デスク上に丁度いい27型でも4K・HDR・144Hzを堪能! 多用途で便利なゲーミング液晶をチェック
ASCII.jp / 2023年3月11日 13時0分
ゲーミングディスプレーを選ぶうえでのポイントはさまざまだが、PlayStation 5やXbox Series X|Sなど、新世代家庭用ゲーム機を活用するうえで大事にしたい要素となる、4K・HDR・高リフレッシュレートの3拍子がそろったものは、そこまで数がない。というより「4Kゲーミングディスプレー」という時点で選択肢は大きく狭まる。現に販売サイトや比較系サイトで「4K」にチェックを入れるだけで、ぐっとその数が減る。
それゆえに、この3つを備えたモニターは貴重な選択肢であり、価格帯も10万円前後からと、慎重に選ばざるを得ない。
今回紹介するFUNAI(船井電機)の「FGM-27F750」は、4K・HDR・144Hzリフレッシュ・レートに対応した27型ゲーミングディスプレーだ。27型というサイズ感ながら、4K解像度であり、家庭用ゲーム機での活用にもうれしいHDRに対応。
さらにシューティングゲームでも使えそうな144Hzリフレッシュ・レートという、少しニッチな需要に応えている印象であるが、さまざまな用途に対応したハイスタンダードな仕上がりになっている。
「FGM-27F750」は、全国のヤマダホールディングスグループ店舗およびヤマダウェブコムにて発売中で、価格は12万9800円となっている。
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なお、「FUNAI」ブランドを展開する船井電機は、ゲーミング界隈においての存在感はまだまだこれからといったところだが、その歴史はブラウン管テレビまで遡るほど古い。ヤマダ電機との協業のうえで日本市場に参入し、テレビなどのAV機器を中心に展開を見せ、2021年に初のゲーミングディスプレーを発売している。
まずは外観をチェック
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まず外観を見ていこう。正面からの印象は、マルチディスプレーでも活躍しそうな細いベゼルでスタイリッシュな装いだ。背面は“ゲーミング”感をイメージしたのか、それっぽいデザインになっているうえに光る。オフ・赤・緑・青・ブリージング(色がゆっくりと切り替わる)と、好みに合わせて設定できる。
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機能面では、90mmの高さ調節・左右20度のスイベル(首振り)・下5度/上20度のチルトにも対応しているので、デスクに配置したあとに微調節することができる。ピポットも可能なため、セカンドディスプレーとして配置するのもいい。
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また、スウィーベルに対応しているので、スタンドとキーボードやマウスなどのデバイスが干渉しないような配置にすることも可能だ。ディスプレーと目が近くなりがちなFPSゲーマーにはうれしい。
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入力端子はHDMI 2.1x2・DisplayPort 1.4・3.5mmステレオミニジャックと標準的(複数のコンソールハードを持っている筆者からするとやや物足りないが......)。USBハブ機能に対応していない点については、価格を考えるとあってほしかったなと思った。
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レスポンスのいいコントローラーメニュー
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ボタン類は左下背面のジョイスティックのみ。上下左右のほか押し込み入力に対応している。
押し込みは短く押すと、OSD(コントロールメニュー)が現れ、長押しで電源のオンオフが可能だ。
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コントロールメニューでは事細かに明るさやコントラスト、輝度、彩度などがカスタムできるのはもちろん、ブラックイコライザーやブルーライトカットなども自由に設定可能だ。カスタムした内容を最大3つのユーザーごとに保存することもできるので、複数人で使う場合やカスタムしたセットを複数保存したいユーザーにはうれしいだろう。
なお、ジョイスティックの上方向で入力切り替え、下方向で音量調節のショートカットにアクセスできる。
左方向では「ゲームトレーニング」で、画面に残り時間を表示するタイマー、画面中央に好きな照準器を表示するクロスヘア、フレームレートを表示するFPSカウンターを利用可能だ。
右方向ではシチュエーションに合わせたユーザー設定・スタンダード・FPS/レース・MOBA/RTS・シネマ/RPG・WEB・グラフィックと、7つのカラープリセットをスムーズに切り替えることができる。
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このジョイスティックで行なう動作はレスポンスがよく、かなり快適に行なうことができる。とくに、パソコンをつなげたままコンソールハードを起動して遊びたいときにストレスがないのはとてもいい。残念ながら映像信号による自動切り替えには未対応のようだが、スムーズに切り替えられるので問題ないだろう。
スピーカーも内蔵 音質は可もなく不可もなくといった感じ
「FGM-27F750」にはスピーカーが内蔵されている。音は全体的にくぐもったようなサウンドで、お世辞にもいいいとはいえない。しかし、ステレオであるため音の広がりは悪くない。どこかの音域が強調されることはなく、フラットで聞き疲れしない印象だ。
テレビのように動画視聴をメインとして使いたいなら、別途スピーカーを用意することをオススメするが、基本的にヘッドフォンやイヤフォンで音を聞くゲーマーにとっては、そもそもモニターのスピーカーは「あればうれしい」程度のもの。ちょっとした動画視聴や、カジュアルにBGMを流したいときなど「ヘッドフォンをつけるまでもないな」という状況においては十分だと感じた。
PlayStation 5に繋いでみる
恐らくこのFGM-27F750を検討しているユーザーの多くは、PlayStation 5やXbox Series X|Sなど、新世代家庭用ゲーム機での使用を想定しているはずだ。実際につないでみたところ、しっかりと3840 x 2160解像度の120Hz駆動になった。
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小説・映画「ハリー・ポッター」の世界観を堪能できると話題の作品『ホグワーツ・レガシー』をPS5で起動してみると、「高画質」「高画質レイトレーシング」「パフォーマンス」「バランス」「HFRパフォーマンス」と、5つのプリセットすべてに対応していた。
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また、最大144Hz駆動に対応しているので、FPSなどのシューティングタイトルをパソコンで遊びたいユーザーにも注目されるかもしれない。一般的にシュータージャンルは24型前後のサイズ感が適しているとされているが、本モデルの27型は快適に遊べるギリギリのサイズ感であるように感じた。
画面の端にある情報をしっかりと入手しつつ、画面中央で敵を注視するような目の動きが求められるジャンルとしては、これよりも大きなサイズでは正直厳しい。画面中央の敵を物理的に大きく見えるという点では、筆者が普段使用している24.5型のモニターと比べてなんとなく見やすい気持ちにはなる。
とはいえ、一般的にフルHD解像度で遊ぶことの多い競技性の高いタイトルにおいて、ゲーム設定をフルHDにした場合、ゲーム以外のウィンドウなどへ(いわゆる“裏画面”)へ行こうとした際に解像度が変わる関係で画面の表示が大きく乱れるなど、障壁は感じる。しっかりとFPSを遊びたいゲーマーには、そもそも高解像度モニターは向いていない。
パソコンで用いる高解像度モニターとしての恩恵は、やはり情報量の多さだ。複数のウィンドウを画面に並べてもしっかりと情報を伝えてくれるので、ウェブブラウジングや仕事ではとても快適に作業できる。
結論として、「FGM-27F750」はどのようなユーザーに刺さるのか考えてみると、4K・HDR・高リフレッシュレートという新世代家庭用ゲーム機へ最適なスペックを備えつつも、27型というサイズ感にあるのではないだろうか。4Kディスプレーはサイズが大きくなりがちだが、27型であればデスクにも置けるので、ビジネスやネットサーフィンでも活躍しやすい。FPSなどのゲームもギリギリ遊ぶことができる。
加えて、デスク上に設置できるサイズ感で、MMORPGやアクションゲームをHDRや4K解像度にして、高精細な映像で楽しみたいという人にもオススメだ。
高水準なスペックを持ちつつ、1つの用途に限らず汎用的な使い方ができる1台であるように感じた。
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