AMD Award '22、大賞はAbemaTVの「『FIFA ワールドカップ カタール 2022』ABEMA全64試合無料生中継」! フジテレビ ドラマ「silent」も選出
ASCII.jp / 2023年3月8日 17時0分
一般社団法人デジタルメディア協会(AMD)による「第28回 AMD Award '22」の授賞式典が3月7日に開催された。
AMD Awardは、デジタルコンテンツを対象としたアワードで、国内のコンテンツ産業発展の中核的存在としてデジタルコンテンツを捉え、制作者の立場からデジタル作品の質的向上、人材育成の促進を目的として制定されたもの。
28回目となった今回は、大賞/総務大臣賞にAbemaTVの「『FIFA ワールドカップ カタール 2022』ABEMA全64試合無料生中継」が、AMD理事長賞賞としてフジテレビ ドラマ「silent」が選出された。
そのほかにも、「ONE PIECE FILM RED」映画から飛び出してさまざまな場所で活躍した「ウタ」や「ファイターズガール」によるパフォーマンス「きつねダンス」などが優秀賞を受賞している。本記事では、受賞作品/受賞者の一覧と、審査委員会による授賞理由のコメント、授賞式における受賞者のコメントを抜粋して紹介する。
なお、年間コンテンツ賞については、対象期間中に日本国内において発売・発表されたデジタルメディアにて表現されたコンテンツおよびサービス、そして対象期間中に、最新のデジタル技術を駆使して国内で制作されたコンテンツ、サービス(海外展開含む)が対象となっている。
大賞/総務大臣賞 「FIFA ワールドカップ カタール 2022」ABEMA全64試合無料生中継
受賞コメント:「ABEMA」では「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の全64試合を、国際大会の制作・中継の経験が豊富なテレビ朝日とタッグを組んで生中継してまいりました。我々は今大会における挑戦を通して、世界最高峰のコンテンツであるワールドカップを一人でも多くの方にお届けし、ABEMAを使うきっかけや、新しいスポーツの観戦体験をお楽しみいただく機会になればと考えておりました。
無事に全ての生中継を終えることができ、ご視聴いただいた皆様をはじめ、タッグを組んだテレビ朝日、多くのサポートをいただいた関係各所の皆様にも心より感謝申し上げます。
今後も様々なスポーツの生中継においてABEMAならではの新しいスポーツ観戦体験を通し、そこから新たなスター選手が誕生するきっかけや、業界のさらなる発展に寄与できるようABEMAならではの魅力的なスポーツコンテンツの提供に努めるとともに、いつでもどこでも繋がる社会インフラを目指す"新しい未来のテレビ"として、日本のみなさまにとって魅力的なコンテンツの提供と、より便利なサービスづくりに努めてまいります。
受賞者:株式会社AbemaTV
受賞理由:サッカーの新しい視聴体験を幅広い世代に提供し、日本中に大きな感動を作り出した。見逃しフルマッチ配信やハイライト映像、複数台のカメラによる様々な視点でのマルチアングル映像など、場所や時間を選ばない新たなサッカーの視聴体験を提供してくれた。日本対スペイン戦が行なわれた2022年12月2日の「ABEMA」の1日の視聴者数は、開局史上最高となる1700万を超えた。日本を元気に、そしてブラボーにしてくれた挑戦心を称えたい。
AMD理事長賞 silent
受賞コメント:silentという作品は完全なオリジナルストーリーでキャストひとりひとりが大変なときもありながら愛情を込めて作った作品です。そしてここまで作品を愛してくれる視聴者がいなかったら、silentはなかったと思っております。今日、この場にいないスタッフ、キャスト、みんなで頂いた賞だと思うので大変うれしく思っています(川口春奈さん)。
silentは現場にいるスタッフ、キャストのみんなと、制作に関わったすべての人が愛している作品で、その愛が見てくださった方々にも伝わったのではないかと思いますし、見てくださった方々も作品を愛してくれて、ここまで大きな作品になったのだと思っています。この場を借りて、silentを愛してくれた皆様にお礼を申し上げます(鈴鹿央士さん)。
「silent」は、本当に静かなドラマです。10分近く手話による衣擦れの音しか聞こえない、そんなことも何度かありました。こんなにも静かで地味な作品が、このような栄えある賞を頂けたことを心より嬉しく思います。本当にありがとうございます(番組プロデューサー 村瀬健さん)。
受賞者:フジテレビ 木曜劇場「silent」
受賞理由:今の若者たちのテレビドラマ離れが指摘される中、silentは最高の感動と新しい楽しみ方を生み出した。声がなくても愛が伝わる設定と演出、事情がわかると前に戻って観たくなる伏線と回収など、今の若者たちの空気感をオリジナルドラマとして見事に描き出した。放送後はTwitterの世界トレンドで毎週のように1位を獲得、見逃し配信は全11話で6191万再生と歴代最高を記録している。SNSではスポーツ中継延長時に本編に入りきらなかった未公開シーンや小道具の投稿をする等今の生活スタイル合わせたきめ細かな工夫も光った。時代を切り取るセンスと新しいことに挑戦する姿勢を高く評価した。
優秀賞 ウタ
受賞コメント:ウタにこのような賞をいただき、大変光栄です。ありがとうございます。当時の我々の誰もが、ここまでの活躍を想像していませんでした。この度の受賞でとても嬉しいのは推薦文にて「現実に存在するアーティストとして活躍」とご記載いただいたことです。ウタはもちろんキャラクターですが、現実の歌手かのように、映画とは別の軸で世間を賑わせてほしいと願っていました。こうして認められて、望外の喜びです。重ねて感謝を申し上げます。
受賞者:ONE PIECE FILM RED 製作委員会
受賞理由:ウタは映画「ONE PIECE FILM RED」から飛び出して現実に存在するアーティストとして活躍。登場キャラのウタによるその歌声が響くと、劇中の盛り上がりとシンクロするかのように2022年を代表するキャラクターとして世間を賑わせた。アニメキャラクターが紅白歌手として初めて出演の快挙を果たし、リアルとアニメのシンクロによる新境地を切り拓いた。
優秀賞 ELDEN RING
受賞コメント:本作を遊んでくださったすべてのプレイヤーの皆様に、厚く御礼申し上げます。今回の受賞を励みとし、今後もプレイヤーの皆様にとって、面白い、価値のあるゲームをお届けできるよう、開発に邁進して参りますので、ぜひご期待いただければ幸いです。
受賞者:株式会社フロム・ソフトウェア 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
受賞理由:これまで数多の名作を世に送り出してきたフロム・ソフトウェア待望の新作は、期待を上回るクオリティーで世界中のゲームファンを虜にした。また、バンダイナムコエンターテインメントの海外ネットワークも合わさり、日本のみならず世界中のファンに広く遊ばれ、熱狂させた。忘れられない冒険と極上の達成感を味わわせてくれた本作開発チームに敬意を表する。
優秀賞 きつねダンス
受賞コメント:ファイターズでは、ファンの皆様に体験・体感していただける参加型コンテンツをメインに、一体感のある球場空間をコンセプトとして演出を作っています。それを理想の形に体現できたコンテンツの一つが、このきつねダンスです。プロ野球界だけではなく、球界を飛び越えて沢山の方に楽しんでいただけるコンテンツとなったこと、とても嬉しく思っております。
受賞者:株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント
受賞理由:「きつねダンス」は北海道日本ハムファイターズの「ファイターズガール」によるパフォーマンス。「The Fox」に合わせ、みみカチューシャとしっぽを付けてキツネらしいかわいい振り付けのダンス。2022年3月の初公開以来、動画サイトにおいて注目を集め、「踊ってみた動画」が日本はもとより、世界でアップされるブームとなり、日本各地のイベントやほかのスポーツにも波及、2022年の国民的人気ダンスとして表彰する。
優秀賞 アニメ「SPY×FAMILY」
受賞コメント:会社を作って家族ができた我々が「アニメを作り続けなきゃ!」という心持ちになったときに出会った最高の原作が「SPY×FAMILY」です。家族全員で楽しめてそして全国のお茶の間の皆さんにたくさん見ていただけるという奇跡の結果も頂き、この度の受賞に感謝しつつ今後も頑張って作り続けます。
受賞者:遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY 製作委員会
受賞理由:「少年ジャンプ+」連載時から注目を集め、満を時してのアニメ化となった。アニメ制作はWIT STUDIOとCloverWorksの2社による共同制作。また、Season 1を通して本作の主題歌をOfficial 髭男 dism、星野源、BUMP OF CHICKEN、yamaと、豪華アーティスト陣が担当。登場キャラのアーニャとその口調がSNSのトレンドになるなど、様々な年間ランキングを席巻した。
優秀賞 世界陸上オレゴン大会でのXRスタジオ
受賞コメント:世界最大級のスポーツイベント「世界陸上」。TBSテレビでは1997年から放送を始め、13回目となりました。今回関わったスタッフだけでなく、これまで携わってきた多くの方々のチャレンジの積み重ねがこのような栄誉ある賞に繋がった事を本当にうれしく思います。(中略)現地制作作業自体が大きく制約される中、ライブ映像とXR技術を駆使した「XRスタジオ」の実現が臨場感のあるスタジオを創り出し、MCが現地の熱量を感じながら進行する事ができました。番組としてもテーマとして掲げた「届け、スポーツのチカラ。」を体現できたのではないかと思っています。
受賞者:TBS「世界陸上オレゴン」
受賞理由:「世界陸上オレゴン大会」においては、TBSテレビがXR技術を駆使した新しい生中継表現を実現し、多くの視聴者に臨場感のあるリモート中継で陸上競技の魅力を伝えた。コロナによる現地制作作業が大きく制約される状況下、ライブ映像とXR技術を駆使することによりMCがあたかも現地から中継しているような演出を可能とした。MC、出演者は日本のスタジオにいながらどこの場所にも瞬時に移動し、時空を超えた演出が可能となる新しい映像表現技術を高く評価する。
優秀賞 ファスト映画アップローダーに対する損害賠償請求訴訟の勝訴判決
受賞コメント:今回の損害賠償請求事件は、いわゆる海賊版対策の一環です。わが国コンテンツの海賊版問題に対する関心は高いとは言えず、その対策強化について、企業ベース、政治ベース、消費者ベースでまだまだ意識が低いのが現実です。今回のわれわれの取り組みが、コンテンツ産業の振興推進に資すると評価いただきましたことに感謝いたします。この受賞が契機となり、海賊版問題とその対策の重要性について広く知っていただければ幸いです。
受賞者:一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)
受賞理由:映画の映像を権利者に無断で、10分程度に編集、要約した動画を無断アップロードする「ファスト映画」問題が深刻化する中、会員企業13社からなる原告の窓口としてまとめあげ、ファスト映画を無断アップロードしていた被告に対して損害賠償請求訴訟を提起。5億円の損害賠償判決という司法判断が下る先駆的ケースを作り上げ、著作権の適性な保護、流通に大きな一歩を作り出した功績を評価する。
優秀賞 ぷにるんず
受賞コメント:ぷにるんずは、デジタルネイティブ世代の子どもたちに驚きを与えるデジタルトイとは何か?を思案して生まれた企画です。ぷにるんずは、子どもたちの大きな支持もあり、翌年にはテレビアニメ化も果たしました。キャラクターとしても大きく飛躍でき、大変うれしく思っております。本受賞を励みに、今後も新たな驚きを持ったデジタルトイをお届けできるよう精進いたします。
受賞者:株式会社タカラトミー
受賞理由:タカラトミーの新“触感”液晶お世話トイ。本体側面にある穴にユーザーが指を入れると、センサーで感知した指が液晶画面に表示され、穴の奥にある“ぷにぷに”触感のボタンを操作することで、画面内のキャラクター「ぷにるんず」に直接触っているような感覚を楽しめる。デジタルトイながら温かみのある新しい体験を提供し、令和の子供たちを夢中にさせた。それはリアルで触れ合える機会が急減した昨今において癒やしでもあっただろう。
優秀賞 VOICEVOX
受賞コメント:VOICEVOXは最初こそ1人で全部制作したのですが、今は多くの方の手によって支えられています。一緒に運営を手伝ってくださるチームの皆様、毎日オープンソースを開発してくださっているコントリビューターの皆様、素敵なキャラクターをご提供してくださった関係者の皆様、そしてVOICEVOXを活用してくださるユーザーの皆様に、この場を借りて心からお礼申し上げます。
受賞者:廣芝 和之
受賞理由:AIによる高品質な音声を無料で使える音声合成ソフト。VTuberなど、音声合成の利用が広がる中、品質の高さや、活用範囲の広さ、音声ごとにキャラクターイラストで表現されている世界観などで話題になった。クレジット表記を入れれば無料・無許諾で商用利用できることや、オープンソースで制作されている点は特に注目されている。
江並直美賞(新人賞)Naomi Enami Award 藤井 亮
受賞コメント:突然の新人賞のお知らせに、過去どんな方々が受賞しているのだろうと調べてみると、昨年はまさかのAdoさん。毎年、時代の寵児と言える方々が受賞している中で、過去を捏造しているような頓珍漢な映像ばかりを作っている自分が選ばれるなんて……と震えております。今後はこの賞にふさわしい作り手であるために、より一層の頓珍漢なものづくりを目指して頑張りたいと思っています。
受賞者:株式会社 豪勢スタジオ 映像作家/クリエイティブディレクター 藤井 亮
受賞理由:2022年7月にNHKで放送されたテレビ番組「TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇」。「1972年に制作された特撮作品」という体裁のもと、岡本太郎の作品や言葉など、その世界観を体現した特撮番組がSNSで話題を集め、展覧会や関連イベントが続々開催。コミケやハロウィンではコスプレイヤーも登場するなど、その世界は一気に広まった。本作を制作した藤井亮はこの作品にとどまらず、実写やアニメーションを使い、ユニークな映像作品を作り続けている。
リージョナル賞 Regional Achievement Award 30歳になったら静岡県!・ふじのくにパスポート
受賞コメント:「30歳になったら静岡県!・ふじのくにパスポート」における継続的な情報発信がこのような栄えある賞を頂きましたこと、大変うれしく思います。静岡県をはじめ、地方における人口の転出超過が深刻になる中、U・Iターン潜在層へのアプローチ及び転出者とのつながり維持の取組は必要不可欠であり、若年層に身近なLINEやSNSを活用した継続的な情報発信が重要であると考えております。引き続き、分析、検証、改善を繰り返し、若年層ターゲットのインサイトに応え、敬遠されない固すぎない情報発信を仕掛けていければと思います。
受賞者:静岡県/ロントラ株式会社
受賞理由:若者の東京圏への流入により、その他地域における人口減少が深刻な課題となっている中、静岡県では、SNS等を有効に活用し、静岡県出身で県外在住の若者のU・Iターン促進及びつながり維持を目指す取り組みを行なっている。このような取り組みを一過性のものとするのではなく長年続けることにより、中長期的な視点で郷土愛の育成を図っており、すでに3万人以上のフォロワーを獲得するなどの成果をあげており、先導的な取り組みとなっている。
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