力をチェック

 「FRGTB660/A」の外観・内部のチェックに続いて、パフォーマンスを確認していこう。

 まずは、パソコンの総合性能をチェックできる「PCMark 10」を実行していこう。総合スコアは7395という、6コア/12スレッド、4GHzオーバーで動作するCore i5として妥当なスコアになっている。

「PCMark 10」の結果

 詳細を確認していくと、アプリの起動やビデオ会議、ウェブブラウジングの性能を測る「Essentials」が10157、表計算や文書作成のOfficeアプリの性能を測る「Productivity」が9993、写真編集や動画編集、3DCG製作などのクリエイティブ系の性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が10814という結果だった。

 いずれも高スコアだが、注目すべきはDigital Content Creation(DCC)だろう。1万以上と、スマホで撮り貯めた写真や動画を軽く編集するといった作業もスムーズに行なえるスコアになっている。

 「CINEBENCH R23」を使って、Core i5-12400Fの処理能力を見ておこう。結果はマルチコアが11411pts、シングルコア1623ptsだった。マルチコア・シングルコアともに、しっかりとCore i5-12400Fのパフォーマンスを引き出せている。

「CINEBENCH R23」の結果

 次は「CrystalDiskMark」を使って、ストレージパフォーマンスをチェックしていこう。「FRGTB660/A」は、標準構成でPCIe3.0×4 NVMe M.2 SSDを備え、シーケンシャルリードで3400MB/s台、同ライト2700MB/sというスコアになった。最速クラスというわけではないが、各種アプリの起動やゲームのロード、写真や動画の保存などでストレスを感じることはないだろう。

「CrystalDiskMark」の結果

ゲーミングパフォーマンスをチェック

 ここからはGeForce RTX 3060を搭載するFRGTB660/Aのゲーミングパフォーマンスを確認していこう。

 まずは「3DMark」でチェックしていこう。テストは、GeForce RTX 3060のメインターゲットターゲットの解像度となるフルHDで実行する「Fire Strike」に加えて、1つうえの解像度のWQHDで実行される「Time Spy」を用いている。

「Fire Strike」の結果
「Time Spy」の結果

 DirectX 11ベースのFire Strikeから確認すると、スコアは総合20180で、テスト中のフレームレートは90~100fpsという快適にゲームを楽しめる結果を出している。続いてDirectX 12ベースのテストになる「Time Spy」では、スコアは8683に。

 解像度がWQHDとあって、テスト中のフレームレートは最高でも59fpsだった。60fpsを下回っているが、ゲームタイトルや、画質設定次第ではWQHDゲーミングも楽しむことができるだろう。

 次は「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を試していこう。画質は「最高品質」に設定し、解像度はフルHDとWQHD解像度で実行した。結果はフルHDで「非常に快適」をマークし、テスト中のフレームレートも余裕のある138.28fpsを記録している。エフェクト飛び交うレイド戦を存分に楽しむことができる。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークのスコア
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークのフレームレート

 また、WQHD解像度では「非常に快適」こそ逃したが、スコアは1万4728と、「非常に快適」を獲得する1万5000に限りなく迫っている。実際、フレームレートもフルHDからは40fpsほどダウンするが、余裕のある値になっている。

人気、話題のゲームタイトルでパフォーマンスをチェック

 ここからは実ゲームタイトルを使って見ていこう。1本目のタイトルは、人気eスポーツタイトルの「レインボーシックス シージ」だ。解像度はフルHD、WQHDを選び、画質はプリセット「総合品質」の「最高」に設定。さらに「レンダリングのスケーリング」を「100」に設定した状態でも試している。フレームレートは、ゲーム内ベンチマークを利用して計測を行なっている。

レンダリングのスケーリング:50%
レンダリングのスケーリング:100%

 結果は一目瞭然で、ゲーミングディスプレーと組み合わせてのプレイを余裕で、実現できるフレームレートになっている。「レンダリングのスケーリング」を「100」に設定した状態でも、フルHD解像度なら240fps、WQHDなら144fps張り付きプレイを十分狙える。

 2本目のタイトルには「レインボーシックス シージ」と並んで人気のある「Apex Legends」で見ていこう。解像度はフルHDを選び、画質は各項目を、最高になるように設定したほか、フレームレート優先で各項目を「中」や「低」に設定している。フレームレートはゲーム内の「射撃訓練場」を60秒間移動した際を「CapFrameX」で記録。平均(avg)と1パーセンタイル点(min1%)といったフレームレートをまとめている。

「Apex Legends」の結果

 最高設定でも、平均フレームレートはゲーミングディスプレーを使ったヌルヌル描画で楽しむことが可能だが、フレームレートを優先することで、144Hz張り付きプレイを狙えるパフォーマンスを発揮している。144Hz駆動対応のフルHDディスプレーは、手ごろな価格になっているので、eスポーツデビューするのもありだ。

レイトレーシング対応ゲームタイトルでチェック

 続いて、レイトレーシングに対応するカーレースゲーム「F1 22」を試していこう。解像度はフルHDで、画質はレイトレーシングも有効になるプリセットの「超高」に加え、「超高」のままに、レイトレーシングをオフにした。異方性フィルタリングは「16x」、アンチエイリアスは「TAAとFidelityFX」に設定。フレームレートの計測には、ゲーム内ベンチマークを「モナコ」と「ウエット」で実行している。

「F1 22」の結果

 F1 22はレイトレーシングの負荷が高く、「超高」では60fpsを切ってしまったが、レイトレーシングをオフにすることで、「超高」設定で快適にプレイを楽しめるようになった。GeForce RTX 3060でも、最高画質+レイトレーシングは厳しいが、レイトレーシングを効かせなくとも十分キレイなので、プレイを満喫できるほか、設定を見直せばレイトレーシングをオンにした状態でも遊べなくはない。

 最後はアクションゲームの「Marvel’s Guardians of the Galaxy」を使っていこう。解像度はフルHDで、画質はプリセット「ウルトラ」、解像度スケールは「100」に設定したほか、「レイトレーシング反射」を「高」、「レイトレースによる透明な面での反射」を「オン」に設定している。フレームレートの計測には、ゲーム内のベンチマークを利用した。

「Marvel’s Guardians of the Galaxy」の結果

 レイトレーシングを効かせても、平均フレームレートは89fpsをマークしたが、最小は、さすがに厳しく60fpsを下回っている。実プレイではカクつくことがあったので、場面によってはレイトレーシングかフレームレートかを優先するシーンがあるかもしれない。

コンパクトな筐体ながらさまざまなシーンで及第点以上の性能を実現するFRGTB660/A

 軽い写真や動画編集作業から、人気のeスポーツゲームタイトルをゲーミングディスプレーと組み合わせてプレイしたり、さまざまなゲームタイトルを最高画質で快適にプレイしたりできる実力を示した新モデル「GT」シリーズの「FRGTB660/A」。お子様のはじめてのパソコンや、新生活に合わせてパソコンの購入を考えている人は、ぜひ購入候補に入れてほしい1台だ。

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