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超人気の13400F&RTX 3060搭載ゲーミングPCは電力を盛っても低発熱で性能アップ!

ASCII.jp / 2023年1月21日 10時0分

 サイコムのBTOパソコンはPCパーツに多くの選択肢があり、メーカーや型番にまでこだわれる。自分好みの最高の1台を手に入れられるという意味では、PC好きにとっては理想のBTOパソコンだ。一方で、PC知識に明るくない人にとっては何を選んでいいのかわからず、何日も悩んでしまうこともあるだろう。

 そうした人にオススメなゲーミングPCが「G-Master Velox」シリーズだ。このシリーズの特徴は、ズバリBTOで選べるPCパーツが少ないこと。サイコムがあらかじめPCパーツを厳選しているため、カスタマイズせずともトレンドを抑えた「鉄板」のゲーミングPCが手に入る。

サイコムのゲーミングPC「G-Master Velox Intel Edition」。標準構成の直販価格は19万4230円~(配送料込み)

 また、標準構成のままでもフルHD(1920×1080ドット)~WQHD(2560×1440ドット)の解像度&高画質設定でゲームが楽しめる性能を備えている。PC初心者にオススメのゲーミングPCを相談された時、「これを買っておけば間違いない」と胸を張って答えられるモデルだ。

 なお、このシリーズはインテル製CPUとAMD製CPUで2つのモデルがあるが、今回は前者の「G-Master Velox Intel Edition」を紹介しよう。前回はCPUの素性や外観、インタフェースなどに焦点を絞ったが、今回はベンチマークを通してその性能に迫る。

 なお、本稿の制作過程の途中で、G-Master Velox Intel Editionがあまりの売れ行きのため、生産終了となった報告がサイコムから届いた。「これはひょっとして記事がお蔵入りに……」とも思われたが、PCケースのみを変更した同価格帯の後継モデル「G-Master Velox II Intel Edition」をすぐにリリース。

 G-Master Velox II Intel EditionはPCケースをFractal Designの「POP Silent White TG Clear」に変更しているが、その他のスペックはG-Master Velox Intel Editionと同じだ。

 そして、このPCケースはNZXT製「CA-H510I-W1」とは甲乙つけがたい仕様で、本稿のテスト結果が大きく変わることはないと判断し、掲載することに決めた。そのあたりをご了承いただき、読み進めていただきたい。

G-Master Velox II Intel Editionも強化ガラスパネルを採用した上品な仕様。120mmファンを3基備え、エアフローは優秀な部類と言える

Core i5-13400FはPL1設定を変更してもド安定

 標準構成のCPUは「Core i5-13400F」(10コア/16スレッド、最大4.6GHz)。2023年1月に発売したばかりの第13世代インテルCoreプロセッサーの追加モデルだ。前世代の「Core i5-12400F」(6コア/6スレッド、最大4.4GHz)と比べ、動作クロックも論理コア数も向上するなど、大きな進化を果たしている。

 一般用途からゲーム、写真・動画編集や3D CGレンダリングといった作業まで、そつなくこなせるだけの実力がある。もちろん、上位モデルと比べると見劣りする部分もあるが、コストパフォーマンスはかなり優秀なモデルだ。

第13世代インテルCoreプロセッサーは、Core i5の無印型番でも10コア/16スレッドでパワフルだ

 そして、このCPUの特徴として忘れてはならない要素が、65Wに抑えられたプロセッサーのベースパワー(PL1)だろう。長時間高負荷が続く用途でもCPUの温度が上がりにくいため、CPUクーラーのファンの回転数が上がりにくい。つまり、静音性に優れたPCのCPUとして有望だ。ただし、この制限のせいで性能が頭打ちになっている可能性もある。

 そこで、まずはPL1=65W設定のままでCPU性能を計測。その後、この制限を上位モデルと同じ125Wに引き上げ、どのくらい性能が変わるのか実験してみた。

 使用したベンチマークソフトは、CGレンダリング速度からCPU性能を測ってくれる「CINEBENCH R23」。結果は「pts」という単位の独自スコアーで示されるが、この数値が高ければ高いほど高性能ということになる。

 テストは全スレッドをフル稼働させる「Multi Core」と、シングルスレッド時の性能を測定する「Single Core」の2種類。なお、約10分間のテストを行い、十分に発熱した状態で測定する設定でチェックした。

PL1=65WでCINEBENCH R23を回した結果

 まずは標準のPL1=65Wのまま試したところ、Multi Coreテストが14214pts、Single Coreテストが1798ptsだった。手元の過去データとなるが、前世代の「Core i5-12400」のMulti Coreテストでは12299ptsだったので、大きくスコアーを伸ばしている。Eコアの追加による性能上昇はなかなかに大きい。

 では、温度はどうなっているのか? Multi Coreテスト時に「HWiNFO64 Pro」で確認してみた。

PL1=65W設定時のCPUパッケージのパワー(電力)と温度

 CPUパッケージのパワーを見てみると、平均は65W付近。ベンチマークテスト中もステータスを見ていたが、瞬間的に90W前後まで上がることはあっても、基本的には65Wを超えないよう動作が制限されている様子がうかがえた。

 CPUパッケージ温度を見てみると、最大でも50度とかなり低い。また、平均では41度とさらに低く、65W制限下では発熱をまったく気にする必要がないレベルと言える。静音性の面でもかなり優秀と言える結果だ。

 続いて、この65Wという制限を緩め、125Wにまで上げてみよう。この設定はUEFI BIOSのCPU設定で変更した。

UEFU BIOSの「OC Tweaker」の「CPU Configuration」にある「Long Duration Power Limit」を変更した

 UEFI BIOSにあるCPU設定を見てみると、「Long Duration Power Limit」が「65」となっていたので、こちらがPL1設定となる。それを「125」に変更。再起動して、先ほどと同じくCINEBENCH R23を回してみた。

PL1=125WでCINEBENCH R23を回した結果

 Multi Coreテストのスコアーは16148ptsにまで上昇。65W設定の場合と比べ、て、約14%も向上していることになる。Core i5-12400と比較すると、31%以上のスコアーアップだ。

 では、その性能アップでどれぐらい電力や温度は変化したのか見てみよう。

PL1=125W設定時のCPUパッケージのパワー(電力)と温度

 PL1は125Wに設定しているので平均は84W程度まで上昇するも、最大でも94W以下だった。それにも関わらず、CPUパッケージの温度は最大でも55度で平均でも50度。65Wの時から最大で5度、平均では9度ほど上がったとはいえ、それでもまだまだ温度は超安全圏内。静音性の面でも優秀なままだった。

 これは、CPUクーラーに冷却性能に優れたNoctuaの「NH-U12S redux」を採用している点が大きい。リテールクーラーではなく、多少コストをかけてもしっかりと冷える製品を採用しているあたり、サイコムのこだわりが伝わってきた。

NH-U12S reduxは大型ヒートシンクとファンで静音かつ強力に冷却する

 この結果を見る限り、動画編集やCGレンダリングといった重たい用途で使おうとしているのであれば、PL1を125W設定にしない理由はない。ただし、Single Coreテストのスコアーは65Wで1798pts、125Wでも1787ptsとほとんど変わっていない。ゲームを含め、一般用途ではCPUに高負荷が長時間かかることは少ないため、125Wにしたところで性能向上が感じられるシーンは限られるだろう。

 こうした理由から、以下に続く定番ベンチマークはすべてデフォルトのPL1=65W設定で行っている。

定番ベンチマークも高スコアーで不満なし

 まずは総合性能を測る「PCMark 10」から。総合スコアーのほか、ブラウザーやビデオ会議利用といった一般用途が中心の「Essentials」、表計算やワープロなどのオフィスアプリ利用を試す「Productivity」、写真や動画編集、CGレンダリングといったクリエイティブ用途の「Digital Content Creation」といったテストグループ別のサブスコアーにも注目してほしい。

PCMark 10の結果

 総合スコアーは7147で、ミドルクラスのゲーミングPCとして十分な成績だ。サブスコアーも好成績で、一般用途で困ることはまずないだろう。特に、Essentialsグループにあるアプリの起動速度を測定する「App Start-up Score」が高い。これはストレージに、Crucial製のPCIe 4.0対応SSD「P5 Plus CT1000P5PSSD8」を採用している点が大きく影響しているのだろう。

 試しに「CrystalDiskMark」を使って速度を測ってみたところ、順次読み取り速度で6723.45MB/s、順次書き込み速度で5000.92MB/sだった。ランダムアクセスも速く、これがApp Start-up Scoreの高さにつながっていそうだ。

CrystalDiskMark 8.0.4の結果

 ゲームで最も重要になる3D描画性能は、「3DMark」で確認してみよう。様々なテストがあるが、まずは定番の「Time Spy」から。これはAPIにDirectX 12を用い、WQHDで描画するテストでやや重ためだ。

3DMark Time Spyの結果

 総合スコアーは8898で、GeForce RTX 3060としては平均~若干高めといったところ。CPUが足を引っ張ることもなく、しっかりと性能が引き出されている。

 続いてはDirectX 11ベースのテスト「Fire Strike Extreme」。こちらも、WQHDで描画するため、わりと描画負荷は高い。

3DMark Fire Strike Extremeの結果

 総合スコアーは10089と、こちらもTime Spyと同じく、平均~若干高めといったところ。当然ながら3D描画性能は申し分なく、軽めのMMORPGであればWQHDで余裕、設定次第では4Kでも遊べそうだ。

 もう1つ、昨年10月に新しく追加された「Speed Way」の結果も紹介しておこう。このテストはDirectX 12 Ultimateに対応したもので、DirectX Raytracingを使用したリアルタイムレイトレーシングが実行される。

 グラフィックをよりリアルに、美しく描画できるレイトレーシングだが、そのぶんかなり重たいテストになる。

3DMark Speed Wayの結果

 スコアーは2110と高くないものの、ミドルクラスのゲーミングPCとしては健闘している。テスト中の描画もカクツキが多く、やはりこのテストはハイエンド向けと言えるだろう。対応ゲームでという制限はあるが、画質を維持しながら描画負荷を下げるDLSSを併用することをオススメしたい。

 ほか、その他のテストの結果を下記にまとめたので、性能比較の参考にしてほしい。

3DMarkの結果

軽量~重量級までのゲームで性能をチェック

 もう少し実際のゲームに近いベンチマークも試してみた。

 まずは「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」の公式ベンチマークから。このゲームは息の長いタイトルで、今でも大人気のMMORPGだ。解像度を落とせば、CPU内蔵GPUでも遊べるものの、フルHD以上の高画質で快適にプレイするためには、やはりビデオカードが必要となる。

 ベンチマークの設定は、フルHDでは軽量すぎるので、解像度はWQHDと4K、画質設定は「最高品質」にした。なお、APIはDirectX 11となる。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(WQHD)の結果

 14672スコアーで評価は「とても快適」と、文句なしに遊べるだけの実力が確認できた。それならば4Kではどうか。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(4K)の結果

 スコアーは7125で評価は「やや快適」に落ちたが、それでもまだ遊べるレベルだ。多数の敵味方が入り混じったシーンでは厳しい局面もありそうだが、ゲームが破綻するほど描画が遅れる心配はないだろう。とはいえ、ストレスなく遊びたければ、素直にWQHDかフルHDに解像度を落とすほうが無難だろう。

 続いては、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」の公式ベンチマークソフト。APIはDirectX 11だが、動作はかなり重ためだ。フルHDでも画質設定で「高品質」を選ぶと、「重量級」といって差し支えないほど。このテストで高評価が得られるのであれば、多くのゲームが快適に遊べる目安となる。

 なお、こちらは重量級ということもあり、画質は「高品質」を選んだものの、解像度はフルHDで試している。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマークの結果

 結果は9437スコアーで評価は「とても快適」ということで、まず困ることなく快適に遊べるはずだ。重量級のゲームがフルHD・高画質で快適に動くなら、ゲーミングPCとして満足いく性能と言えるだろう。

 最後はFPSタイトル「Rainbow Six Siege」。FPSは反応速度が勝敗に直結するため、動作の軽いゲームが多いがこちらもかなり軽量だ。ゲーム内にベンチマーク機能があり、フレームレートは最高・平均・最低の3つを取得できる。

 解像度はフルHDとWQHDの2種類、画質設定は総合品質で「最高」を選んでいる。APIはVulkanを使用した。

Rainbow Six Siege(フルHD)の結果

 フルHD時の最低フレームレートは308fps、平均も372fpsとかなり優秀な結果。では、WQHDではどうなるのか? 競技性の高いタイトルとは言えど、没入感を高めて遊べるに越したことはない。

Rainbow Six Siege(WQHD)の結果

 WQHDになると平均277fps、最低234fpsにまで落ちるものの、それでも全然快適に遊べるレベルだ。高画質設定でも、240Hzの高リフレッシュレートなゲーミングディスプレーのポテンシャルを活かせるだろう。

「これでいい」ではなく「これがいい」と思うほどの完成度

 ゲームは画面が美しいほど、滑らかに表示できるほど没入感が高くなる。つまり、より楽しもうとするなら、高性能なゲーミングPCが欲しくなるわけだ。しかし、PCは安い買い物ではない。どこまで性能を高めるか、どこで妥協するのかという判断はわりと難しい。

 もちろん、最初からハイエンドのゲーミングPCを購入できる資金があるなら、迷うことはないだろう。しかし、簡単に30万円とか、40万円といったお金を出せる人はそう多くはないだろう。かといって安く済ませようと10万円くらいのPCを買ってしまうと、目当てのゲームが動かなかったり、画質を大きく落とさなくては遊べないといった失敗も……。

 その点、今回紹介したG-Master Velox Intel Editionであれば、標準構成のままで多くのゲームをフルHD/WQHD・高画質設定で遊べる。また、より高性能な構成にしたい人にとっても、PCパーツが厳選されているため、迷うことなく選べるという点がうれしい。

 価格も20万円を切っており、スペックや完成度を考えれば十分納得できる。散々迷った挙句に「もう、これでいいや」と消去法で選ぶのではなく、たくさんの選択肢の中から「これがいい」と指名したくなる、そんなゲーミングPCだ。売り切れた理由もおおいに理解できる。  後継モデルの「G-Master Velox II Intel Edition」もPCケースこそ違えど、ほとんど同じコストパフォーマンスを実現している。思わずそっと触りたくなるほどの見た目の上品さも引き継いでいる。

 また、G-Master Velox II Intel Editionは旧モデルよりもやや安価なことからこちらも人気が爆発しそうだ。そして、2023年1月31日まで発売を記念して1万円引きのキャンペーンも行っているので、気になった方は速攻で購入することをオススメする。

2023年1月31日まで1万円引きなのでお見逃しなく

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