「レッツノート FV4」実機レビュー = 13世代の「Core i7-1360P」を搭載した14型モバイルノートPC登場!

　最後に、パナソニック独自のチューニング技術「Max performer」の効果をベンチマークでチェックしてみよう。まずCPU性能だが、「CINEBENCH R23」のCPU（Multi Core）は9939pts、「CINEBENCH R20」のCPU（Multi Core）は3943ptsとなった。

　12世代コアの「Core i7-1270P」（4P＋8Eコア、16スレッド、最大4.80GHz）を搭載する「Let's note SR」（以下SR）がR23は9787、R20は3756ptsだったので、Let's note FV4（以下FV4）はその約102％、約105％相当のスコアを記録したことになる。CPUのコア数、スレッド数は増えていないが、CPU性能は微増しているわけだ。

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要

ベンチマークは「Panasonic PC設定ユーティリティ」の「熱とファンの制御」を「標準」に設定して実施している

「CINEBENCH R23」のCPU（Multi Core）は9939pts、CPU（Single Core）は1900pts、「R20」のCPU（Multi Core）は3943pts、CPU（Single Core）は732pts

　グラフィックス性能については、「3DMark」のTime Spyは1886、Fire Strikeは5143、Wild Lifeは14226、「ファイナルファンタジーXIV：暁月のフィナーレベンチマーク」は8169となった。

　12世代コアのSRでは、Time Spyは1940、Fire Strikeは5168、Wild Lifeは14268、ファイナルファンタジーは7890だったので、FV4はその約97％、約100％、約100％、約104％相当のスコアを記録したことになる。内蔵GPUはどちらも「Intel Iris Xe Graphics」ということで、ほぼ横並びの結果となった。

「3DMark」のTime Spyは1886、Fire Strikeは5143、Wild Lifeは14226、「ファイナルファンタジーXIV：暁月のフィナーレベンチマーク」（1920×1080ドット、標準品質、ノートPC）のスコアは8169（快適）

　ストレージ速度についてはPCIe Gen4 x4接続のSSDを搭載しているCドライブがシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は6793MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は4907MB/sだった。

　そして、PCIe Gen3 x4接続のSSDを搭載しているDドライブがシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は3418MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は3140MB/sとなった。PCIe Gen4 x4接続のSSDを搭載できるのはファーストSSDだけなので、できるだけ大容量を選んでおきたいところだ。

CドライブにはPCIe Gen4 x4接続の「SAMSUNG MZVL2512HCJQ-00B07」、DドライブにはPCIe Gen3 x4接続の「SAMSUNG MZVL22T0HBLB-00B07」を搭載

Cドライブのシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は6793MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は4907MB/s、Dドライブのシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は3418MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は3140MB/s

　バッテリー駆動時間についてはバッテリーパック（L）を装着した状態で、ディスプレー輝度、ボリューム40％、バッテリー残量5％までという条件でYouTube動画を連続再生したところ、9時間10分動作した。モバイルノートPCとして実用上十分すぎるスタミナ性能を備えている。

レッツノート FV4は最新技術を導入しつつ 伝統を継承する最新モデルなのだ

　第13世代（Raptor Lake）のCore i7-1360Pを搭載したレッツノート FV4だが、処理性能が突出しているマシンではない。

　しかし、3:2の画面比率の14型QHDディスプレー、Wi-Fi 6Eによる高速通信、FVシリーズ初となるeSIMへの対応、デュアルストレージ、そしてレッツノート伝統の豊富なインターフェース、高剛性ボディー、着脱可能なバッテリーと、ビジネスユーザーの要望に完全に応えたマシンに仕上げられている。

　最新技術を導入しつつ、伝統を継承したレッツノート FV4は、シリーズファンにとってオンリーワンのニューモデルなのである。