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大人気「Xiaomi Smart Band 7」と上位モデル「Xiaomi Smart Band 7 Pro」比較レビュー

ASCII.jp / 2023年3月4日 12時0分

左がXiaomi Smart Band、右がXiaomi Smart Band 7 Pro。どちらもAndroidとiOSの両方に対応している。今回はiPhone 14 Proとペアリングして使った

 日本はiPhoneを使っている人が多いこともあり、スマートウォッチにはApple Watchを選ぶ人が多いようです。しかし、「スマートバンド」「フィットネストラッカー」などと呼ばれる、リストバンド型のウェアラブルデバイスを選ぶ人も少なくありません。スマートバンドは、スマートウォッチより軽量・小型で価格も手頃。また、機能も充実する傾向にあります。

 スマートバンドの売れ筋モデルとして、シャオミの「Xiaomi Smart Band」(旧名称は「Mi スマートバンド」)が挙げられます。2022年7月に発売された「Xiaomi Smart Band 7」は6990円という安さながら「これで十分」というユーザーが多いようで、売れ行きは上々とのこと。10月には上位モデルの「Xiaomi Smart Band 7 Pro」も発売されました。こちらはSmart Band 7よりも画面が大きく、価格は2倍以上の1万4800円。どちらを選ぶべきかを迷っている人もいるのでは? そこで、Smart Band 7 Proには価格相応の付加価値があるのか? それとも、やはりSmart Band 7で十分なのか? 2モデルを使い比べてみました。

Smart Band 7のほうが軽いが 実はSmart Band 7 Proのほうが薄い

 パッと見ではSmart Band 7のほうが小さく、装着感がいいように思いがちですが、実際に腕に巻くと、どちらにも一長一短があります。Smart Band 7の本体は13.5gですが、バンドを付けた状態では25g(筆者の計測値)あります。本体に12.25mmの厚みがあるので、「意外と存在感がある」と感じる人もいるでしょう。

Smart Band 7の時計部分は46.5×20.7×12.25mmで13.5g
スリムだが、やや厚みがある

 一方、Smart Band 7 Proは、本体が20.5gで、バンドを付けた状態で筆者が測った重さは31gでした。Smart Band 7よりも重いものの、実際の装着感としては、そんなに差は感じません。Smart Band 7 Proの厚さは11mmと薄いので、むしろ軽く感じたくらいです。

Smart Band 7 Proの時計部分は44.7×28.8×11mmで20.5g
装着感も見た目もスマートバンドというよりもスマートウォッチという印象

 バンドはSmart Band 7が穴にカチッとはめて留めるタイプで、Smart Band 7 Proは一般的な穴留め式。留める際に穴が見えるSmart Band 7 Proのほうが使い勝手は良いと感じました。

Smart Band 7のバンドはスッキリとしたデザイン
Smart Band 7 Proのバンドは一般的な穴留め式

 どちらも1日ずっと着けていても気にならない軽さ。手首へのフィット感や安定感はSmart Band 7 Proに軍配が上がるように感じましたが、横幅が細いSmart Band 7はブレスレットの感覚で、ほかのアクセサリーと組み合わせて使うこともできそうです。

Smart Band 7 Pro(右)は1画面に6つのアイコンを表示でき、その分、画面をスクロールする手間も省ける

画面の見やすさ・操作のしやすさは Smart Band 7 Proに軍配が上がる

 ディスプレイは、Smart Band 7が1.62インチで、Smart Band 7 Proが1.64インチ。ただし、縦横比が異なるので、画面の広さはSmart Band 7 Proが上回ります。解像度ではSmart Band 7が192×490ピクセル(326ppi)で、Smart Band 7 Proが280×456ピクセル(326ppi)。ピクセル数としては約1.36倍といったところですが、感覚としては、Smart Band 7 Proの画面はさらに広く感じます。

Smart Band 7 Pro(左)のほうが画面が広く、多くの情報を表示できる。だが、Smart Band 7(右)の表示量でも十分とも言える

 画面が広い部分、表示される情報の視認性も向上します。通知を確認したり、運動中に計測データを確認したりしたいのなら、Smart Band 7 Proを選ぶのが得策。画面が広い分、タッチ操作もしやすく感じました。Smart Band 7よりもSmart Band 7 Proのほうが画面上の余白が多いので、アイコンや項目をタップするのではなく、ただスクロールしたいという場合に誤操作が生じにくいようです。

 タッチレスポンスは両モデルに大差なし。どちらも、遅くもなく、早すぎることもなく、といった印象。ただし、腕を上げると画面が自動で点灯する機能を比べてみると、Smart Band 7 Proのほうが若干速く点きました。

スポーツモードにはどちらも充実 されど細かい違いが……

 選択できるスポーツモードは、どちらも110種類以上。Smart Band 7では「ランニングマシン」となっているところが、Smart Band 7 Proが「トレッドミル」だったり、「屋外ランニング」で選択・設定できる項目に差があったりと、細かい違いはありますが、実質的な使い勝手には、さほど差はないと考えてよさそうです。記録されたデータは、スマホにインストールした「Mi Fitness」アプリに転送されます。

運動のデータは「Mi Fitness」アプリに同期される

 運動を記録する上での大きな違いは、Smart Band 7 ProにはGPSを搭載していること。屋外でランニングやウォーキング、サイクリングをする際に位置情報を取得して、ルートを記録することができます。運動を終えた後に、画面にルートが表示され、「今日は結構走ったなぁ」という満足感も得られる趣向。

Smart Band 7 Proは、画面に歩行ルートが表示される
「Mi Fitness」アプリでは、地図に重ねて表示される

 一方、Smart Band 7はGPSを搭載していないので、単体でのルート記録はできません。しかし、ペアリングしたスマホを携帯していて「Mi Fitness」アプリを起動していれば、スマホのGPS機能で位置情報を取得可能。「Mi Fitness」アプリでルートを確認することはできます。

 筆者はスポーツジムでのランニングと屋外でのウォーキングしか計測していませんが、両モデルの大きな差分と感じたのが走行・歩行を停止したときの一時停止。Smart Band 7では足を止めても計測が続きますが、Smart Band 7 Proでは3秒ほど足を止めると計測が停止し、再び歩き出すと再開する仕組み。筆者は愛犬の散歩がてらにウォーキングをしていますが、犬が用を足したり、友達に挨拶をしたりと、何度となく足を止めます。Smart Band 7 Proでは手動で一時停止の操作などをすることなく、実質的な歩行時間が記録されるので、非常に便利だと感じました。Smart Band 7では運動後に停止し忘れて、ずっと計測が続いていることも何度かありました。

Smart Band 7は「PAI」を計測・記録できる

 ただし、Smart Band 7にも利点はあります。「PAI(Personal Activity Intelligence)」という運動指標を記録できます。年齢や性別、心拍数のデータなどからスコアが計測されて、7日間で100PAIを目指すもの。シャオミのSmart Bandのほかに、Amazfitのスマートバンドやスマートウォッチでも採用されています。「PAI」でモチベーションを上げられる人は、Smart Band 7 Proでは「PAI」は表示されないので注意しましょう。

健康の指標となるデータは「Mi Fitness」アプリに転送されて、管理できる

健康トラッキング機能は互角

 どちらも心拍数と血中酸素レベルを計測でき、一定時間おきに自動で計測されるようにも設定できます。腕に着けたまま眠って、睡眠をトラッキングすることも可能。ストレス値をチェックすることもでき、筆者は使っていませんが、女性の健康状態をトラッキングする機能も備えています。

睡眠をトラッキングしたデータの例。睡眠中の心拍数や血中酸素レベルの平均値も計測される

 両モデルのセンサーが異なり、計測されたデータの精度に差があるかもしれないのですが、筆者にはわかりませんでした。どちらも、健康状態の異変に気付くための機能を備えていると考えていいでしょう。

自動で測定する頻度や異常を検出した場合のアラームなどを設定できる。両モデルともに設定できる内容は同じだった

 なお、健康指標の自動トラッキングは、初期設定ではオフになっています。しっかり追跡したい指標については「Mi Fitness」アプリで設定を変更する必要がありました。

Smart Band 7 Proに搭載された「Alexa」の使い勝手はイマイチ

 細かい機能に目を向けると、Smart Band 7 ProはAmazonの「Alexa」に対応しています。「Alexa」の画面を表示させて、「今日の天気は?」「3分間のタイマーを設定して」などと話して使えます。ただし、Smart Band 7 Proにはマイクはあるがスピーカーはないので、画面にテキストで表示されるだけで、音声では回答されません。また、ホーム画面から「Alexa」と話しかけて起動することはできないようで、使い勝手は今ひとつという印象を受けました。

Alexaはスマホに「Amazon Alexa」アプリをインストールした上で、「Mi Fitness」アプリで設定すると使えるようになる
「今日の天気は?」と聞いて表示された結果

 Smart Band 7 Proの画面の明るさは5段階で調節でき、「自動」にも設定できます。Smart Band 7はスライダーで好みの明るさに調節できますが、周囲の明るさを検知するセンサーがないためか、自動調節には非対応。日常的な用途において、ほぼ調節する必要がないという意味で、Smart Band 7 Proのほうが便利でしょう。

スマホアプリの通知を設定する画面。左がSmart Band 7、右がSmart Band 7 Pro。Smart Band 7 Proのほうが細かく設定できる

 スマホの通知の同期を細かく設定できることにも、Smart Band 7 Proに優位性があります。例えば、Smart Band 7 Proでは「電話」と「メール」と「LINE」だけを通知するといった設定もできます。

「Mi Fitness」アプリには、iOSユーザー向けに通知が届かない場合の解決方法が掲載されている。Androidスマホではスムーズに通知されるが、iPhoneでは設定にやや手間がかかるということだろう

 Smart Band 7だけの機能を探してみると「ポモドーロタイマー」がありました。25分間集中したら5分間休憩するなど、仕事や勉強の効率を上げるためのタイマーです。スマホ向けのアプリもあるので、必ずしも必要ではないでしょうが、Smart Band 7を選んだ人は一度使ってみてほしい機能です。

どちらも付属のマグネット式の充電ケーブルを用いて充電できる。Smart Band 7 Pro(写真)はフル充電に2時間以上かかるが、Smart Band 7は約1時間で充電できることも利点

電池持ちはSmart Band 7に軍配

 バッテリー容量がSmart Band 7が180mAhで、Smart Band 7 Proが235mAh。シャオミによると、標準的な使い方で、Smart Band 7は14日間以上、Smart Band 7 Proは12日間以上電池が持つそうです。初期設定の状態で、運動の計測に使わないと、さらに長く電池が持ちそうだったので、シャオミの公表値を目安として問題はないでしょう。

 筆者は健康指標の自動トラッキングを設定し、1日に1〜2時間程度の運動をして、睡眠時にも着用するという、ややヘヴィーな使い方をしてみました。その場合は、Smart Band 7は1日で10%以上、Smart Band 7 Proは1日で20%以上の電池が減ることがありました。それでもSmart Band 7は1週間に1回、Smart Band 7 Proは1週間に2回程度の充電で済みそうです。なお、Smart Band 7 ProはGPSを使わなければ、より長く電池を持続できるはずです。

2モデルの使い分けもアリ!?

 両モデルを使い比べて、それぞれに長所・短所があると感じました。あくまでも筆者の個人的な感想ですが、それぞれの長所を3つ挙げると下記の通り。

●Smart Band 7 ・安い ・スリムで軽い ・電池持ちがいい

●Smart Band 7 Pro ・画面が見やすい ・GPSを搭載 ・操作性がスマートウォッチに近い

 どちらにメリットを感じるかで選択肢は変わってくるでしょう。なお、同じスマホで両モデルをペアリングした場合、「Mi Fitness」アプリで簡単に使う端末を切り替えることができます。普段は、腕時計っぽく見えるSmart Band 7 Proを着けて、家にいるときにはSmart Band 7に付け替えて、そのまま寝る、といった使い方もアリでしょう。

「Mi Fitness」アプリの「デバイス」で接続する端末をすぐに切り替えられる。2台を同時に接続させておくことはできない
 

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