「Xiaomi 12T Pro」は“神ジューデン” だけでなく2億画素カメラも実用的
ASCII.jp / 2023年1月21日 12時0分
昨年末に発売されたシャオミの「Xiaomi 12T Pro」を使ってみました。同端末はソフトバンク版とオープンマーケット版が発売されています。2モデルのスペックの違いはストレージ容量のみで、ソフトバンク版は256GB、オープンマーケット版は128GBとなっています。
価格はソフトバンク版が14万3280円(新トクするサポート適用時の実質負担金は7万1640円)。オープンマーケット版は10万9800円(シャオミ公式オンラインストア)ですが、MVNOでは、さらに安く購入できる場合があります。筆者はソフトバンク版を使いました。
やや大きめで、ハイエンド機らしい質感
Xiaomi 12T Proを最初に手にした印象は「結構でかい」。6.7型の有機ELディスプレーを搭載しているので、横幅は76mmあり、重さは205gと重めです。片手でサクサクと操作したい人には向きませんが、最近のAndroidのハイエンドモデルとしては標準的とも言えます。
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右側面に音量ボタンと電源ボタンを搭載し、左側面には何もなく、上部にマイクとスピーカー、底部にUSBポート、マイク、スピーカー、SIMスロットを備えています。指紋センサーはディスプレー内に搭載。画面内センサーは機種によっては反応が鈍いことがあるのですが、このモデルでは指で軽く押すだけでスピーディーに解除できました。なお、顔認証にも対応していて、認識スピードにも問題なし。
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背面パネルは、メタリックな素材にフロストガラスを重ねたような体裁で、マットでサラサラとした手触り。シャオミの端末は「コスパはいいが、デザインが今ひとつ」という印象があったのですが、この端末はいかにもハイエンドらしい仕上がりです。ですが、角張ったフォルムがトレンドになっている中、エッジが丸くなっていて、カメラ部の出っ張りが目立つことなどが気になる人はいるかもしれません。
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充電の速さは誰もが驚くこと間違いナシ
ソフトバンクが、この端末の最大の特徴として推しているのが“神ジューデン”。5000mAhの大容量バッテリーを搭載しつつ、120Wの急速充電によって、残量2~100%まで、わずか19分で充電できるとのこと。しかし、シャオミが120W充電を搭載したのは本機が最初というわけではありません。日本で発売されたモデルでは、昨年発売された「Xiaomi 11T Pro」と「POCO F4 GT」も対応しています。筆者はどちらも使ったことがありますが、充電の速さは感動的で、それを目当てに購入を決めるのもアリでしょう。充電だけを重視するなら、それら2機種も選択肢に加えることをオススメします。
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Xiaomi 12T Proの電池残量が38%になった時に、実際に充電してみたところ、20分ほどで100%になりました。コンセントをほかの機器と共用していたり、タップを使っていたりと、環境によって充電に要する時間は変わるようですが、一般的なスマホに比べると圧倒的。一般的なスマホでは電池残量がピンチになった時に5分ほど充電すれば電話をかけられるようになるところ、Xiaomi 12T Proでは5分も充電すれば映画を1本観られるといった具合です。なお、充電中に本体が熱くなることもなく、安全性にも配慮されているようです。
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2億画素カメラは 画素数モードを3段階に切り替えられる
筆者が最も気になっていたのはカメラ。Xiaomi 12T Proには2億画素(200メガピクセル)の広角カメラをメインとするトリプルレンズカメラが搭載されています。日本で発売されるスマホに2億画素のカメラが搭載されるのは本機が初めてのはずです。
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なお、2億画素の広角カメラは、初期設定では16の画素を結合させて1つの画素として使い、多くの光を取り込む仕組みです。暗い場所でも明るく撮影でき、素早くピントを合わせられることも利点です。いろいろな被写体を撮ってみたところ、明るく鮮やかな色で写りました。AIによる被写体・シーン認識に対応していますが、それによって鮮やかさが強まる傾向が感じられました。
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2億画素の広角カメラは4つの画素を1つの画素として使う「5000万画素超HDモード」、すべての画素を独立した状態で使う「2億画素超HDモード」でも撮影可能。記録画素数が増えるほど、大きく引き延ばしてプリントでき、拡大しても鮮明な画質が得られます。反面、ファイルサイズが大きく、扱いにくくなるのが難点です。
ちなみに、筆者が通常モードで撮った画像が約7.5MBだったところ、5000万画素モードでは24.2MB、2億画素モードでは73.7MBになりました。普段は通常モードで撮影して、高画素モードは写真の一部を切り出すなど、光学ズームの代わりに使うのが得策でしょう。
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動画は8K(24fps)や4K(60fps)でも撮影可能。特殊な効果を楽しめる「ムービー効果」や、フロントカメラと同時に撮影できる「デュアルビデオ」なども備えています。
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Snapdragon 8+ Gen 1がヌルサクの操作感を実現
プロセッサーにSnapdragon 8+ Gen 1を採用していることも大きな利点。4nmプロセスで作られた、最大3.2GHzのオクタコアで、現行機種向けとしては最高峰に位置づけられるものです。実際、いわゆる“ヌルサク”の操作感で、どんなアプリも軽快に操作できました。
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2億画素のカメラを搭載しているので、撮影モードの切り替えや撮影した画像の保存などに時間を要するのではと心配していたのですが、要らぬ心配だったようで、カシャカシャと続けてシャッターを切ることができ、本体が熱くなることもありませんでした。
ディスプレーのリフレッシュレートは最大120Hzで、タッチサンプリングレートは最大480Hz。タッチレスポンスにズレやもたつきを感じることもないので、ゲームにも適しているでしょう。
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ちょっぴり気になることは3つだけ
5GはSub 6に対応しますが、ミリ波には非対応。nanoSIMは1枚しか挿せませんが、eSIMを追加して、2回線を併用することもできます。ソフトバンク版はもちろん、オープンマーケット版もFeliCaを搭載し、おサイフケータイを利用できます。
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これといった欠点はなく、むしろ多くの人が重視する電池持ちや充電速度、カメラ性能などが強化され、おサイフケータイも使える“万人受けハイエンド”という印象もあります。強いて弱点を挙げるとすれば、下記の3点でしょう。
・microSDに非対応 ・ワイヤレス充電に非対応 ・防水・防塵の等級が低い
microSDカードは装着できないので、写真や動画をたくさん保存する人は、ストレージが256GBのソフトバンク版を選ぶべきでしょう。ワイヤレス充電の便利さに慣れている人は、それに対応していないことを残念に思うでしょうが、実際に有線での120Wの急速充電を体験すると、ワイヤレス充電は必要ないと思うはずです。防水がIPX3で、防塵がIP5Xなので「雨に濡れたり、多少ホコリっぽい場所で使ったりするのは平気」というレベル。日本ではIP68(防水はIPX8で、防塵がIP6X)の性能を備えた機種が多いので、IP53では不安を感じるかもしれませんが、水回りで使うことが多い人を除けば、心配は要らないでしょう。
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ソフトバンク版が14万3280円、オープンマーケット版が10万9800円という価格は、これまでのシャオミのスマホに比べると割高に感じますが、ハイエンドモデルとしては他メーカーよりも安く設定されています。コスパもスペックも重視したい欲張り派にオススメします。
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