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大画面湾曲ゲーミングディスプレーが4万円台!MSI「G322CQP」の実力をレビュー

ASCII.jp / 2023年1月24日 11時0分

 ゲームを楽しむのであれば、やはり大画面で没入感のあるディスプレーが欲しいところだが、大画面だと高額になるのでなかなか手が出ないという人も多いことだろう。そんなユーザーのためのゲーミングディスプレーがエムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の「G322CQP」だ。

 包み込まれるような31.5インチ湾曲ディスプレーは、WQHD(2560×1440ドット)でありながら、5万円を切る価格設定の本製品。さっそくレビューしていきたい。

1000Rの湾曲率で没入感マシマシ

MSIの「G322CQP」。31.5インチの大画面で湾曲ディスプレーなのが特徴

 まずは、製品の概要から紹介していこう。ディスプレーは31.5インチのVAパネルを採用し、WQHD解像度で湾曲率が1000Rという仕様。横幅が701mmあり、目の前に画面が広がるサイズ感だ。湾曲率1000Rというのは眼球の曲面とほぼ同じなので、目を左右に動かしても焦点距離が変わらないため、目も疲れにくく見やすくなるというメリットがある。

 最大リフレッシュレートは170Hz(オーバークロック設定、Display Port接続時のみ)で、応答速度が1ms (MPRT)と高速。輝度は250nitsだがHDRに対応し、コントラスト比は2500:1、最大発色数は約10億7300万色。色域カバー率もsRGBが99%と広色域、鮮やかでメリハリのある映像が楽しめる。

 調整機構は高さとチルトのみで、スイベルは備えていない。背面はLEDイルミネーションがないものの、OSD操作はスティックタイプのナビキーを採用。コストを抑えつつも操作性は損なわれていない。

チルトは-5°~20°の範囲で調整可能
高さは最大100mmまで調整できる
背面は、LEDイルミネーションはないもののゲーミングディスプレーらしいデザイン
OSD操作はナビキーを採用しているので非常に操作しやすい。その下には電源ボタンが備わっている

 ゲーミング機能も同期機能としてFreesync Premiumを搭載。FPSなどのアクションゲームで不利になるブレや残像を抑制するアンチモーションブラー(黒挿入機能)、暗いシーンでも視認性を上げるナイトビジョン機能も搭載する。また、長時間の使用時に目の疲れを軽減するアンチフリッカーやブルーライトカット機能も搭載しており、これまで紹介した多くのゲーミングディスプレーと同等の機能を備えている。

暗部を明るくするナイトビジョンモードは、AIによる最適化も設定できる
ブルーライトカット機能もあるため長時間の作業時に有効

 インターフェースは、Display Port(1.2a)×1、HDMI(2.0b)×2とヘッドホン端子を備え、電源はACアダプターを採用している。

左からACアダプター、Display Port(1.2a)、HDMI(2.0b)×2、ヘッドホン端子

PS5でWQHD解像度、120Hz駆動が可能

 さっそく設置してゲームをプレイしてみた。さすがに大画面だと没入感が違う。湾曲ディスプレーなこともあり、画面にちょっと近づけば包み込まれる感じがある。調整機構は高さとチルトしかないが、コストを抑えたモデルだと高さ調整ができないモデルも多いので、その点は非常にありがたい。スイベルが欲しいというのであれば、ディスプレーアームを利用するといいだろう。VESA100のマウント規格に対応しているので、付属のスペーサーネジで簡単に取り付けられる。

 最大170Hzのリフレッシュレートと1ms (MPRT)の応答速度という威力を、「Blur Busters」のサイトで確認。「TestUFO」と「Motion Blur」を試してみたが、なめらかに動いて見やすく、残像感はあまり感じない。アンチモーションブラーをオンにすると、さらに残像感が薄まりより見やすくなった。

写真だと分かりづらいが、肉眼で見れば残像感はあまりない。アンチモーションブラーを入れるとより効果的だ

 HDRに関しても、逆光の太陽の表現が眩しく感じ、ゲームをプレイする場合はかえって邪魔になるが、リアリティのある表現としてはいい。RPG系などだと没入感も増すのではないだろうか。

太陽の逆光表現は、眩しく感じる。没入感とリアリティを感じながらプレイできる
FPSだとリアリティはある意味不要だが、アクションRPGのようなゲームには向いている

 PlayStation 5(PS5)だとHDMI接続のため、WQHD解像度、120Hz駆動が可能。120Hz駆動に対応したゲームなら、この解像度でプレイできる。フルHDより広い解像度で、よりなめらかな映像が楽しめるのはありがたい。

120Hz駆動でプレイする場合は、対応ゲームごとに設定する必要がある

実売価格4万8000円前後で手に入る

 湾曲大画面でリフレッシュレート最大170Hzという仕様ながら、実売価格4万8000円前後と4万円台に抑えられているのが魅力の本製品。MSIで似たような仕様の製品として「MPG ARTYMIS 323CQR」がある。そちらは最大165Hz駆動ながらDisplayHDR 400やKVMスイッチ機能に対応するほか、LEDイルミネーションやUSB-C対応、スイベル機構を備えるなど、より豊富な機能を備えたモデルで、実売価格が7万5000円前後。そうした機能はないものの、純粋にゲームを楽しむ目的のディスプレーとして、本製品でも十分価値があり、その分コストも抑えられているので、より手の届く製品となっている。

 発色もいいので、ゲームだけでなく動画を楽しんだり、ちょっとしたクリエイティブな作業で利用したりするというのもあり。フルHDよりひと回り広いWQHDという解像度は、Windowsで100%スケール表示にしても文字が読めるので、とても作業がしやすい。大画面ディスプレーを狙っているなら、本製品をぜひ検討してほしい。

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