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パソコン通信創成期を思い出して「音波通信体温計」を衝動買い

ASCII.jp / 2023年2月3日 13時40分

測定したばかりの体温を一瞬の内にスマホマイク経由でスマホに送ってくれる15秒予測検温・音波通信・体温計があると聞いて早速衝動買いしてしまった

レトロで懐かしいテクノロジーを 最高に便利に簡単に楽しめる!

 デジタル通信回線のなかった今から40年近い昔、インターネット以前に流行ったパソコン通信創成期のころ、コンピューターデータは音響カップラーと呼ばれる小さな装置で音響変換されて電話回線でコミュニケーションしていた。今でもファックスにその片鱗が残っている。

 今回ご紹介するのは、そんなレトロで懐かしいテクノロジーを最高に便利に簡単に楽しめる「オムロン 音波通信体温計 MC-6800B けんおんくん」(以降、音波通信体温計)だ。ごく普通の体温計と同じく、脇で体温を測って小さな数字が表示される。ただ便利なのは、ペンと紙でその体温を記録することなく、スマホに測定結果を一瞬のうちに音波で送ってくれることだ。

オムロンでは長い歴史ある「けんおんくん」シリーズの体温計の1つだ

 音波通信体温計の同梱物は体温計本体と収納ケース、取説、スタートアップガイドと注意事項を記述した紙片の5つだ。本体には駆動のためのリチウム電池(CR1220)が内蔵されて出荷されるが、「お試し用」でありコンビニとかでは手に入りにくい種類かもしれないので、予備を買っておいたほうがよいかもしれない。

同梱物は体温計本体、ケース、取説、注意事項、スタートアップガイドだ。バッテリーは近所のコンビニでは手に入らないかもしれないCR1220なので予備は買っておこう

 当然ながら、従来通りの普通の体温計として使うだけならスマホもアプリも必要ない。検温後の結果をスマホのマイク部分にかざすだけで体温データをスマホに転送するなら、Google PlayやApp Storeのアプリ「OMRON connect」のダウンロードとインストールが必要だ。パッケージやスタートガイドに掲載されているQRコードをスマホで読むことで、ガイドしてくれる。

音波通信と体温測定記録を取るにはアプリの「OMRON connect」をスマホに導入する

 設定の最後にOMRON connectアプリを起動して、機器設定で「MC-6800B」を選択設定すれば終了だ。音波通信体温計は、収納ケースから飛び出した最後部の大きなボタンが電源オン/オフスイッチだ。ボタンを押して「L」が表示されたら脇に挟んで測定開始だ。「L」の表示はエラーでもLow Batteryでもなく、体温計先端の感温部の温度が32度以下をあらわし正常値だ。

アプリのガイドに従って体温計のMC-6800Bを登録。体温計の電源を入れて測定するだけだ

 約15秒後に、ピポパポ音で「予測測定」の結果が出たことを知らせてくれる。体温計を取り出しOMRON connectアプリを起動、体温計をアプリでガイドされるスマホの画面下部のマイク近くに置くだけだ。

体温計の読み取りにはアプリを起動し画面上の「+」をタップして画面上の指示された場所に体温計を置くだけ

 耳を近づけて通信状況を聴いてみると、ほんの短い時間「ジジジジ ジジジジ」と音波通信体温計が小さな音で鳴っているのが分かる。次の瞬間にはたった今計測した体温データはスマホ上のOMRON connectアプリに転送され表示される。続けて二度目の計測をしたければ画面に表示されている「+」アイコンをタップするだけだ。

耳を近づけて聞くとジジジジ、ジジジジという音と共に一瞬で測定データがスマホに音波転送される

 OMRON connectアプリは毎日測定、蓄積データをスマホの画面操作で日、週、月、年のビューでデータの変化を見ることができる。今回、筆者は1月15日に音波通信体温計を衝動買いして、1月17〜29日までを測定してみた。1月18〜24日など任意の期間の体温データの変化を折れ線グラフで見ることができる。

スマホアプリに転送された日々の体温データは一覧でき、日単位、週単位、月単位、年単位で折れ線グラフでも見ることができる。そして必要ならCSVファイルで出力も可能だ

 もちろん月単位や年単位で体温変化を見ることも可能だ。残念ながら、今回は測定期間が極めて短いので1年表示ではほとんど点にしか見えないので割愛した。日々の測定データは、「測定結果一覧」を見れば日々の時間と温度が記録される。もちろん、ダブりなど不要な測定結果などがあれば削除することも簡単だ。測定結果は「健康データ」として任意の期間指定をしてCSVファイル出力も可能だ。

今回は過去筆者が使ってきた4本の体温計で毎日1週間測定して比較してみた

音波通信体温計を中心に ベンチマークテストを実施

 今回、約2週間の間、音波通信体温計を使って自分の体温を毎朝7時〜8時の間に測定してみたが、興味本位でそのうちの約1週間は、音波通信体温計を中心に筆者が過去使っていた他社の体温計を含め、全部で4本の体温計で測定してみた。測定時刻のスタート差は多少あるが無視して毎日測定してみた。

 使用した体温計は、まず今回のオムロンの音波通信体温計(15秒予測検温を使用)、10年ほど昔のシチズン時計の体温計(2分計測)、オムロンの前に使っていたタニタの体温計(15秒予測検温)そして昭和の昔から使っていた10分実測検温のマツダの水銀体温計だ。

 どの体温計を基準にするのか、テクノロジー的にどれが絶対的に正しいのか知るよしもない筆者は、ここではひとまず最もレガシーな水銀体温計をマスター(原器)として、それとの比較を簡単な表にプロットしてみた。赤、青、緑の文字色はレガシーな水銀体温計の結果より高い値を示した「赤」、低い値を示した「青」、BINGO!の「緑」で3色分けをしてみた。

水銀体温計を原器として3台の体温計の測定データを比較してみた

 たった1週間だけの測定値のプロットではあるがある程度の傾向が見える結果だった。まず一目見て分かるのは、シチズン時計の2分計測体温計がなぜか常時体温がほか機種より圧倒的に低く表示されてしまうということ。これは明らかに故障か耐用期間オーバーかもしれない。

 比較的BINGO率の高いのは、タニタの15秒予測検温タイプだった。BINGO!が3回、高めが3回、低めが1回だ。そして今回の音波通信体温計は、BINGO!が1回、高めが6回という結果だった。基本的に予測検温タイプは、当初の15秒で体温の立ち上がりカーブを分析・演算して10分後を予想する仕組みなので、安全サイドに考えれば多少高くなるのは当然かもしれない。

 オムロンの音波通信体温計の高めの測定結果も、水銀体温計(10分実測検温)に比較して0.2〜0.3の差だった。実際に音波通信体温計の取説に書かれているように、15秒の予測検温で納得がいかない場合や医師の指示がある場合は、3分の実測検温やもっとも正確な値の出る10分実測検温も可能だ。残念ながら、筆者を含め現代人のせっかちなのが問題だ。

 しかし筆者の感覚では、平常時なら15秒の予測検温で十分だろう。今回たったの1週間だが、4本の体温計で毎朝計測したので朝の貴重な時間の20分〜30分を体温測定に使ってしまった。決して無駄な時間ではなかったが、普通時は15秒予測検温で十分だろう。7度5分を越える/越えないとかの自分にとって大事なしきい値付近にいて、気になる場合は3分実測検温や10分実測検温を試みればよい気がする。

体温測定開始からスマホに転送して累積したデータを見る迄はこんな感じ ※実際の体温を測定している15秒間は割愛した

 最後に測定開始から検温データのスマホ送信、グラフのプロットまでを動画にしてみたので操作系はそれをご連頂ければ一目瞭然だ。体温計をはじめ血圧計、パルスオキシメーターは健康の3種の神器のイメージだが、小太りのBluetooth系の体温計をみているとすべて音波通信対応にしてほしくなってきた。

筆者の考える健康管理の3種の神器(体温計・血圧計・パルスオキシメーター)の全てを音波通信で実現して欲しい
 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:オムロン「音波通信体温計 MC-6800B けんおんくん」 ・購入:ヨドバシ・ドット・コム ・価格:2880円

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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