3D V-Cache Ryzen&GeForceのつよつよゲーミングPCが欲しい人へ
ASCII.jp / 2023年3月29日 10時0分
サイコムの「G-Master Spear X670A
」はRyzen 7000シリーズを主軸に、パフォーマンス重視の構成にできるゲーミングPCだ。CPUは3D V-Cacheを搭載した「Ryzen 9 7950X3D」まで選択できる。同CPUを選べば、ゲーミングはもちろんのこと、それ以外の用途でもトップクラスの性能を誇るPCになる。
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標準のCPUクーラーはNoctuaの「NH-U12S redux」(空冷、120mmファン、サイドフロー)だが、140mmファンを搭載する大型の空冷クーラーや、240mmラジエーターの水冷クーラーなども選べる。ゆえに、Ryzen 9 7950X3DのようなハイエンドCPUでも十分にその性能を発揮できる。
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また、そうしたハイエンドCPUを選択した時は警告が出て、標準構成よりも冷却性能の高いCPUクーラーでなければ、注文が通らないようになっている。
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BTOメニューが豊富というだけではなく、警告でカスタマイズのミスを未然に防いでくれる点も気が利いている。この細かな組み合わせの妙までサポートしてくれるところが同社の強みだろう。
今回試用した構成は、そんなカスタマイズがふんだんに施されたハイスペックモデル。標準構成から、CPUはRyzen 9 7950X3D、CPUクーラーはオリジナルの水冷、ビデオカードはMSIの「GeForce RTX 4080 16GB VENTUS 3X OC」、電源ユニットはSilverStoneの「SST-DA850-G」に変更している。
そのため、標準構成の倍近いお値段になっているが、CPUもビデオカードも最新のハイエンドモデルなので、末長く使えるPCになっている。それでは詳しく見ていこう。
拡張性が優秀なPCケースはハイエンド構成でも余裕
G-Master Spear X670AのPCケースは、Cooler Masterの「MasterBox CM694」。ミドルタワーの中でも比較的大型なPCケースで、240mmラジエーターの水冷クーラーや大型ビデオカードでも余裕で搭載できるだけの容積がある。
小さめのPCケースではスペースに余裕がなく、内部のエアフローが悪化してしまいがちだ。しかし、本機ぐらい内部が広ければ、高性能なPCパーツでも不安なく搭載できる。標準構成で購入して、将来的にグレードアップする場合でも安心だろう。
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もちろん、組み立てはサイコム得意の裏配線。PCケース内のケーブルでエアフローが悪化しないよう、キレイにまとめて裏側に回してある。最近ではどこのBTOパソコンでも裏配線が当たり前になっているが、実はこれが結構難しい。
どこからケーブルを通すのか、どうまとめたらいいのかといったセオリー的なものはある。しかしながら、使用するPCケースや電源ユニット、マザーボードによって事情は大きく異なる。サイコムには確かな技術を備えた熟練の社員が多く、組み立て面で心配することはないだろう。
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ちなみに、背面には2.5インチベイが2基ある。また、本体下部と電源ユニットの手前に2基の3.5インチベイがあるので、ストレージの増設も余裕だろう。
なお、最近のPCケースにしては珍しく、5.25インチベイも装備。G-Master Spear X670Aは標準でDVDスーパーマルチドライブ(書き込みソフト付き)を搭載しているが、BTOで「なし」に変更できる。2610円安くなるので、不要であれば外してもいいかもしれない。逆に、+6540円~でBDドライブに変更することもできる。
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CPUクーラーは240㎜ラジエーターを備えるAsetekの「670LS」と、Noctuaの120mmファン「NF-F12 PWM」を2基組み合わせたサイコムオリジナル。Asetekは水冷クーラーのキットで定番だし、Noctuaのファンは静音ながら冷却性能に優れている。
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なお、PCケースファンは1基しか見えないが、ラジエーターに装着した2基のファンが代わりにしっかり働いている。熱のこもりやすい天面から排気するため、冷却効率も上々だろう。一方で、PCの上に物を置くとラジエーターの冷却と排気の両方が妨げられてしまうので、何も載せないように注意したい。
大型ビデオカードはアームでしっかり固定
MasterBox CM694はフロント近くのモジュラードライブベイを外すと、オープンレイアウトっぽくもなる。実際、今回の試用機材に入っていたビデオカードは厚みが3スロット、長さは322mmというかなり大型だが、それでもいくぶん余裕を感じるほどの広さになっていた。
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また、このPCケースにはビデオカードを支えてくれるアーム(グラフィックスカードスタビライザー)もある。ビデオカードが重たいと、長く使っているうちにスロットから外れてしまったり、自重でスロットに負荷がかかり、故障の原因になってしまいがちだ。アームでビデオカードを支えることで、長く安心して使えるようになる。
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BTOメニューを見ると、メモリーは「16GB[8GB*2枚] DDR5-4800 [メジャーチップ・JEDEC準拠品] Dual Channel」。実機で確認したところ、ノーブランドのメモリーではなく、しっかり大手のCrucial製メモリーだった。
もちろん、仕入れタイミングなどによっては別ブランドのメモリーになる可能性もあると思うが、Crucialと同等レベルの製品が採用されると考えていいだろう。そのあたりの「目利き」もサイコムの十八番だからだ。
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電源ユニットにもこだわりがある。BTOメニューに並ぶ製品のほとんどが、電力変換効率が高い80 PLUS GOLD、あるいは80 PLUS PLATINUMだ。高性能なハイエンドなCPUやビデオカードは消費電力が大きい。電力変換効率で言えばわずか数パーセントの差だが、そもそもの消費電力が大きければ、意外と大きな差になってくる。電気代が高騰している昨今ではなおさら、少しでも電力変換効率を高めていきたいところだ。
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デスクトップPCでもWi-Fi 6&Bluetoothに対応
デスクトップPCだから当然だが、インターフェースは充実している。しかしながら、G-Master Spear X670AのUSBは圧倒的で、リアとフロントを合わせて合計15基(USB Type-Aが13基、USB Type-Cが2基)も備える。
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リアのUSB Type-Aは合計11基(USB 3.2 Gen 2が1基、USB 3.2 Gen 1が6基、USB 2.0が4基)。USB Type-Cは1基だが、USB 3.2 Gen 2×2なので理論値20Gbpsと高速だ。ほか、2.5Gbps対応の有線LAN、CPU内蔵GPU用のHDMIとDisplayPort、音声入出力などを備えている。
フロントは2基のUSB Type-A(USB 3.2 Gen 1)、1基のUSB Type-C(USB 3.2 Gen 2x2)、ヘッドセット端子を装備。手元で周辺機器を着脱したい時は、こちらを活用するといいだろう。
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G-Master Spear X670AはWi-Fi&Blutetoothも使える。デスクトップPCなら有線LANを使うことが多いとはいえ、部屋の場所などによっては、LANケーブルを引っ張ってこれないこともある。それだけにWi-Fi、しかも高速なWi-Fi 6が使える。
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ミドルからハイエンドまで自由に選択できるゲーミングPC Ryzen 9 7950X3D&RTX 4080なら「弱点なし」の1台
CPUならRyzen 5からRyzen 9、ビデオカードはGeForce RTX 3050搭載モデルからGeForce RTX 4090採用モデルと、ミドル~ハイエンドまで自在にカスタマイズできる。今回の試用機材のように、Ryzen 9 7950X3DとGeForce RTX 4080の組み合わせなら、ゲーミングはもちろん、実況配信や動画編集といったクリエイティブ用途でも活用できる「弱点なし」の1台になるだろう。
とはいえ、実際の動きがわからないと不安な方もいるだろう。というわけで、次回は実際にベンチマークソフトなどを走らせて、その実力をつまびらかにしようと思う。
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