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USB PD 65W給電でメインにもセカンドにも最適な27インチ4KディスプレーMSI「Modern MD271UL」レビュー

ASCII.jp / 2023年5月12日 20時30分

 エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から、新デザインのビジネスディスプレーモデル「Modern MD271UL」が4月27日に発売された。テレワークを意識したUSB Type-C接続による65W給電に対応し、クリエイティブな作業にも適しているのが特徴の本製品。今回お借りして試用したので早速レビューしていきたい。

広色域な4K IPS液晶パネルを採用

MSIの「Modern MD271UL」は、ボディカラーはグレーで落ち着いた雰囲気

 「Modern MD271UL」はビジネス向けモデルということで、デザインは非常にモダンでシンプル。スタンドもこれまでのMSI製ディスプレーにはなかったタイプで、ワンタッチの着脱が可能。そのためドライバー不要で設置できるのが便利だ。その代わり、VESA100に非対応のため、ディスプレーアームを利用しての設置には対応していない。

背面はインターフェース部以外スッキリしていて、VESA100マウント用のネジ穴もない

 27インチで4K(3840×2160ドット)解像度と高精細で、リフレッシュレートは60Hz。IPSパネルを採用し色域はsRGBカバー率99%、AdobeRGBカバー率95%、DCI-P3カバー率99%と広く、最大表示色は約10億7300万色なのでクリエイティブな作業にも活用できる。

 サイズは613.49(W)×198.3(D)×473.1(H)で、重量は約5.75kg。調整機構はチルトしかないが、デスクに設置するにはちょうどよいサイズで、高さ調整機構はなくても作業しづらくなるということはないだろう。

調整機構はチルトのみ。-5°~20°まで調整可能だ

 インターフェースは、HDMI 2.0b×2、DisplayPort 1.2a×1、USB Type-C(DP Alt mode、USB PD)×1、ヘッドホン出力×1で、電源は、110WのACアダプター接続となっている。最大の特徴は65W給電可能なUSB PDで、ノートPCをUSB Type-Cケーブルで接続すれば、映像出力をしつつ充電も可能となり、オフィスワーク/テレワークとモバイルワークをケーブル1本の着脱で切り替えられる。

インターフェースのコネクターは下向きではなく横向きなので、抜き差しがしやすい
MSIのビジネス向けノートPC「Prestige 13 Evo A12M」をUSB Type-Cケーブルで接続したところ。給電しながら映像も表示できるので、ノートPCを接続して利用するのに便利だ
電源は110WのACアダプターでやや大きめ

 ディスプレーの設定を行なうOSD画面は、4つボタン方式を採用。ディスプレー右下部に配置されていて、MSIお得意のスティックタイプのナビキーよりは操作しづらいが、ボタン配置が目視できるので慣れればスムーズに操作できるだろう。

OSD操作は4つボタン式。一番右側のボタンは電源ボタン

 チラツキを抑えるアンチフリッカーやAdaptive-Syncに対応し、目の疲れを低減するブルーライトカットも搭載。また、おもしろい取り組みとして目の疲労度などを確認するチェック機能「Eye-Q Check」が3つあり、目の疲労度のほか、乱視の確認や姿勢の確認も行なえる。

OSDメニューのゲームアシスタンスの中に「Eye-Q Check」がある
目の疲れを確認する方眼表示。正方形に見えなかったり、ぼやけていたり、線がまっすぐに見えなかったりした場合は休憩したほうがいい
片目で見て、どこかの線の色味が違う場合は乱視気味になっているので休んだほうがいい

 また、MSIのサイトからダウンロードできる「Display Kit」にも対応。ウィンドウ分割や色味の変更などが利用できる。

「Display Kit」アプリはMSIのサイトからダウンロードできる。画面はウィンドウ分割をサポートするツール
色味をアプリごとに変えることもできる

4K解像度は広くて見やすくメインディスプレーとして活用したい

4Kの解像度があると、ウィンドウを2枚並べての作業が快適。ブルーライトカット機能をオンにすれば目にも優しく作業できる

 早速、本製品を設置して使ってみた。インターフェースは従来のMSI製品によくある下向きにコネクターが配置してあるのではなく、横向きでコネクター部分が直接見えるの。ホコリは溜まりやすくはなるが、差し込みやすい。また、ケーブルホルダーも取り付けられるので、ケーブルがバラバラになるのを防げる。

ケーブルホルダーは脱着でき、上下に位置調整もできる

 27インチで4K解像度というのは、Windowsのスケール設定で100%表示にするとちょっと文字が細かすぎるが、高精細感があるので、画像や映像を表示するには非常によい。作業領域も広いので、ウィンドウを2枚並べての作業も余裕で、テレワークでセカンドディスプレーとして利用するというより、これをメインとしてノートPCの画面は使わなくても十分作業効率のアップが図れる。

ノートPCを閉じたまま、USB Type-C接続して本製品のみで利用するというのもあり。スタンド部分にぴったり置ける。その場合、Bluetooth接続のワイヤレスキーボードとマウスを使えば、ケーブル1本を接続するだけ。ちなみに、閉じたまま電源をスリープしないようにするには、検索から「コントロールパネル」を見つけ、「システムとセキュリティ」にある「電源オプション」の「カバーを閉めたときの動作」で設定できる
こんなふうに、画面を上下の位置関係にして利用すると、視線が上下移動だけになるので横に並べるより首が疲れないはず

 クリエイティブな作業にも適しており、アドビの「Lightroom Classic CC」での現像作業も、メニューの文字は細かくなるものの、作業しやすい。広色域と4K解像度のおかげだ。

Lightroomのメニュー文字は小さいが、作業領域が広いので作業しやすい

 目の疲れを確認するOSDのツールは、おもしろい試み。頻繁に使うかはわからないが、本製品を設置する際に、姿勢の確認を使ってチルトを調整できるので、最適な作業環境を構築できる。

背筋を伸ばして画面を見たときに、目線が画面上部になるよう調整する

オフィスワーク/テレワークの作業用ディスプレーとしてオススメ

 ウルトラワイドのような横長ではないので、自宅のデスクにも設置しやすく、4K解像度によって広い作業領域が確保できるため、作業効率はかなりアップするはず。ノートPCとはUSB Type-Cケーブルで接続すれば、ケーブルを複数這わす必要もなくデスク上をスッキリ利用できるのもポイント。

 実売価格は4万2800円と27インチとしては若干お高めだが、広色域の4K IPS液晶パネル採用であることを考えれば、むしろ安いかもしれない。ビジネスワークだけでなくクリエイティブな作業にも活用してもらいたい製品だ。

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