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【活用提案】iPadで「OneDrive」を使えば、Windowsパソコンとのデータ連携が断然やりやすくなる!

ASCII.jp / 2023年2月13日 14時0分

 iPadで使われる標準のオンラインストレージは「iCloud」だ。しかし、Windowsユーザーにとって「iCloud」はあまり使い勝手がよくない。iPadとWindowsパソコンを併用したいというユーザーなら、「OneDrive」を使うのが圧倒的におすすめといえる。

 なぜなら、「OneDrive」はWindowsで使われる標準のオンラインストレージであり、MicrosoftアカウントでサインインしているWindowsパソコンとの間でほぼ完璧にデータを同期できるためだ。それに「Microsoft Office」と「OneDrive」は統合されており、「OneDrive」に保存されたOffice文書は常に最新の状態が保たれるというメリットもある。

 今回は、iPadで「OneDrive」アプリを利用するときに知っておきたいことや、便利な使い方などを紹介していこう。

「OneDrive」アプリを導入する

 「OneDrive」は、マイクロソフトが提供するオンラインストレージサービス。利用するにはMicrosoftアカウントが必須で、無料ユーザーの場合は5GBまで利用できる。「Microsoft 365」のサブスク契約をしているユーザーの場合、容量は1TBまで拡張される。

 iPadで「OneDrive」を使うには、「OneDrive」アプリが必須なので「App Store」から導入しておこう。なお、「OneDrive」アプリを初めて開くと、Microsoftアカウントでのサインインが要求される。画面の指示に従ってサインインすれば利用できるようになる。

【Microsoft OneDrive】 作者:Microsoft Corporation 価格:無料(App内課金あり) https://apps.apple.com/jp/app/id477537958

【活用①】オフラインでも利用できるようにしておこう

 iPadでさまざまな作業をする際は、オンラインストレージに保存されているデータを使うことが多いので、Wi-Fiが使えない場所などではiPadでの作業は難しい。そのため、よく利用するファイルやフォルダーは「OneDrive」の「オフラインで保存」を適用して、ネットにつながらない場所でも利用できるようにしておきたい。

 筆者の場合は、よく使うファイルを特定のフォルダーにまとめ、そのフォルダーを「オフラインで保存」しておくようにしている。この方法なら、そのフォルダーの階層にあるファイルやフォルダーも、まとめてオフラインへ保存できる。

「OneDrive」アプリを開き、オフラインで利用するファイルやフォルダーの「︙」→「オフラインで利用可能にします」をタップする。オフラインで利用できるようになると、チェックのアイコンが表示される。
フォルダーをオフラインで利用できるようにすると、その階層にあるファイルやフォルダーもオフラインで利用できるようになる。

 もちろん、「オフラインで保存」すると、それだけiPadの内蔵ストレージ容量を消費することになる。もし、iPadの内蔵ストレージに余裕がない場合は、オフラインで使わないデータを削除しておくようにしよう。

オフラインで使わないデータを削除するには、該当ファイルの「︙」→「オフラインから削除」をタップする。チェックのアイコンが消えて、iPadの内蔵ストレージからは削除された。

【活用②】「OneDrive」にあるファイルを仲間で共有する

 データを仲間と共有する場合、いちいちメールにファイルを添付して送るのはスマートではない。ファイル転送サービスを使うのも、面倒に感じることもある。それに、共有する相手が複数の場合、そのつどデータを送っていたのではキリがない。そんなときには、「OneDrive」の共有機能を使うのがベストだろう。

 「OneDrive」でファイルを共有するには、目的のファイルで「共有」を有効にして、共有する相手を追加しよう。あとは、ファイルの編集権限、有効期限などのアクセス権を設定すればいい。共有が開始されると、相手には招待メールが送信される。

共有するファイルやフォルダーの「︙」→「共有」をタップ。共有メニューが表示されるので、「知り合いを追加」をタップする。
共有する相手のメールアドレスを入力して「+」をタップ。編集権限を選択したら「完了」をタップする。共有されると相手にメールが送信され、共有アイコンが表示される。

 共有したあとにアクセス権などを変更したい場合は、画面下部にある「共有アイテム」を開こう。ここでは、共有しているファイルやフォルダーを一覧で確認でき、共有に関する各種操作が可能だ。

画面下部の「共有アイテム」→「共有元:自分」をタップ。現在共有されているファイル一覧が表示される。
アクセス権などを変更する場合は、そのファイルの「…」→「詳細」をタップ。ファイルの詳細が表示されるので、アクセス権を変更するユーザーをタップする。
そのユーザーのアクセス権が表示される。ここでは、編集権限と有効期限を変更できる。アクセス権を削除したい場合は、「アクセス許可を削除」をタップする。

 なお、ファイルを共有すると、ファイルを削除するか共有を解除しない限り、延々と共有され続ける。すでに無関係になった人でも共有状態が続いていれば、そのファイルは利用可能だ。このような状態はあまり好ましくはないので、共有しているアイテムについては適宜確認し、必要のない共有は解除するようにしたほうがいいだろう。

【活用③】大切なデータを保存するなら「個人用Vault」を使う

 「OneDrive」には、ユーザーがプライバシーやセキュリティに関するデータを保管するために使用する「個人用Vault」というフォルダーが用意されている。このフォルダーを開くには、PINコードや生体認証などの追加認証が必要になるため、機密データや個人情報を含むデータを保存しておくのに最適だ。また、このフォルダーに保存されたデータは共有も禁止されているので、うっかりデータを流出させてしまうという危険性も少なくなる。

 個人用Vaultを使うには、最上位のフォルダーにある「個人用Vault」を開いて初期設定すればいい。このとき、Microsoftアカウントでのサインインが必要となる。

個人用Vaultを設定するには、「ファイル」を開き、「個人用Vault」をタップ。メッセージが表示されたら「続行」をタップする。
画面の指示に従ってMicrosoftアカウントでサインインしたら、設定するPINコードを2回入力する。生体認証を使う場合は、表示されたメッセージの「OK」をタップする。

 個人用Vaultの使い方自体は、通常のフォルダー操作と何ら変わりはない。ただし、何も操作しないと3分後(初期設定時)にフォルダーがロックされる。なお、無料で「OneDrive」を利用しているユーザーの場合、個人用Vaultにはファイルを3つまでしか保存できないので、4つ以上のファイルを保存したいときは、該当ファイルをZIPなどで圧縮しよう。こうすれば1ファイルとしてカウントされるので、この制限は比較的容易に回避することが可能になる。

個人用Vaultを開くと認証が求められるので、画面の指示に従って認証する。個人用Vaultの使い方は通常のフォルダー操作と同様だが、何も操作しないと3分後にロックされる。

【活用④】大切な写真をバックアップできる「カメラアップロード」

 iPadに保存されている写真は「iCloud」へ自動的に保存されるが、無料アカウントだと5GBしか容量がなく、写真の枚数が増えてくると心もとない。そこで活用したいのが「OneDrive」の「カメラアップロード」機能だ。

 この機能を有効にすれば、ユーザーは何もする必要はなく、自動的に画像データはバックアップされる。また、「Microsoft 365」を契約しているなら、「OneDrive」は1TBまで拡張されるので、写真のバックアップ先としても最適だ。

 なお、初期設定を変更していなければカメラアップロードは有効になっているはずだが、もし無効に設定してしまった場合は再設定が必要となる。利用する場合は、「写真」タブから有効にしておこう。

「カメラアップロード」を有効にするには、画面右下の「写真」を開き、「有効にする」をタップ。アクセス権のメッセージが表示されたら、「すべての写真へのアクセスを許可」をタップする。

 アップロードされた写真は、「OneDrive」の「ピクチャ」フォルダーの中にある「カメラロール」に保存される。パソコンで写真を使う場合は、こちらのフォルダーを参照しよう。また、「OneDrive」に保存された写真は、Windowsの「フォト」アプリで利用が可能だ。このアプリを使えば、写真の加工なども簡単にできるので、iPadで撮った写真をWindowsパソコンで編集したいという用途にも向いている。

カメラアップロードで「OneDrive」にアップロードされた写真は、Windowsパソコンでは「ピクチャ」→「カメラロール」に保存されている。
Windowsの「フォト」アプリは、「カメラロール」に保存されている写真を管理できるアプリ。画像の編集なども可能だ。

 なお、写真が大量にあると、データをアップロードするのにかなり時間がかかる場合がある。そんなときは、「夜間アップロード」を利用するのがおすすめだ。これは就寝時など、iPadを使わないときに専用のモードでアップロードするというもの。このモードにしてから就寝すれば、寝ている間に写真をアップロードしてくれる。

 ただし、このモードはスリープ状態であってもかなりバッテリーを消費する。この機能を利用する際は、iPadを必ず電源に接続しておくようにしたい。

iPadで「写真」→「残り〜枚」をタップ。アップロードの進捗を確認できる画面が表示されるので、「開始する」をタップする。
夜間アップロードの確認メッセージが表示されるので、「就寝時のバックアップをオンにする」をタップ。夜間アップロードが有効になる。

 カメラアップロードでは、写真と動画がアップロードの対象になっている。ただし、動画はファイルサイズが大きいため、バックアップの対象にするとあっという間に「OneDrive」の保存容量に達してしまうおそれがある。動画をバックアップの対象から除外したい場合は、設定を見直しておこう。

 なお、設定画面では、バックアップする際の通信環境の変更、カメラアップロードのオン/オフの切り替えなども可能だ。

「OneDrive」アプリの画面左上にあるアイコンをタップ。メニューが表示されるので、「設定」をタップする。
設定画面が表示されるので、「カメラのアップロード」をタップ。動画を除外したいときは、「動画を含む」のスイッチをオフにする。この画面では、使用する通信環境やカメラアップロードのオン/オフの切り替えなども設定可能だ。

【活用⑤】スキャン機能を使ってさまざまな書類をPDF化する

 最近は、スキャン機能を搭載しているアプリが多い。この機能を使うと、さまざまな書類をすぐにPDFに変換できる。もちろん、「OneDrive」にもこの機能が搭載されている。

 「OneDrive」のスキャン機能のメリットは、紙の書類だけではなく、ホワイトボードや名刺などをスキャンできるという点。特に便利なのがホワイトボードで、会議や講義などで板書されたものを横から撮影しても、スキャン位置を調整すれば正面から撮ったようにスキャンできるのだ。

 「OneDrive」のスキャン機能を使うには、アプリの下部に表示されているカメラアイコンをタップして撮影するだけ。あとはスキャンする範囲を調整すれば、すぐにPDFとして保存できる。

スキャンを開始するには、画面下部にあるカメラのアイコンをタップする。
カメラが起動する。撮影する対象を選択し、シャッターボタンをタップして被写体を撮影する。
スキャンする部分が自動的に選択される。必要に応じてスキャンする範囲を調整し、「確定」をタップする。
スキャン結果がプレビュー表示される。右側のメニューでフィルターの変更、署名などの操作が可能。PDFとして保存するには「完了」をタップする。
保存画面が表示されるので、必要に応じてファイル名を変更して、右上の「✓」をタップする。
撮影したものがPDF化され、保存された。

 スキャンするときにアプリを起動するのが面倒に感じるなら、「OneDrive」アプリのアイコンを長押しして、表示されるメニューからスキャン機能を呼び出すこともできる。スキャン機能をよく使うなら、「OneDrive」のアイコンをDockに追加しておくといいだろう。

「OneDrive」のアイコンを長押し。表示されたメニューの「〜のスキャン」をタップすると、アプリを起動せずにスキャンできる。

 このように、iPadをWindowsパソコンと一緒にさまざまに活用したいなら、Windowsと親和性が高い「OneDrive」を使うのがおすすめだ。iPadの「OneDrive」アプリを利用して作成・保存したデータには、Windowsパソコンから簡単にアクセスすることができるので、作業効率もアップするだろう。「OneDrive」が持つ便利な機能を、いろいろと試してみてほしい。

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