格安SIM、サブブランドでのかけ放題を整理 通話メインが前提での料金も比較

　主要格安SIMの料金表とともに、格安SIM、SIMフリースマホなどの1週間の動きをまとめてお届けしている本連載。先週は大きなニュースがなかったので、格安SIMでも一般的になってきた「かけ放題」の状況を整理。特に、通話メインでの運用を前提にした料金も比較した。

ケータイを使っているユーザーを狙ってか、通話メインで2000円以下でかけ放題が利用できるプランを用意している格安SIMが増えている

仕事での利用やLINEで繋がっていない知人、親戚への連絡に まだまだ必要という人も多い「かけ放題」

　プライベートでのコミュニケーションは、SNSやLINEの通話機能で完結しても、仕事での関係者や久々に連絡する知人、親戚相手には電話番号を用いた通話が必要になる機会はまだまだ多い。特にフリーランスで働いていたり、テレワークでプライベートの回線を仕事にも使う機会があるなら、「かけ放題」サービスは必須という人も多いだろう。

　MVNOの格安SIMでも「かけ放題」オプションが提供されるケースが多くなっており、以前は必要だった専用の「通話アプリ」からの発信が不要となるなど、利便性が高まっている。そこで以下の表に、通話メインを前提にした「かけ放題」回線の最安料金などをまとめた。

　「かけ放題」がオトクなのは、引き続き楽天モバイル。「1GBまで0円」こそなくなったが、3GBまで1078円でかけ放題も利用可能。データ通信をガンガン使ったとしても月3278円。ヘビーユーザーほどオトクだ。

料金だけなら、標準でかけ放題付きの楽天モバイルがやはり魅力的。ただし、専用アプリ経由での発信が必要で、建物の中での弱いという2点をどう判断するかだろう

　ただし、その「かけ放題」を適用するには専用アプリ「Rakuten Link」からの発信が必須。また、iPhoneでは「Rakuten Link」利用時も圏外では着信不可能なので、建物の中などでは繋がりにくいケースも考えられ、仕事用の番号としてはやや不安が残る。発信中心、もしくはデュアルSIM機のサブ回線にするなどの工夫も必要となる。

　基本プラン0円の「povo2.0」も通話中心の人に人気のサービス。「かけ放題」オプションも月1650円で追加できる。ただし、オンライン専用プランということもあって、留守番電話や着信転送はオプションでも用意されていないので注意したい。

「かけ放題」回線のサービスの表にmineoを追加しました。（1/31 18:00）

MVNOの格安SIMにも「通話メイン」を意識したプランが増加 月2000円以下でかけ放題が可能

　MVNOの格安SIMでも「通話メイン」を意識してか、基本料低めの料金プランが増えてきた。日本通信SIM「合理的シンプル290プラン」は1GBまで月290円で、かけ放題を付けても月1890円。HISモバイル「自由自在290プラン」は100MBまで月290円で、かけ放題を付けると月1770円。また、両サービスはeSIMも対応しているので、iPhoneのデュアルSIMで使いやすい点も○だ。

　NUROモバイルはもっとわかりやすく、「かけ放題プラン」と名づけられたプランがあり、1GB＋かけ放題で月1870円。定番のOCN モバイル ONEでも、500MBコースとの組み合わせで2000円を切る。いずれもドコモ回線を使っているので（NUROモバイル「かけ放題プラン」はau回線も選択可）、エリアに不安がない点も大きい。

NUROモバイルは1GBのデータ通信も利用できる「かけ放題プラン」を月1870円で提供。しかも、MNPでの加入で登録事務手数料を0円になるキャンペーンは、日本通信SIMやHISモバイルにはないメリット

　MVNOの格安SIMでは、通話品質もチェックしたい。多くのMVNOでは、「中継電話」を用いて通話料の低廉化を図っているのに対し、日本通信SIM／HISモバイルはこの仕組みを用いていないため、通話音質の良さに定評がある。これはMNO3社のサブブランド、オンライン専用プランと同等であり、一歩リードしている点と言える。

人気の音声通話付きSIMの料金表（税込）

^{※1：au網を用いたMVNOのサービスは基本的にいずれも直近3日の通信量が6GBを超えた場合の通信速度の制限がある ※2：加入から7ヵ月無料のキャンペーンで通信量が増量される（以降、月550円） ※3：加入から1年無料のキャンペーンで通信量が増量される（2年目以降、月550円）}