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キャッシュレス決済時代に「小さい財布」を懲りずに衝動買い

ASCII.jp / 2023年2月17日 12時0分

キャッシュレス決済時代に活況を呈しているのは、実は一番被害を被ると思われた財布屋さんなのかもしれない。またひとつ、新しいコンセプトの財布を衝動買いした

キャッシュレス決済時代に軽くて小さな財布を追求し 人生最後のつもりで「小さい財布」を衝動買い

 この連載に「キャッシュレスペイメント時代のミニマム財布『お散歩ウォレット』を衝動買い」というコラムを書いてから半年が経過した。なのに、またしてももっと小さなコインケースを衝動買いしてしまった。そして昨日は、人生最後のつもりでまた別のちょっと大きなクレジットカードも入る、ミニ財布を衝動買いしてしまった。

 別に筆者がテクノロジーガジェット同様、普段の生活ツールである財布にも衝動買い癖がある訳ではない。あくまで現在のキャッシュレス決済時代を軽くて小さな持ち物で、ストレスなく楽しく回遊できる財布を探し求め続けた単なる結果に過ぎない。

今回衝動買いした「小さい財布」は以前、当コラムでご紹介した「お散歩ウォレット」と同じメーカーの製品だ

 今回衝動買いした財布は、以前ご紹介したのと同じDaysArtの「小さい財布」という商品だ。キャッシュレス決済時代に入った今では「小さい財布」というキーワードでネットを探せば、数え切れないほど多くの商品が見つかるはずだ。

ここ四半世紀の間に筆者が使っていた財布の代表選手。前半の2つは22年間使った、後半の4つはたった半年間に買ってしまった。常に変化するキャッシュレス決済完全対応は極めて難しい

 個人的に自分の過去から現在まで使っていた財布サイズの変化を知りたくて、ここ四半世紀のうちに使っていた財布の代表的なモノを時系列的に並べて見た。最初は俗に言うブランドの長財布。スーツスタイルにはピッタリだ。そのつぎは、2辺+αがジッパーで開く、最近もよく見かけるオーダー財布。

この「お散歩ウォレット」を手に入れたときはこれで「全て解決した」と思った

 続いてPayPayがスタートして、日本もやっとキャッシュレス決済時代に突入した2018年秋に、「これからは全てキャッシュレスで!」という時期尚早の間違った意気込みで前のめりに衝動買いしてしまった、500円硬貨2枚だけが収納可能なキーホルダー財布。そして本コラムでご紹介したスリムな赤い「お散歩ウォレット」だ。

 キャッシュレス決済時代のお財布選びは、お散歩ウォレットの登場で全てが解決できたかのように思えたが、実は筆者の大きな悪い癖を読み忘れていた。それは「お店を回遊していて街中でも突然起こる衝動買い」だった。少額決済はPayPayでもモバイルSuicaでも何でも大丈夫だが、少し高額になると対処できない。

 ご存じのようにSuicaのチャージ上限は2万円、PayPay支払いでは以前富士通のモバイルPC「LIFEBOOKムサシ」の支払いに20万円チャージして即支払ったこともあるが、常にその目的のお店がPayPay支払いに対応しているとは限らない。

最近、レガシークレジットカードの必要性を痛感し、お散歩ウォレットをより小さなコインケースにリプレースした。クレジットカードは最小の1枚だけを剥き出しでポケットに

 筆者の感覚では、PayPay対応のお店は平均的に少額決済の飲食店やコンビニなどのお店がメインで、ライフスタイル系やステーショナリー系、時計店などなどでは対応していないケースがけっこう多いという印象だ。そして止むなく、一度は自宅に置きっぱなしだったレガシーなプラスチック・クレジットカードをまたしても持ち歩く羽目になってしまった。

剥き出しのクレジットカードに不安感があり、またカードケースを使い出した

 クレジットカードはたった1枚のVISAカードだけで良いのだが、剥き出しでポケットに入れることに抵抗や不安感もあり、結局以前使っていた数枚入るカードケースをまた使い始めた。結果、キャッシュレス決済時代の筆者の財布の最新状況は、細かく折り畳めば紙幣も数枚は入る超小さなキーホルダー付き小銭入れと、数枚のカードの入るカードケースの2点持ちとなった。

コインケース+キーフック&クレジットカードケースを全て1個にするつもりで、収納物全部を取り出してみた

 さらに今回は、これら2つの財布を1つにまとめるために「小さい財布」をネット上で見つけて、またまた衝動買いしてしまった。筆者が入手したのはオーストラリア産プルアップオイルレザーを使用したブラウンカラー。サイズは縦67×横97×厚み34mmとかなりの厚さがある。このサイズに、昨日までコインケースとカードケースに収納していたモノを全て収納してみた。

新しく衝動買いした「小さい財布」は従来の収納物を全部収納してまだ余裕。要は大きいのと同義……

 紙幣は折りたたまずに、余裕でもっと入るので確かに便利だ。支払いのたびに、指先で紙幣のしわを引き伸ばすことも必要なくなってきた。また小銭入れは大きく開きコインの落下止めにもなるフラップのおかげで、一覧性も良くなり目的の硬貨の選択、支払いのスピードアップも実現した。

複雑な構造をしているが目的は達成している「小さい財布」。紙幣も硬貨もクレジットカードも問題なく収納できるが、携帯時は3段積みになる
小さい財布に収納しづらいのは自宅のカギ。しばらくは別々に2つ持つことに……

残った課題は「自宅のカギ」の収納場所

 ひとつ困ったことは、従来はコインケースの外側にぶら下がっていた自宅のカギの収納場所が、見つからないことだ。最初は、家のカギだけを今は使っていない一番外側のクレカ収納部に入れようと考えた。しかし、うっかりカギを落とす不安もあり、しばらくは以前使っていた500円硬貨を2枚収納できるキーホルダーに取り付けて、「小さい財布」と合わせて2つを持つことに決めた。また2つだ。

 小さい財布の収納力には満足しているが、今は何より小さな財布の実測40mm近くある厚さが、携帯時に不細工で面倒だ。内部に収納するクレジットカードの枚数を1枚に減らしても、8枚入る構造に作られているので1枚にしても、思い切り抑え込まない限り実測の厚さは大差ない。

「小さい財布」の最大の問題点は、フットプリントを小さく見せるために山折り谷折りで3段積みのお重のようになって、総厚さ(高さ)が40mmにもなる。ネット上の商品写真も、側面からの写真はあまり見当たらない

 自分史的には、キャッシュレスワールドに突入して丸3年少々。加盟店の数は全国的には大型フランチャイズ店などの増加があるので、小規模店舗の脱会は埋もれてしまっている感がある。実際に手数料無料期間が終了した今では、下町に住む筆者の大好きなお店はPayPayなどの取扱いを止め、キャッシュオンリーに戻るお店が続出しているのが現実だ。

 そのため個人的には、キャッシュレス決済の機会は縮小気味だ。一方、Visaのタッチ決済系機能をスマホにも導入したが、支払える上限はせいぜい1万5000円程度。本来の目的が少額の2次元コード決済の対抗策なので、止むを得ないのだろう。今となっては、レガシーでコンパクトじゃないクレジットカードを持ち歩かなくても良い時代に、一刻も早くなって欲しい。

 幸い、現在の筆者には昭和なブランド長財布からキャッシュレス決済時代に向けて開発された、多くのマイクロからミニ、キーホルダータイプの小銭入れまで6種類の財布が揃ってしまった。そのためキャッシュレス決済環境の変化に応じて、最適に近い持ち歩き財布の組み合わせ、バリエーションは可能だ。

昭和のブランド長財布からマイクロ、ミニ財布まで6種類もそろってるとキャッシュレス決済のワールドがどこに向かっていっても、組み合わせで十分に大丈夫そうだ

 愚痴はこぼさず衝動買い精神を生かして、まずは小さい財布の厚さ40mmと自宅キーの収納場所問題を解決すべく、新しい財布を探しにいこう。キャッシュレス決済の時代になって一番儲かったのは、常に予想が外れ揺れ動く不安定な時代に様々な提案のできる財布屋さんなのかもしれない。

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:DaysArt「小さい財布」 ・購入:Amazon.co.jp ・価格:5900円

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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