「ホグワーツ・レガシー」始め人気タイトルを4K&レイトレで堪能できる高コスパゲーミングPC
ASCII.jp / 2023年2月23日 11時0分
オリジナルBTOパソコンを用意するインバースネットの「FRONTIER」ブランドでは、コンパクトで高エアフローを実現した「GT」シリーズ(関連記事)や、高いエアフローと拡張性に加え、フロントパネルを鮮やかに彩るLEDギミックを搭載した新PCケースを採用した「GB」シリーズといった、豊富なラインアップがある。
このGBシリーズでは、第13世代インテルCoreプロセッサーや、Ryzen 7000、GeForce RTX 40シリーズといった、新世代のパーツを採用したモデルを複数ラインアップしている。
今回は、「GB」シリーズの中から、第13世代インテルCoreプロセッサーのCore i7-13700FやGeForce RTX 4080、32GBメモリーなどを搭載した「FRGBZ790/B」(標準構成で39万9800円)をベースに、CPUをCore i9-13900Fにしたカスタマイズモデルを触っていこう。「FRGBZ790/B」は標準構成でも十分ハイスペックなマシンに仕上がっているが、カスタマイズモデルはCPUを24コア/32スレッドで動作するCore i9-13900Fにグレードアップした、ハイパフォーマンスマシンなのが特徴だ。価格は43万28000円から。
高エアフローや魅せる要素を備えたミドルタワー
「FRGBZ790/B」は、メッシュ仕様のフロントパネルやサイドパネルに強化ガラスを採用した昨今の定番のデザインだが、フロントに160mmの大型ファンを2基備え、熱源となるCPUとビデオカードに新鮮な外気を大量に送るようになっている。これにより、その性能とともに熱量が増している第13世代インテルCoreプロセッサー、Ryzen 7000、GeForce RTX 40シリーズをしっかりと冷却できるのが魅力だ。
PCケースはミドルタワーで、サイズはおよそ幅232×奥行き496×高さ493mm。フロントインターフェースはトップ右側に、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 3.2 Type-C×1、ヘッドセット端子(4極ミニプラグ)が備わっている。
また、使い勝手に影響する背面のUSBポートは、USB 2.0 Type-A×4、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen2×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×1と充実している。そのほか、リアインターフェースには、7.1ch出力に対応する6つのオーディオ端子や、高速な2.5ギガビットLAN対応ポートも備わっている。
続いて内部を確認していこう。高い拡張性も特徴の1つの「GB」シリーズ。大型GPUクーラーを備えるGeForce RTX 4080ビデオカードを、余裕を残して組み込めている。CPUクーラーは、32スレッドCPUのCore i9だが、TDP65Wに抑えられているので、6mm径×6本のヒートパイプや大型ヒートシンクを備えた空冷タイプになっている。
「FRGBZ790/B」の実力をチェック
「FRGBZ790/B」の概要に続いて、さまざまなシーンのパフォーマンスを確認していこう。
まずはTDPが65Wに抑えられたCore i9-13900Fの処理能力をベンチマークの「CINEBENCH R23」を使って確認した。
結果はマルチコアが22576pts、シングルコアが2119ptsだった。スコアはやや控えめだが、これは10分間のベンチマークの後半は長期電力リミットで動作するためだろう。
続いて、パソコンの総合性能をチェックできる「PCMark 10」を実行していこう。総合スコアは9703ポイントと、優秀なスコアを記録している。
詳細を確認していくと、アプリ起動速度、ビデオ会議、Webブラウジングの性能を測る「Essentials」が12175。表計算や文書作成のオフィスソフト性能を測る「Productivity」が11859。写真編集や動画編集、3DCG製作などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が、17173という結果になっている。
日常やビジネスワークといった比較的軽めの作業では、動作クロックが5GHzを超える短期電力リミットで動作し、不安なくさまざまな作業を行なうことができる。
次にストレージの速度を「CrystalDiskMark」でチェックしたところ、シーケンシャルリードが3466.36MB/s、同ライトが2789.54MB/sという結果になった。最速クラスではないが、アプリケーションの起動やゲームのロード、写真や動画の保存などで、ストレスを感じることはほぼないだろう。
クリエイティブパフォーマンスをチェック
続いて、クリエイティブ系のパフォーマンスを確認。まずは、「Adobe Photoshop」「Adobe Lightroom Classic」「Adobe Premiere Pro」といった定番の写真・動画編集アプリを実際に使用して、そのパフォーマンスを独自のスコアで示すUL社の「UL Procyon」を実行していこう。
「Adobe Photoshop」「Adobe Lightroom Classic」を使った編集や現像などのパフォーマンスを計測する「Photo Editing Benchmark」のスコアは、9173と優秀だ。長期電力リミットの影響もあるが、主にAdobe Photoshopを使って処理する「Image Retouching」のスコアが、8450。Adobe Lightroom Classicのみで処理を行なう「Batch Processing」のスコアが9958と、スムーズに作業できる結果になっている。
「Adobe Premiere Pro」のパフォーマンスをみる「Video Editing Benchmark」を実行すると、こちらも9029という優秀なスコアを記録している。1時間近く掛かるエンコードも実行されるため、CPUは長期電力リミットの影響を受けることになるが、「Adobe Premiere Pro」はCPUだけでなく、GPUも活用して処理を行なうため、ハイエンドGPUのGeForce RTX 4080が効いているのだろう。
さらに今回はGeForce RTX 4080のパフォーマンスをみるために、CGレンダリング系を使っていこう。ベンチマークには「Blender」公式ベンチマークと、「V-Ray Benchmark」を利用している。
「Blender」公式ベンチマークを実行(バージョン3.4.0)すると、3つのレンダリングのスコアはさすがのひとことで、計測環境は異なるが前世代フラッグシップとなるGeForce RTX 3090 Tiと比較して、最大で5割も向上している。
続いてRTコアを利用して処理を行なう「V-Ray Benchmark」の「GPU RTX」の結果をみると、こちらも4048という高スコアとなっている。RTX 3090 Tiのスコアは3000前後なので、3割強も向上している。
GeForce RTX 4080を搭載した「FRGBZ790/B」のなら、GPUを使って高速に処理するCGレンダリング系アプリケーションでの作業も、快適に行なうことが可能だ。
話題作も4Kでプレイできる実力!
では、メインとなるゲーミングパフォーマンスもチェックしていく。まずは定番ベンチマーク「3DMark」の結果からみていこう。
CGレンダリング系ベンチマークと同じく、さすがGeForce RTX 4080といったスコアで、最新技術を多用したヘビー級ベンチマークテストの「Speed Way」でも7000スコア、平均フレームレート70.83fpsというのがスゴい。当然、そのほかのテストも文句なしの結果だ。
おなじく定番ベンチマークの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を確認すると、4K解像度でも”非常に快適”指標となる1万4000スコア超えになっている。ベンチマーク中の平均フレームレートも4K解像度で141.24fpsに。いずれの解像度でも、ゲーミングディスプレーと組み合わせたプレイが可能だ。
話題のゲームタイトルでチェック
ここからは実ゲームタイトルを使ってチェックしていこう。1本目のタイトルは人気のバトルロイヤル「Apex Legends」だ。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で、画質は最高になるように設定した。フレームレートはゲーム内の「射撃訓練場」を60秒間移動した際を「CapFrameX」で記録し、平均フレームレートをまとめている。
結果は、本作はライト~ミドル級ゲームタイトルのため、余裕あるフレームレートを記録。4K解像度での144Hz張り付きプレイや、240Hz対応ゲーミングディスプレーとの組み合わせも視野に入れられるパフォーマンスを発揮している。
2本目からはGPU負荷の高いヘビー級タイトルを試していこう。まずはレイトレーシングには非対応だが、GPU負荷が非常に高い「アサシン クリード ヴァルハラ」で確認していこう。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類に設定。画質はプリセットで「最高」を選び、ゲーム内ベンチマークを実行すると、結果は4K解像度でも快適にプレイできるフレームレートを記録していた。
続いて、レイトレーシングに対応するカーレーシングゲーム「F1 22」でみていこう。画質はレイトレーシングがオンになる「超高」を選択し、異方性フィルタリングは「16x」、アンチエイリアスは「TAAとFidelityFXのシャープニング」に設定。
アップスケーリングの機能はオフにしている状態に加え、WQHDと4K解像度ではDLSS 3(フレーム生成 オン)を「バランス」に設定した状態のフレームレートもチェックしている。なお、フレームレートは、ゲーム内蔵ベンチマークを「モナコ(ウェット)」で実行して計測した。
さすがにDLSS オフの状態では、4K解像度では60fpsを切ってしまうが、DLSS 3を使うことでフレームレートは大幅に伸び、ゲーミングディスプレーの性能を引き出せるようになる。
続いてはハリー・ポッターのの世界にどっぷり浸れる話題作「ホグワーツ・レガシー」で確認していこう。解像度はこれまでと同じく3種類で、画質は「最高」に設定し、レイトレーシングをオン、画質「最高」を選択している。さらにWQHD、4K解像度ではDLSS 3(フレーム生成 オン)を「バランス」に設定した。フレームレートの計測はホグワーツの中庭を60秒間移動した際を、「CapFrameX」を使って記録している。
「ホグワーツ・レガシー」は発売間もないゲームタイトルなので、今後の最適化でさらにフレームレートは向上するだろうが、現状でもフルHD、WQHD解像度なら最高画質+レイトレーシングで快適にプレイできるフレームレートになっている。
さすがに4K解像度で、レイトレーシングを最高品質で効かせると、フレームレートは90fpsから41.9fpsにガクッと落ちてしまうが、DLSS 3を活用することで快適にプレイできるフレームレートまで引き上げることができた。GeForce RTX 4080を搭載したFRGBZ790/Bなら、レイトレーシングを効かせた最高の描画品質でハリー・ポッターの世界を満喫できることは、間違いないだろう。
最後はDLSS 3にも対応した超ヘビー級タイトル「サイバーパンク2077」で、ゲーミングパフォーマンスのチェックを締めくくろう。解像度は3種類で、画質はプリセットで「レイトレーシング:ウルトラ」を選択した。さらにWQHD、4K解像度ではDLSS 3(フレーム生成 オン)を「バランス」に設定して計測。フレームレートはゲーム内ベンチマークを利用して計測している。
「ホグワーツ・レガシー」よりも重たく、WQHD解像度でも59.11fpsと60fpsを切ってしまうが、DLSS 3を使うことで余裕のフレームレートになっている。
高ワークロー中も静かなFRGBZ790/B
文句なしの実力を示してきた「FRGBZ790/B」だが、使い勝手に影響する高ワークロード時の動作音はどうなのかも、確認しておこう。OS起動後10分間なにもしなかった状態をアイドル時とし、「CINEBENCH R23」と「3DMark Speed Way Stress Test」実行中の騒音値を計測している。計測はPCを床に設置した際、頭が位置するケーストップから60cmの位置で行なった。
フロントパネルに160mmファンを2基装備するが、アイドル時は非常に静かで動作音はまったく感じないレベルに。そのうえCPUに高負荷をかける「CINEBENCH R23」実行時も、65Wで運用されるため、アイドル時とほぼ同じで非常に静かだ。
ゲーミング中を想定した「3DMark Speed Way Stress Test」実行中も、3スロット厚の大型GPUクーラーで静かにしっかりと冷却できており、ゲームの世界感を邪魔するようなことはなかった。
さまざまなシーンで活躍間違いなしの1台
「FRGBZ790/B」のは、日常やビジネスシーンはもちろん、Adobeの定番アプリケーションを使った写真や動画の編集に、CGレンダリング、そして最新、話題の「ホグワーツ・レガシー」を美麗な画質で楽しめるゲーミング性能を持っている。
40万円越えとかなりハイエンドな部類に入るが、ユーザーのやりたいことすべてにおいて、しっかりと応えてくれるはずだ。
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