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初めてのMac Mini、M2/M2 Pro搭載モデルのアクセサリーは何を選ぶ?

ASCII.jp / 2023年2月27日 12時0分

コンパクトでコスパの高いデスクトップマシン、Apple M2チップ搭載のMac Miniの導入時に気を配りたいポイントを紹介します

 Apple M2チップを搭載する新しいMac miniは2月初旬の発売以来、滑り出し好調のようです。「初めてのデスクトップのMac」としても良い選択肢になるM2搭載Mac miniですが、購入前や導入時に思案を巡らせたいポイントをまとめてみました。

M2/M2 Proチップが選べるデスクトップのMac入門機

 Mac miniは、高いパフォーマンスと手頃な価格とのバランスの良さが魅力です。本体がとてもスリムでコンパクトであることから、デスクトップスタイルのMac入門機としても長く親しまれてきました。

本体サイズは幅/奥行き19.7cm、高さ3.58cm。質量は1.2kg前後なので、バッグに入れて持ち運ぶことも苦になりません

 Mac miniの新モデルは、2020年にアップルが発表した独自設計のMac向けSoCである「Apple M1」を搭載するモデル以来です。Apple M2チップはスタンダードなM2と、プロフェッショナルグレードのM2 Proが選べるようになりました。外観はほぼ変わっていません。

 Apple Storeでの販売価格はM2モデルが8万4800円から、M2 Proモデルは18万4800円からとなります。10万円の価格差にはSoCのほか標準搭載のメモリー、ストレージのスペックと搭載するThunderbolt 4端子の数の違いが含まれています。さらに上位モデルは、オプションとして12コアCPUと19コアGPU搭載M2 Pro(通常モデルのM2 Proは10コアCPU/16コアGPU)が選べます。

 SoCの実力はM2 ProがM2に比べて2倍のメモリー帯域幅を持ち、最大32GBのメモリーに対応しています。M2が搭載できるメモリーは最大24GBまで。

USB-A端子を継続採用。音質重視のUSBケーブルが引き続き使えるので、デスクトップオーディオ環境の構築にも最適です

仕事にエンタメに、可搬性能の高さを活かしたい

 筆者は発売の前後から新しいM2 ProモデルのMac miniを試していますが、Webで調べ物をしながら原稿を書いたり、デジタルカメラで撮影した写真を加工したり、合間の時間に動画や音楽を視聴するような使い方を続けて、まだ何の不便にも遭遇していません。Apple Arcadeのゲームも快適にプレイできます。おそらくM2モデルであっても、筆者のように「ふつうの使い方」が何不自由なくできると思います。

 M2 Mac miniを簡易な動画の編集制作に使うことを検討されているのであれば、メモリーは標準仕様の8GBではやや心許ないかもしれないので、容量を16GB(+2万8000円)以上に盛るとよいでしょう。

 ストレージも標準の容量は256GBですが、初期投資で1TB/2TBにボリュームアップするか、または外部記憶媒体を用意すると安心です。Mac miniにはUSB-A端子が2系統あるので、過去のバックアップデータを保存したUSB-HDDがつなぎやすいです。

 Thunderbolt 4/USB-C端子はM2 Proモデルが4基、M2モデルが2基を搭載しています。Thunderboltはうち1基がディスプレイのために塞がると、M2モデルは残る端子が1基になります。ディスプレイをHDMI接続に逃がせばThunderbolt経由でもう1台の外部ディスプレイを拡張したり、2つのポートをUSB-C接続のアクセサリーのために使えます。さらにUSB-Cマルチポートアダプターを活用すれば端子の不足は補えます。なお、M2モデルは最大2台、M2 Proモデルは最大3台までの外部ディスプレイを同時に接続して使えます。

 Mac miniの質量は約1.2kgです。ふだんは仕事部屋に置いて、Apple TVやNetflixの動画を家族揃って見たい時にはリビングルームにあるテレビやプロジェクターにHDMIで接続するといった使い方もできる「ポータブルなデスクトップのMac」であることも本機の魅力です。

アップル純正の27インチ5K Retinaディスプレイを搭載するStudio DisplayはMac miniと最も相性の良い組み合わせのひとつです

相性抜群のディスプレイはApple Studio Display

 Mac miniにはディスプレイのほか、キーボードにマウスなど好みの入力デバイスが組み合わせられる楽しさがあります。反対に周辺機器を揃えることが面倒に感じられる人は17万4800円から販売されている、M1搭載の24インチiMacを選ぶべきかもしれません。

 M2チップを搭載するMac miniと、最も相性が良いディスプレイはアップル純正のApple Studio Displayです。27インチの5K Retinaディスプレイの画質が優れているだけでなく、内蔵する6つのスピーカーによるサウンドシステムが、Apple TVやApple Musicで配信されているドルビーアトモスによる空間オーディオの立体音響体験に対応しています。デスクトップのエンターテインメント環境が、とても充実します。

iPhoneによる連係カメラも積極活用したい

 Studio Displayには視野角122度の12MP超広角カメラが内蔵されているので、別途外付けのWebカメラを足さなくても、仕事やプライベートのビデオコミュニケーションがスムーズにこなせます。

 ディスプレイの内蔵カメラは十分に画質も良く、被写体の人物を常時フレーム内に収めてくれる「センターフレーム」にも対応しています。新しいiPhone XR以降の機種を使っている方は、iOS 16以降から対応する「連係カメラ」の機能も試してみると良いでしょう。iPhoneのカメラの方が画質に優れている場合、ビデオ通話の画質向上が期待できます。

ベルキンのMagSafe対応iPhoneマウント。Apple Studio Displayのような幅広なベゼルのディスプレイに乗せて、固定しやすいクリップを採用。三脚穴もあります

 アクセサリーメーカーのベルキンは「Macデスクトップおよびディスプレイ用」をうたう、MagSafe対応iPhoneマウントを発売しています。連係カメラに最適化した「MMA007btGY」は、Studio Displayのフレームに取り付けて、iPhoneを横向き・縦向きに固定できます。

角度調整ができるので「デスクビュー」の使用もスムーズです

 さらに本体のヒンジは下向き最大25度まで角度調整ができるので、FaceTimeビデオ通話の際に手もとを撮影する「デスクビュー」の機能が使いやすいです。Studio Display以外のサードパーティーのディスプレイにも対応する、アクセサリーです。iPhoneをWebカメラとして活用すれば、別途Webカメラを揃えるための出費も抑えられます。

 相性が良いからとは言え、Studio Displayは20万円の高価な買い物です。最初はサードパーティーのディスプレイから良いものを選ぶのもアリだと思います。

ベンキューの液晶ディスプレイ「PD2725U」。Macに最適化した画質モードも備えています

 筆者が過去に試したモデルの中では、ベンキューのThunderbolt 3に対応する液晶ディスプレイ「PD2725U」(直販価格は15万3400円)も良質な製品でした。アップルのStudio DisplayはHDRビデオに非対応ですが、ベンキューの製品は4K/HDR対応です。Apple TVのHDRビデオコンテンツや、iPhoneで撮影したDolby Vision対応のHDRビデオをMac miniとの組み合わせで観るなら、本機もなかなか高価ですがおすすめです。

キッチン用品として販売されているスタンドもサイズが合えばMac miniをタテ置きにする際に便利です

Macの置き方でスペースを有効活用する

 Mac miniのサイズは幅/奥行きが19.7cm、高さは3.58cmです。デスクトップの空きスペースに合わせて、本体はヨコ置きだけでなくタテ置きにもできます。

 タテ置きにする場合は本体の足もとが多少不安定になるので、Mac mini専用をうたうアクセサリーメーカーのスタンドを使うか、または雑貨屋などキッチン用品として販売されているスタンドやブックスタンドも視野に入れると、安くてスタイリッシュなものが見つかります。

 タテ置きにする場合、コネクタの大きなUSB/HDMIなどのケーブルを接続すると、Mac本体のポートに負担がかかる場合があります。Mac miniの上下の向きをケアしたり、ケーブルの取り回しを工夫しましょう。

Macによるイラスト制作に欠かせないペンタブレット。M2搭載Mac miniはイラスト制作も快適に楽しめるでしょう

 マウスやキーボードもコンパクトなものを選んで、デスクのまわりをすっきりとさせたいところです。キーボードはタイピング感の心地よさも大事です。Mac miniをイラスト制作に活用したい方はコンパクトなペンタブレットも揃えるとよいでしょう。

 初めてのデスクトップのMacとして、新しいMac miniの購入を検討している方は、とてもコストパフォーマンスの高いM2チップ搭載機を基本に、シミュレーションをしてみてもよいと思います。Macの用途に合わせて、上手に見繕えばM1搭載iMacの標準モデルの価格である17万4800円よりも安く一式を揃えることもできます。この機会に自由自在にカスタマイズを楽しめるMac miniの魅力に触れてみてください。

 

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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