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【活用提案】iPadをWindowsパソコンのサブディスプレーや液タブにできる便利アプリはこれ!

ASCII.jp / 2023年1月30日 14時0分

 基本的に、iPadはMacとの相性が抜群なので、さまざまな連携機能を使うことで利便性を大幅に向上させることができる。しかし、iPadを使っている人のすべてがMacを使っているわけではない。むしろ、Windowsパソコンを使うユーザーのほうが多いだろう。

 そんなWindowsユーザーにぜひ知ってほしいのが、Macの「AirDrop」や「Sidecar」に近い機能を利用できるようにする方法だ。この方法を知っておくと、iPadをもっと活用しやすくなるはずだ。今回は、WindowsパソコンとiPadを便利に連携させるアプリを紹介していこう。

iPadとWindowsでデータを直接やり取りする

 アップルデバイスどうしでよく活用されている機能が「AirDrop」だろう。これは、近くにある端末間でファイルをやり取りできる便利な機能だが、この機能が使えるのはアップル端末間に限られる。そのため、iPadとWindowsパソコンでデータのやり取りをする際には、メールやメッセージに添付したり、オンラインストレージやデータ転送サービスを使ったりすることになるわけだ。

 そこでおすすめしたいのが、「Documents」というアプリ。「Documents」は、ウクライナのReaddle社が開発したiPad用のファイル管理アプリで、ファイル整理がしやすいだけではなく、WindowsやAndroidとの連携も容易にできる機能を持っているのだ。

【Documents: ファイルマネージャー, zip 解凍】 作者:Readdle Technologies Limited 価格:無料 https://apps.apple.com/jp/app/id364901807

 中でも、ぜひ活用したいのが、ファイルのやり取りができる「Wi-Fi Transfer」という機能。この機能を使うには、次の環境が必要だ。 ・iPad:「Documents」アプリ ・Windowsパソコン:「Chrome」「Edge」などのブラウザー ・通信環境:iPadとWindowsパソコンで同じWi-Fiに接続

 
「Documents」は、iPad定番のファイル管理アプリ。非常に高機能なのに無料で利用できるので、インストールしておくといろいろ便利に使える。

●iPadとWindowsパソコンを接続する

 iPadとWindowsパソコンが同じWi-Fiに接続されていることを確認したら、まずiPad側で操作をする。インストールした「Documents」アプリを開くと、ファイル管理画面が表示されるので、サイドバーで「コンピュータ」を選び、画面上に4桁の暗証番号が表示されたことを確認しよう。

 
「Documents」アプリを開き、サイドバーの「コンピュータ」をタップ。画面上に表示された4桁の番号を確認する。

 次に、Windowsパソコン側の操作だ。ブラウザーを開いて、「https://docstransfer.com」にアクセス。4桁の数字の入力が求められるので、iPadの画面に表示された数字を入力しよう。これで、iPadとWindowsパソコンの接続は完了だ。Windowsパソコンの画面には、「Documents」アプリの「マイファイル」フォルダが表示される。

 
Windowsパソコンのブラウザーで、「https://docstransfer.com」にアクセスする。iPadで表示された4桁の番号を入力すると、「Documents」アプリの「マイファイル」にあるファイルが表示される。
iPad側では接続完了を知らせるダイアログが表示されるので、右上の「折り畳む」をタップする。

●iPadのファイルをWindowsパソコンに送る

 iPadにあるファイルをWindowsパソコンに送る場合は、Windowsパソコン側でファイルを選択して、ダウンロードするという操作の流れになる。ダウンロードできるのは、「Documents」アプリの「マイファイル」にあるデータだけなので、パソコンに送りたいデータは、あらかじめiPadで「マイファイル」に移動させておこう。

 
「Documents」アプリの「マイファイル」にファイルを移動させるには、サイドバーの「マイファイル」に該当ファイルをドラッグ&ドロップする。
Windowsパソコン側では、ダウンロードしたいファイルにチェックを入れて、「ダウンロード」をクリックする。

●WindowsパソコンのファイルをiPadに送る

 Windowsパソコンに保存してあるファイルをiPadに送る場合は、Windowsパソコン側でブラウザー(「マイファイル」の画面)にファイルをドラッグ&ドロップするだけだ。なお、一部のブラウザーでは、ドラッグ&ドロップが使えないことがある。この場合は、ブラウザーの画面右上にある「ファイルのアップロード」をクリックして、送りたいファイルを選択すればいい。

 
iPadにファイルを送るには、ブラウザーで「マイファイル」を開き、そこにファイルをドラッグ&ドロップするだけだ。

iPadをWindowsパソコンのサブディスプレーにする

 パソコンでの作業効率を上げたいとき、デスクトップが広く使えるのはとても有効だ。しかし、ノートパソコンや小さいモニタでは、画面が狭くてやりづらいという人もいるだろう。そこで活用したいのがサブディスプレーだ。

 Macなら、「Sidecar」という機能を使えば簡単にiPadをサブディスプレーにできるのだが、WindowsパソコンでiPadをサブディスプレーとして使うには、別途アプリが必要となる。この手のアプリは数多くの種類が出ているが、できれば、「無料」かつ「ワイヤレス」で利用できるものをチョイスしたい。この条件を満たすのが「spacedesk」というアプリだ。

 「spacedesk」は、無料でマルチディスプレー環境を構築するアプリ。iPadだけでなく、iPhone、Android端末、Chromebook、Mac、Windowsパソコンでも利用が可能なので、今使っていない古いスマホやタブレット、パソコンを再利用するのにもちょうどいいアプリといえる。

【spacedesk (multi monitor app)】 作者:datronicsoft Technology GmbH 価格:無料 https://apps.apple.com/jp/app/id1069217220

 

●「spacedesk」をインストールする

 「spacedesk」アプリでサブディスプレー環境を構築するには、iPadにビューワーアプリを、Windowsパソコンにサーバーアプリをインストールする。あとは、iPadとWindowsパソコンを同じWi-Fi環境に接続すればいい。

 iPadで使うビューワーアプリは「AppStore」からインストールし、Windowsパソコンで必要なサーバーアプリは公式サイト(https://www.spacedesk.net)からダウンロードする。ダウンロードするときは、Windowsのバージョンを間違えないように注意。最近のパソコンなら、自分のマシンに合わせて「Windows 10/11(64-bit)」か「Windows 10/11(32-bit)」を選べば問題ないだろう。

 
「spacedesk」は、iPadやさまざまなデバイスを無料でサブディスプレー化できるアプリ。iPad向けのアプリは「App Store」からインストールしよう。
パソコン向けアプリは公式サイト(https://www.spacedesk.net)にアクセスし、「ダウンロード」をクリック。利用しているWindowsのバージョンを選択してインストーラーをダウンロードしよう。
ダウンロードしたインストーラーを実行してインストールする。画面の指示に従って進めればいいのだが、途中、「Add an exception to〜」の項目に忘れずにチェックを入れよう。

●サーバーアプリを起動する

 インストールが終わったら、まずはWindowsパソコン側で「spacedesk DRIVER Console」を起動して、サブディスプレーとして利用できるように「spacedesk」を有効化しよう。「spacedesk DRIVER Console」は、通知領域のインジケーターに常駐しているので、こちらから起動する。

 
インストールできたら、通知領域の「∧」をクリック。インジケーターが開いたら、「spacedesk」のアイコンをクリックする。
「spacedesk」の設定画面が表示されるので、右上のスイッチをオンにする。また、左側に表示されているIPアドレスも確認しておこう。

●ビューワーアプリを開いて接続する

 「spacedesk」を有効化できたら、iPad側のビューワーアプリを開いて接続しよう。サーバーアプリが正常に動作していれば、Windowsパソコンの名前が表示されるので、それをタップすれば接続される。無事に接続が完了すると、iPadにはWindowsパソコンの画面がミラーリングされた状態で表示される。

パソコンの準備ができたら、iPadで「spacedesk」を開く。初めて起動するときは、権限の確認ダイアログが表示されるので、「許可」をタップする。
「spacedesk」のトップ画面が表示されたら、接続するパソコンのIPアドレスをタップする。
iPadとパソコンが接続されると、iPadにはパソコンの画面がミラーリングされて表示される。

●画面の表示方法を変更する

 デスクトップの作業領域を広げるためのサブディスプレーとして使う場合は、最初にWindowsパソコンの設定アプリで表示方法を変更しておこう。

 
Windowsパソコンのデスクトップを右クリックし、「ディスプレイ設定」をクリック。設定アプリの「ディスプレイ」が表示されるので、「表示画面を拡張する」を選択する。
これでiPadがパソコンの2つ目のデスクトップとして利用できるようになった。

●iPadとパソコンの位置を調整する

 2画面で使う場合は、マウスカーソルが双方の画面を行き来することになる。そのため、端末の置き位置(左右)が適切に設定されていないと使いづらいので、iPadとパソコンの位置をWindowsの設定アプリで設定しておこう。

 
設定アプリの「ディスプレイ設定」を開くと、画面の配置が表示される。「1」がパソコン、「2」がiPadの位置を示しているので、「2」のアイコンをドラッグして、iPadが置いてある位置に移動しよう。

iPadを液晶タブレットとして使う

 パソコンで絵やイラストを描く際に便利な液晶タブレット(以下、液タブ)。しかし、液タブは割と高価なので、なかなか手を出しにくい。そこで、iPadを活用するのがおすすめだ。

 iPadを液タブ化するアプリはいくつかあるが、その中でも比較的安価かつ高機能なのが「EasyCanvas」だ。このアプリは、買い切りタイプが用意されているため、最初に支払い(1900円)をしてしまえば、毎月の負担なく利用できる。また、最初の3日間は無料試用が可能。アプリの使い勝手を試してから購入できるのもうれしい。

【EasyCanvas -Graphic tablet App】 作者:DEVGURU Co., Ltd. 価格:無料(アプリ内課金) https://apps.apple.com/jp/app/id1228034134

 

●「EasyCanvas」をインストールする

 「EasyCanvas」でiPadを液タブ化するのに必要なのは、iPad用、Windowsパソコン用の各アプリとUSBケーブル。同じWi-Fiにつながっていればワイヤレス接続も可能だが、最初の設定時にUSBケーブルが必須となる。

 
「EasyCanvas」は、とにかく簡単にiPadを液タブ化できるアプリ。買い切り版は3日間の無料体験が可能だ。
Windowsパソコン向けのアプリは、公式サイト(http://www.easynlight.com/en/easycanvas/)にアクセスし、「PC Program Download」をクリックする。インストールは、画面の指示に従って進めればいい。

●iPadとWindowsパソコンを接続する

 「EasyCanvas」を使う方法は非常に簡単。まず、Windowsパソコンでアプリを起動し、次にiPadでアプリを起動してケーブルで接続するだけだ。特に設定などをする必要がないので、誰でもすぐに使い始められるだろう。

 
「EasyCanvas」を使うには、まず、Windowsパソコン側でアプリを起動する。
パソコンのアプリを起動したら、次にiPadで「EasyCanvas」を開く。初めて起動するときは権限の確認ダイアログが表示されるので、「許可」をタップする。
続いて、iPadとパソコンをUSBケーブルで接続する。iPadに確認のダイアログが表示されるので「信頼」をタップする。
iPadの画面にチュートリアルが表示されるので、最後のページまで進めて「Start」をタップ。アプリ購入の画面が表示されるので、試用する場合は「3 days free」をタップする。
iPadの画面にBluetoothの確認ダイアログが表示されたら「許可」をタップする。
これでiPadにWindowsパソコンの画面がミラーリングされ、iPadが液タブとして利用できるようになった。

 今回は、iPadとWindowsパソコンを連携させるアプリを紹介してきた。これらのアプリを使うことで、iPadとWindowsの連携がぐっと簡単になり、OS間の垣根を取り払ってくれる。iPadの使い道が、どんどん広がっていくだろう。

 

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