掃除機の排気、花粉症の原因に
ASCII.jp / 2023年2月10日 13時30分
まもなく花粉シーズン到来。環境省によればスギ花粉の飛散量は過去10年で最多ということで、前シーズンは平気だったよ〜という人も花粉対策が必要になりそうです。
そんな中、掃除機メーカーのダイソンが2月9日にプレス向けの花粉対策セミナーを開催。花粉症の専門家が「排気性能の不十分な掃除機は花粉をまきちらす」という最新の研究結果を紹介しました。
研究について教えてくれたのは埼玉大学 大学院 理工学研究科の王 青躍教授。王教授によれば花粉症の原因は花粉自体ではなく花粉の微粒子。雨などの水分を吸った花粉がふくらんで破裂したり、花粉の表面がはがれるなど、小さくなった花粉のカケラが花粉症の原因になっているそうです。
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特に都市部では小雨などを通じて花粉の表面が汚れたり、割れて小さくなるなどして、除去が困難になりがちだということでした。
逆に言えば無傷のキレイな花粉は花粉症の原因にならないということ。ニュースやCMでスギの木から花粉が飛んでいる絵が出てきますが、アレが悪さをするわけではないのですね。なお200m上空では地上よりたくさん花粉が飛んでいるそうです。超高層ビルで過ごすなら花粉症に注意ですね。
そして微粒子状になった花粉が部屋に入ってくると、床に落ちることなく空気中にふわふわただよいつづけてしまいます。厄介なことに花粉は加湿器の水分でもふくらみ破裂して微粒子状になってしまうそうです。特に加湿器周辺の床は湿度が70%近くになり、破裂しやすくなるということ。
なら床に落ちている花粉が破裂する前に掃除機で吸ってしまえばいいのではないかと考えそうですが、実際には排気フィルター性能が低い掃除機を使っていると、かえって微粒子状になった花粉をまきちらすことになってしまうということが王教授の実験によってわかったそうです。
実験には市場シェアトップ5社のコードレス掃除機最上位機種を使用。掃除機のダストボックスと排気口に合わせて作ったチャンバーに花粉を入れ、前者「強」モードで吸引。ダストボックスと排気の中に壊れた花粉があるかどうかを比較した結果、数社の排気からは微粒子状になった花粉が見つかりました。教授愛用の掃除機からも見つかってショックを受けたと話していました。
そんな中、排気にほぼ花粉が見つからなかったのが強力なフィルター機能を搭載しているダイソンの掃除機だったそうです。
たとえば2021年発売の「Dyson V12 Detect Slim」は、サイクロン機構とフィルターを含む製品全体で5段階にわたって粒子を捕集する構造。0.3ミクロンの粒子を99.99%捕らえるという空気清浄機のような性能を持ち、「部屋の空気よりもきれいな空気を排出する」とうたっています。ダイソンを持ち上げるための実験ではないものの、同社の優位性が際立つ結果になりました。
なおダイソンオンラインストアでは現在「花粉キャンペーン」として数量限定のHEPAフィルターをプレゼント中。今購入すると微細な花粉やホコリまで99.95%捕集するという7700円相当のフィルターが付いてくるそうです。花粉症といえば空気清浄機というイメージですが、これを機に掃除機を買い替えるのもアリかもしれません。なんだか鼻がむずむずしてきましたね……。
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書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
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1983年生まれ。5歳児と1歳児の保護者です。Facebookでおたより募集中。
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