“ChatGPTより10倍速い”話題の「Easy-Peasy.AI」創業者インタビュー
ASCII.jp / 2023年2月8日 10時0分
最近ChatGPT重くない?
OpenAIが2022年11月に発表した自然言語を理解するAIチャットボット「ChatGPT」は、その革新性から瞬く間に世界中の注目を集め、無料で利用できることもありアクセスの集中を招き、Microsoft Azureという強力なバックエンドを使用しているにも関わらず時間帯によってはオーバーキャパシティで利用できないというメッセージが表示される頻度が高くなってきている。
この問題は当然OpenAIも認識しており、2月1日にはサブスクリプションプランの「ChatGPT Plus」を試験的に開始すると発表。無料版の公開は継続するものの、今以上に快適に使えることは恐らくないだろう。
10倍速い「Easy-Peasy.AI」
文章生成系のAIはChatGPT以外にもいくつか存在する。ChatGPTの代わりというわけではないが、サブとして使えるサービスはないかといくつか試してみた。
例えば最近話題にあがることも多い「Perplexity」は、ChatGPTと異なり生成した文章の引用元となっているサイトを表示するのでファクトチェックに重宝しそうだ。
また、「YouChat」はほかの生成系AIと異なり、あらかじめ学習されたデータセットからの知識のほかにGoogleから最新情報を取得し、参考サイトとして表示してくれる。
そして今回紹介したいのが「Easy-Peasy.AI」だ。トップページには「AI Toolsよりも10倍早くメールやブログポストを作成できる」とうたっている。ここでいう「AI Tools」とはもちろんChatGPTであろう。
ただしEasy-Peasy.AIはChatGPTやPerplexityのような単体のチャットプログラムではなく、「AI Content Generator 」とあるように、AIを使って様々な文書を生成するツール群を集めたポータルサイトのようなサービスだ。
Easy-Peasy.AIのおすすめポイント
それではEasy-Peasy.AIに用意されているAI文書作成ツールの特徴を紹介していこう。
- 豊富な文書テンプレート。なんと現在87個
- 画像生成などほかにも様々なAI便利ツールを搭載
- GPT-3ベースのチャットボットは超高速
ビジネスからSNSまで、豊富なテンプレートが魅力
Easy-Peasy.AI最大の特徴となるのは多数用意されているテンプレートだ。
テンプレートとは、メールの文面を作成する「Email Generator」や、Twitterのプロフィールを作成する「Twitter Bio Generator」、スタートアップの名前を考えてくれる「Business Name Generator」のように、特定の用途に絞った文書生成インターフェイスだ。
画像生成や音声文字起こしツールも
Easy-Peasy.AIには、「AI Images」という画像生成系AIや、「AI Transcription」という音声文字起こしツール、ほかにも「Workflows」、「Documents」といった、どれもAIを活用したツールが集まっている。
チャットツールは超高速
もちろんチャットボットも用意されている。ChatGPT同様OpenAIのGPT3を使用しているので、使い方もほぼ同様、そして10倍は大袈裟だとしても表示の速さは一目瞭然ではないだろうか。ただし無料プランの場合は1日25回の制限がかかる。
ファウンダーDmytro Olefyrenko氏インタビュー
夢中になって試していたところ少々問題が発生。幸いヘルプ用のチャットがあったので質問してみることにした。
最初はAIのMarky君が答えてくれていたのだが、途中から明らかに人間の対応となったので話しかけてみると、なんと中の人はEasy-Peasy.AIファウンダーのDmytro Olefyrenko氏だった。
これ幸いと簡単なメールインタビューを依頼してみたので以下に掲載する。
──開発体制を教えて下さい
Olefyrenko 私含めて3人の小さなチームですが、必要に応じてフリーランスの方にも手伝ってもらっています。
──「ChatGPT」と比べて明らかに速いですが、その理由はどこにあるのでしょうか?
Olefyrenko Vercelが提供するCDNエッジでプログラムを実行できるサーバレス基盤「Edge Functions」を利用することで、高速化を実現しています。Edge Functionsはグローバルに展開しているため、ユーザーにもっとも近い地域で自動的にプログラムを実行することができます。また、コールドブートがないため、実行する前の余分な時間が省略することができます。そのため、ほかのソリューションと比較して非常に高速なのです。その上でAI生成のための最適化アルゴリズムを実装しています。
──チャットボット以外にも、ビジネスに役立つたくさんのテンプレートが用意されているのは、いいアイディアだと感じました。どのように思いついたのでしょうか?
Olefyrenko わたしたちはコンテンツ制作のプロセスを簡略化しスピードアップする方法を探していましたが、定形のテンプレートを再利用することがいちばんうまくいくという結論にいたりました。
──今後のビジネスの展望を教えて下さい。
Olefyrenko 有機的かつ持続可能な方法でユーザーベースを拡大したいと考えているため、ユーザーの維持と体験に重点を置いています。わたしたちはユーザーと積極的に関わり、製品についてほかの人に伝えてもらうよう働きかけています。具体的には紹介プログラム、アフィリエイト・プログラム、レビューへのインセンティブ、ソーシャルメディアの活用などを行なっています。また、多くの人に知ってもらうため、検索エンジン最適化、ブログ、コンテンツマーケティングを活用しています。
Olefyrenko とは言え、より多くのユーザーを獲得するためには有機的な成長が最適なので、すぐれた製品を提供し続けることでユーザーと強い関係を築きたいと考えています。
──将来的に広告は掲載されるのでしょうか?
Olefyrenko 広告を掲載する予定はありません。その代わり、インフラと運用コストをカバーするために、サブスクリプションベースのサービスを提供しています。
次回は使用感をレポートする予定だ。
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