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グーグル1万2000人解雇を公表、AI戦略に集中か

ASCII.jp / 2023年1月23日 12時25分

アルファベットとグーグルのCEOを兼任するスンダー・ピチャイ氏

「AIファースト」が明確に

 グーグルの親会社アルファベットは1月20日(現地時間)、社員1万2000人を解雇することを決定した。アルファベットとグーグルのCEOを兼任するスンダー・ピチャイ氏が同社公式ブログで公表した。

 「未来に向けた難しい決断」と題されたメールの中でピチャイ氏は、「グーグルは過去2年間急激な成長を遂げている。今後もそのチャンスを十分に活かすため、人材および職務が企業としての最優先事項に合致しているかどうかの見直しを行ない、いくつかの職務を廃止する決断をした」と述べている。

 ここで言う「最優先事項」とはもちろんAIだ。グーグルは数年前から「AIファースト」に舵を切っている。

 ところが2022年11月、マイクロソフトが大量の資金を投入している新興企業OpenAIが発表したチャットボット「ChatGPT」が、その圧倒的な能力で大きな注目を集めた。マイクロソフトは自社の検索エンジン「Bing」やオフィススイートに「ChatGPT」を組み込むことを明言している。

 これを受け、AIを次世代検索のコア技術と見ているグーグルは「コードレッド(非常事態)」を宣言。報道によると、すでに一線から退いているグーグルの共同創設者であるラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏のアドバイスも仰いでいるという。

 「創業から25年近く経った企業として、困難な経済サイクルを経験することは不可避だ。このような時期は集中力を高め、コスト構造を改革し、人材と資本を最優先事項に振り向けるための重要な機会だ。」とピチャイ氏はリソースの選択と集中を強調する。

 これに伴いメールでは今回解雇される社員に対して以下のサポートを行なうことが表明された。

・通知期間中(最低60日間)、従業員に給与を支払う。 ・16週間の給与とGoogleでの勤務年数が増えるごとに2週間を加えた退職パッケージを提供し、少なくとも16週間のGSUの権利確定を早める。 ・2022年のボーナスと残りの休暇を支払う。 ・6ヶ月間の健康管理、就職支援、移民支援も行なう。

 

 なお、米国外では、現地の慣行に従って従業員をサポートするという。

巨大テックに続くレイオフの波

 イーロン・マスク氏のCEO就任をきっかけに以前の従業員の半数にあたる3000人以上を削減したTwitterを皮切りに、米国ではここ数ヶ月、大手IT企業の人員削減を報じるニュースが頻出している。マイクロソフトは18日、1万人の人員削減を発表したほか、Amazonも1万8000人規模の削減を、メタも昨年11月に1万1000人を超える削減を発表している。

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