パナソニック、ネット動画のようにテレビ番組を見られる4Kレコーダー 倍速再生、次のエピソードを自動再生など
ASCII.jp / 2023年4月24日 14時15分
パナソニックは4月24日に、2023年春夏モデルの4Kレコーダー「4Kディーガ(DIGA)」を発表。5月19日に発売します。ドラマやアニメを90日間分自動的に録画する機能や、動画配信サービスのようなプレビュー表示機能など「推し活」「タイパ」にフォーカスした新機能を搭載しました。
ストレージごとに1TBから4TBの4機種を用意します。想定実売価格は7万5000円前後から11万円前後。前モデルは4Kチューナーの数がバラバラでわかりにくかったという意見を踏まえ、新モデルは2基に統一しました。
推せる番組を見逃さない「自動録画」
推し活系の「ドラマ・アニメ1クール自動録画」機能は、事前に設定をしておくと、アニメとドラマを90日間(ワンクール)録画して、終了後に自動的に消去する機能。SNSでバズった番組をあとから追っかけるのにも便利です。
好きな時間帯(朝、ゴールデンタイム、深夜)とジャンル(ドラマ、アニメ)を選べて、たとえば深夜アニメとゴールデンタイムのドラマを録画することができます。他社製品では「アニメのみ、ドラマのみ」といった選び方になってしまい、両方を追いかけられるのがディーガの強みです。
自動録画に割り当てるストレージ領域は300GB〜810GBで調整。録画可能な時間は90日間となっていますが、録画モード(解像度)によって異なります。
なぜ「推し活」をフィーチャーするのか。
同社の調査によれば、推し活のためにレコーダーを使うユーザーは8割で、うち9割が「手放せない」と回答。50〜84歳のシニア層も8割超が「推し」という単語を知っており、そのうち35.2%が「推しがいる」と回答しているそうです。
レコーダー購入者がそもそもアニメとドラマを好む傾向があるとも言い、「推し」の出演作品をシリーズでまとめて録っておきたいという需要に向けて自動録画機能を入れたのだという話でした。
「倍速再生」「サムネ表示」「次のエピソードを再生」
もうひとつの機能は時間に対する効果や満足度を表す「タイパ」、タイムパフォーマンスをフィーチャーした再生機能。具体的には早見再生、プレビューサーチ、次エピソード自動再生という動画配信サービスのような機能を追加しました。
早見再生は1.3倍速、1.6倍速の2種類を選べる倍速再生機能。以前から早見再生機能はありましたが、1.6倍速が新たに選べるようになりました。1時間番組なら約46分(1.3倍速)、または約38分(1.6倍速)で再生できます。
プレビューサーチは、番組の再生中に1分ごとのサムネイル画像を表示するもの。動画配信サービスのように見たいシーンを選んで再生できます。
次エピソード自動再生は、番組終了10秒前になると「次に再生するおすすめ番組」を通知するもの。これも動画配信サービスのような機能です。
どこでもディーガで外でも便利
スマホアプリ「どこでもディーガ」にも対応して、外から録画予約をしたり、録画した番組などを見ることができます。
さらにテレビ番組サイト「ディモーラ」有料会員であれば、スマホでもプレビューサーチが利用可能になります。
また、番組だけではなく、ディーガに保存した動画、写真、音楽もスマホで再生可能。バックグラウンド再生やピクチャ・ピン・ピクチャ対応(iOS限定)にも対応します。
この他に面白いのが「スマホで設置設定」。スマホだけでレコーダーの初期設定ができるという機能で、テレビがいらない人にとっては便利です。「おうちクラウドDIGA」搭載機能が継続搭載されました。
今後のバージョンアップとしては、タップすると約10倍速になる「早送り/早戻し」機能を5月に追加予定です。
プライベート・ビエラも新製品
レコーダーと合わせて、ポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」も登場しました。新製品として防水モデルの3機種(15インチ2種、10インチ1種)が5月19日に発売予定です。想定実売価格は9万2000円前後から5万8000円前後。
プライベート・ビエラは、住環境の中にテレビをいろんなところに設置できる特徴をもつ「くらしスタイルシリーズ」のラインアップの1つ。チューナー部とモニター部がそれぞれ独立しているのが特徴です。パナソニックでは「手元に置けて角度が調整できるプライベート・ビエラを使って、スマホやタブレットよりも大きな画面で番組を見ませんか」という提案をしています。
新機能としては、15インチモデルにHDMI入力端子が追加。これまでは使えなかったAmazon Prime VideoやNetflix、Disney+などの映像サービスが楽しめるようになりました。Nintendo Switchのようなゲーム機もつなげられます。
ただし入力端子は非防水で給電が必要なので、お風呂では使えません。同社によればプライベート・ビエラを使用する場所は「お風呂以外」が7割だと言い、台所やダイニングなどで使うことを想定しているそうです。
機能面では4Kディーガと同じく倍速再生(1.3倍速+1.6倍速)やプレビューサーチ機能を搭載しました。どこでもディーガにも対応していて、チューナー部を使用して外から録画予約や録画番組の持ち出しも可能です。
デザイン面では、旧モデルの黒とクリアのツートーン、革風のテクスチャーから、新モデルは黒のモノトーン、マットできめ細かい上質なシボに変更されました。イヤホン端子はHDMI端子の横に移動しています。
月額1690円からのサブスクプランも利用可能。14泊15日のお試しプランも2980円から用意されています。
4Kレコーダーは“テレビでも”便利に
パナソニックの4Kディーガ新製品は、“推し活”にフィーチャーした自動録画機能と、“タイパ”をフィーチャーした動画配信サービスのような再生機能が特徴。
ただ、もっとも印象的だったのは「スマホがあれば使える」ところでした。バッファローの「nasne」のようなネットワークレコーダーとして4Kディーガを売っていこうという意思が感じられます。
スマホアプリ「どこでもディーガ」も開発に力が入っているようで、アプリは前年比120%でダウンロード数が伸びており、ユーザー評価も4.5(レビュー件数 約7万件)と好評価を得ているということでした。
これから4Kレコーダーは、テレビ“でも”便利に使える製品という位置づけになっていくのかもしれません。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。6歳児と2歳児の保護者です。Facebookでおたより募集中。
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