Googleマップ、イマーシブ ビューに対応。2D写真を3Dに変換する新技術「NeRF」活用

　グーグルは2月8日、Googleマップにおいて、イマーシブ ビューの提供を開始したことを発表した。同日より、東京、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコのイマーシブ ビューの提供を開始した。また、数ヵ月以内に、アムステルダム、ダブリン、フィレンツェ、ベニスなど、多くの都市でも提供予定としている。

　イマーシブ ビューは、実際にある場所を訪れる前に、まるでそこにいるかのように感じられるという機能で、数十億枚のストリートビュー画像と航空写真を組み合わせて、デジタルで世界を再現する。さらに、将来の天気や交通状況、場所の混雑状況など、役立つ情報を重ねて表示できる。

　本機能では、ニューラル ラジアンス フィールド（NeRF）と呼ばれる高度なAI技術を使用して、通常の写真を3Dデータに変換し、照明、素材のテクスチャー、背景にあるものなど、場所の様々なコンテキストを正確に再現している。これらの情報を活用することで、店の照明の雰囲気や、席から見える景色なども確認できるようになる。

ライブビューを使った検索

　また、ライブビューのアップデートや、徒歩・自転車・公共交通機関ユーザー向けの新機能も発表された。

　ライブビューを使った検索では、AIとARを使用して、路上でスマホをかざすだけで、ATM、レストラン、公園、駅など、周囲にあるものを見つけられる。現在、ライブビューを使った検索は、東京、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、サンフランシスコで利用できる。今後数ヵ月以内に、バルセロナ、ダブリン、マドリードを追加予定。

インドア ライブビューによる、空港、駅、ショッピングセンターのナビゲーション

　また、ARを活用したインドア ライブビューの拡張もアナウンスされた。今後数ヵ月をかけて、東京を始め、バルセロナ、ベルリン、フランクフルト、ロンドン、マドリード、メルボルン、パリ、プラハ、サンパウロ、シンガポール、シドニー、台北の1000を超える空港、駅、ショッピングセンターで新たにインドア ライブビューが利用できるようにる。

ひと目でわかる方向案内で経路の概要からルートを確認

　さらに、これまで最新の到着予定時刻と次の曲がる場所を確認するためには、スマホのロックを解除してアプリを開き、ナビゲーションモードを使用する必要があったが、今後はひと目でわかる方向案内により、経路の概要表示やロック画面からでも移動経路を確認できるようになる。別のルートを進んだ場合には、自動的にルートが変更される。ひと目でわかる方向案内は、今後数ヵ月以内にAndroidとiOSで提供を開始する予定。本機能は、iOS 16.1のライブアクティビティーとも互換性がある。